ゴ ブ リ ン
小さな鬼は世間一般で、ゴブリンと呼ばれる。
世界の至る場所に生息しているのたが、人の腰ほどしかない背丈に鬼族らしく角を生やしているのが特徴と言える。
洞窟やダンジョンなどの浅い部分を住処とし、内部に潜む強い魔物が出て行かないように集団で狩りをする。この力は強いが彼らは自然界のバランスメーカーをしているらしい。
種族として弱いが仲間意識は強く、それと分かる目印をして縄張りとしている。
魔物が縄張りに入り込むと集団で襲いかかる天然のハンターである。
エルフやドワーフと違い寿命が10年程度と短いが、短命種らしく早熟で出産率が高い。
成長するのには肉にふくまれる魔力が必要だそうで、魔力の根元が精神や魂にある人間は襲う必要がなく、常に戦いに身をおくゴブリン達は、たまに強い個体がいても人間全体ではヤツらはか弱い生き物と認識していると聞いた。
なんだかんだいってもゴブリンも鬼なしねぇ。
奴らリンゴを握りつぶせてオレは握ってリンゴを温めるだけ。
リンゴをかじって歯茎から血が出るよになったら終わりだな…
◇
「ゲキャ」
奇声とともに茂みの中からゴブリンが現れた。
「いつも、通らせて貰って悪いね。」
「ゲキャキャ。」陽気に手を振ってオレを見送るゴブリン。
森を住処にするゴブリンたちは狩りと人間の保護の為に点々と見張りをおいているので森のいたる場所で鉢合わせする。
そんな彼らが縄張り付近の窮地に陥っている冒険者を助けた話は数知れず。
隠れている茂みから出てくるのはお互いに姿をみせて攻撃してしまわないないようにというゴブリン達の知恵らしい。
因みに、夏場のゴブリンはツルツル肌だが、寒くなるとイエティみたいにもさもさになって冬眠するらしい。
以前屋台で売られていると言った“魔物のゴブリン”とは種類が違うらしい。
だけど、昔から小さな鬼人型の生物を一括りに《ゴブリン》と呼ぶのだそうだ。
因みにダンジョンゴブリンはほとんどが肉食で縄張り意識が強く縄張りに侵入した者はなんでも襲うが、外のゴブリンは雑食で二足歩行は盗賊ゴブリンでもなければ襲ってくる事はないそうだ。人を襲うのもいるにはいるそうだがそれらは盗み目的なのだとか。
それはさておき、真一達がスッキリしてから2日。今日は一人で街の北にある森の中の池を目指している。
息抜きに森の中にある綺麗な池で釣りをしようかと思ったんだ。
エルフとかがいるもりならそこで若いエルフの裸体を拝めたりしそうだけど生憎とこの森にはゴブリンくらいしかいない。
ゴブリンは魚は必要とはしてあないらしく釣りをしてても問題ないらしいし、オレの唯一の楽しみだよ。
「ゲキャキャ」
「ゲキャキャゲキャ」
一人静かに釣りをしようとしてるのになんだかゴブリンが寄ってきている。
木|`)
藪|・)
って感じで見てるから、フユ〇コさんがたくさんって感じでちょっと怖いわー。
これはあれか?
見守られてるんだろか。
『危ないぞ』
『迷子になるぞ』
とかゲキャキャ言われてないよね?
ピーピー
「ゲキャキャー」
「ゲキャキャー」
遠くから笛の音が聞こえたとおもったらゴブリン達が音のした方向に向かって一斉に走りだした。
でるわでるわ。
数二十体以上も辺りに隠れていたらしく、ちょっと身の危険を感じ鳥肌がたった。
―全っ然わかんなかった。