↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
才能屋  作者: ハル
2章 才能屋との巡り会い
PR
13/41

異物のような名前

午前のアポリストを開く。

Excelファイルには、昨日の続きの見慣れた企業名がずらりと並んでいる。


何百件もあるその中で、

その名前だけが、まるで"異物"のように目を引いた。


才能屋


目を凝らす。

確かにそう書かれている。

列を間違えたのかと思ったが、ちゃんと「会社名」欄に収まっていた。


初めて見る名前。

ふざけているのか、本気なのか、それすら分からない。


住所も電話番号も、他の会社と同じフォーマットで記載されている。

誰かがジョークで入れたのだろうか。


けれど、カーソルを合わせると、手が止まった。

思考ではなく、直感が反応していた。


「……なんだこれ」


違和感。いや、違和感というより、"なにかに呼ばれている感覚"。


そういえば昨日の夜、

自分は確かにこうつぶやいた。


——俺って、何のために生きてるんだろう。


その言葉が、なぜか頭の中でこだました。


でも、すぐにかける気にはなれなかった。


誰かのいたずらかもしれない。

かけた途端に、周りに笑われるのかもしれない。

今のこの会社なら、十分にあり得る話だった。


——こんなものに構ってる場合じゃない。今日も、数字が足りていないのに。


カケルはその行を飛ばして、いつもの番号を押し始めた。

それでも、あの名前だけが、頭の隅に残っていた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。