きゃっきゃうふふ
某有名ブランドのロゴを真似てプリントしたシャツとか酷いわ。
ピ〇ーじゃなくてピクーになってるし。
著作権は大事だけど、まさか版画で複数枚シャツを作るとかよくやるね二人とも。
「これ普通にプリントTシャツとして売りに出さない?」
お金になるんじゃないかな?
「いや、衣料品とかで商売やるには店構えないとなんないし下手に流行でもしたら大変な事になるぞ?」
「貴族の女性にプリントTシャツが流行したら台無しだろ」
いやまぁそれはそうだけど、どうせ同じ場所にいるんなら商売人に切り替えてもかまわないんじゃないか?
「それよりTシャツ着たまま泳がないか?」
そうだね、日差しも強いからそれでもいいかな。…って、そんなわけなかろう。
「濡らしちゃうはのもったいないから脱ぐよ?」
服に手をかけると“ああっ”とわかりやすいリアクションをするし…。
あれか、スケスケとかピタピチになったのが見たいだけなんだろ。
言っとくがオレも同じオトコだぞ、そんなもん、オレも見たいにきまっとろうが…。
「なんにしても、泳げないのだけど…」
「浮き輪」
「イルカもあるよ」
浮き輪とかの装備が準備万端すぎるのはこの為か、それでも、海にいるんだからさ。
「まじで救命胴衣が欲しいです」
「「?!」」
離岸流に流されたら生きていける自信がないデスよ?
だけど、ライフジャケットを提案したら「いや、これだとなにも見えねえ」と却下されたよ。
とりあえず泳ぐ事はあきらめ二人に引っ張ってもらう事に。
足に絡むので何気なくパレオを外そうとしたら起こられた。
どんだけ、濡れ助が好きなんだよ。
「あれってなんだろ」
イルカの上で座っていたら波間に白い物がプカプカしているのが見えた。
「あれか?」
「こっちでゴミが浮いてるとか珍しいくない?」
二人も立ち泳ぎしながら(羨ましい)ソレを指差す。
向こうなら魚が入ってたようなスチロールとか海水浴場に浮いてないわけじゃないけど、こっちじゃやたらないからね。
あるとしたら座礁した船から漏れた積み荷とかありそうだけど…。
…いや、アレが積み荷だったらいいんだけど。
「ごめん、おれあれが人みたいな形してるように見えるんだけど」
真一が口にしてはいけない事を口にした。
「俺にはちょっとなんだかわからないな」
「オレもわかんない」
健とオレは遠い目をして見なかった事にしようとしたが、探索に生きた反応があるので土左衛門と言うことはないようだ。
「事故責任って事で、真一レスキューっ出動!」
「ちっくしょーっ!」
真一がかなりの速さで水をかき分けていく、いや、厳密にはオレが見つけた所為なんだけど、泳げないから責任転嫁だっ!
ファイトー




