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魔境に自分好みの家をDIYで建てたら、居心地が良すぎて「絶対不可侵の神殿」と拝まれていた件  作者: dapon


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第68話:大聖堂の全面大改革と、聖王国に訪れた温かな夜

第68話をお読みいただきありがとうございます!

悪徳枢機卿バルザックを追い詰め、大聖堂の凍結罠と精鋭騎士団をDIYグッズで完璧に制圧したタクミ一行。

今回は、悪政に染まっていた大聖堂と聖都全体を「極上の快適空間」へと大改革(ビフォーアフター)し、フィオナが真の笑顔を取り戻す感動のクライマックス回をお届けします!

「ひ、ひぃぃ……! 待て、許してくれ……! すべてはわしの我が儘ではなく、その……!」


防犯砂利とセンサーライトのコンボで完全に戦闘不能となった精鋭騎士団の真ん中で、悪徳枢機卿バルザックは地面に這いつくばり、情けない泣き声を上げていた。


「お前のその醜い言い訳を聞く耳は持ち合わせちゃいないよ。さてと……」


タクミはパタパタと両手のホコリを払うと、広大でありながらどこか寒々しかった大聖堂の内部を改めて見渡した。


「それにしても、この大聖堂……天井が無駄に高いだけで熱効率が最悪だし、ステンドグラスの隙間風はひどいし、玉座の座り心地も硬くて最悪だ。せっかく人が集まる場所なんだから、根本からリフォームしちゃった方が良さそうだね」


「「「リフォーム……?」」」


バルザックはもちろん、後ろで控えていたガルドやフィオナ、そしてアルヴィスたちまでもがポカンと口を開けた。


「よし、やるからには徹底的にやろう!」


タクミは【万能資材目録】と【極限加工】を同時起動!

その瞬間、タクミの手から眩い建築の光が放たれ、大聖堂の空間改革が幕を開けた。


まずは、天井の高さで上に逃げてしまう暖気を循環させるため、大空間用の『大型ハイブリッド・シーリングファン』を天井中央に瞬時に設置。

冷え切った大理石の床全体には、足元からじんわりと温める『全館温水床暖房システム』を敷き詰め、その上に上質な『抗菌防音カーペット』を美しく張り巡らせた。


さらに、悪趣味だった黄金の玉座は、タクミの手によってクッション性抜群の『イタリアン本革製リクライニング・ソファーチェアー』へと華麗に生まれ変わる。


仕上げに、壁面全体の断熱クロス施工と、暖かみのある『間接調光LEDライト』の配置を行い、数分足らずですべての工事を完了させた。


――瞬間。


大聖堂を包み込んでいた重苦しい冷気と威圧感は完全に消え去り、建物全体が、訪れる者を優しく包み込むような「極上の癒やしと温もりの空間」へと生まれ変わった。


「なっ……あ……!?」


床に這いつくばっていたバルザックが、足元から伝わってくる心地よい温もりと、あまりの居心地の良さに目を見開く。


「なんなのだ、この温もりは……? 体の芯から力が抜けていく……。戦う気力すら湧いてこん……これが、改心(リフォーム)の力だと……?」


「これぞ我が師匠の神業! 悪しき権威の象徴を、最高の安らぎの空間に変えてしまうとは……流石ですぞ!」


バアルが満足げに腕を組み、アルヴィスは狂喜乱舞しながら『大聖堂全館・絶対安らぎ結界(床暖房&シーリングファン)』と手帳に書き殴る。


「姫さん、やったな! これでこの国も、あの冷てぇ悪夢から完全に解放されたんだ!」


ガルドが背負った大斧を外し、嬉しそうに笑いながらフィオナの肩を叩いた。


フィオナは、生まれ変わった温かな大聖堂の床にそっと膝をつき、感極まった表情で両手を胸の前で組んだ。


かつては絶望と冷たさに支配されていたこの場所が、いまや人々を優しく救う本当の「神聖な癒やしの空間」へと変わっている。

頬を伝った一筋の涙は、悲しみではなく、確かな安堵と喜びの涙だった。


「はい……ガルドさん。……タクミ様、皆様、本当にありがとうございます……!」


フィオナが顔を上げ、満面の美しい笑みを浮かべたその時、大聖堂の巨大な扉が大きく開かれた。


外の様子を恐る恐る窺っていた聖都の民衆や巡礼者たちが、中から溢れ出るポカポカとした温気と、穏やかな光に気づいて次々と足を踏み入れてきた。


「なっ……なんだこの暖かさは……! 外があんなに寒かったのに、教会の中がまるで春のようだぞ……!」


「見てくれ! あの玉座のあたりにいるのは……もしかして、前国王様の……!」


ざわめく民衆の前に、フィオナはゆっくりと立ち上がった。

かつての『偽りの大聖女』という濡れ衣は晴れ、その凛とした気高い姿と、街全体を包み込む圧倒的な温もりの奇跡を目の当たりにした民衆は、次々とその場にひざまずき、割れんばかりの歓声を上げた。


「おお……! 大聖女様がお戻りになられたぞ……!」

「聖王国に本当の春が来たんだ……!」


歓喜に沸く聖都ルミナス。

悪徳枢機卿派の支配は完全に崩壊し、フィオナを中心とした新たな聖王国としての歩みが、この温かな大聖堂から始まったのだった。


そしてその片隅で、タクミはといえば――。


「いやぁ、無事に床暖房も効いたし、これならみんな風邪をひかずにすむね。さて、そろそろ次の街へ行く準備でもしようかな!」


相変わらずのマイペースで、自分の道具の手入れを始めていた。

無自覚なDIY大賢者と仲間たちの、快適で最高に笑顔あふれる旅は、まだまだ終わらない――!

第68話をお読みいただきありがとうございました!

大聖堂の全面大改革(温水床暖房、シーリングファン、玉座のソファ化)を経て、悪徳枢機卿の支配を完全打破し、聖王国に本当の温もりと平和を取り戻した感動のクライマックス回となりました!

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