第55話:虹色に輝く夜のオアシスと、手作り冷涼かき氷
第55話をお読みいただきありがとうございます!
復活した巨大噴水で開催された夜の感謝祭!
フルカラーLED水中イルミネーションによる神秘的な光のショーと、タクミ特製の『ふわふわかき氷&自家製炭酸ソーダ』でオアシス都市の夜を笑顔でいっぱいにする華やかなエピソードをお届けします!
巨大噴水『太陽の神泉』が見事に復活を遂げてから数時間。
夕闇が広がるにつれ、噂を聞きつけたオアシス都市『アル・シャハル』の市民たちが続々と広場へと集まってきた。昼間の熱気が残り、ほのかに生温かい風が吹く中、人々は乾いていたはずの噴水から溢れ出る豊かな水音に歓声をあげる。
「タクミ、もうすぐ夜になっちゃうよ! ライトは点くの?」
セナがワクワクした様子でタクミの袖を引く。
「ふふ、もうすぐだよ。それじゃあ……点灯!」
タクミが小さなリモコンのスイッチを押すと、噴水の底に仕込まれた『防水高輝度LEDフルカラー水中イルミネーション』が一斉に輝きを放った。
——シュワぁぁぁっ!
暗闇の中に浮かび上がる、ルビーレッド、エメラルドグリーン、サファイアブルー、そして黄金色へと滑らかに変化する幻想的な水柱。
水滴が光を反射して夜空に細かな星屑のように散らばり、広場全体がまるで魔法の宮殿のような神秘的な光景に包み込まれた。
「「「うわああぁぁぁぁぁっっ……!!」」」
広場を埋め尽くした市民から、割れんばかりの歓声と拍手が沸き起こる。
「なんと幻想的で美しい……! 光と水が織りなす極上の芸術じゃ……!」
バランドが酒杯を手に感極まり、アルヴィスも「光の屈折とフルカラー制御……夜の都市景観に革命を起こす演出です!」と真鍮の万年筆を走らせる。
「さらに、今夜の感謝祭のために特製の『ひんやりスウィーツ』も用意したよ!」
タクミが広場の一角に設営した特製屋台から取り出したのは、手動式鋳鉄製の手回しかき氷機と、冷感ボトルで作った純度の高い特製氷ブロック。
シャリシャリシャリ……ッ!
心地よい音とともに削り出された粉雪のようなふわふわの氷の上に、風谷特産の甘酸っぱい柑橘シロップと密林の特製ベリー蜜、仕上げに『炭酸シロップディスペンサー』でシュワシュワの炭酸ジュースを注ぎ込む。
「特製・ふわふわシトラスかき氷&自家製シュワシュワ微炭酸ソーダだよ! さあ、召し上がれ!」
「わぁぁっ! 氷がお口の中でふわっと溶けて、シュワシュワしてすっごくおいしいーっ!」
セナがスプーンでかき氷を口いっぱいに頬張り、幸せそうに頬を緩める。
「まあ……! 氷の冷たさと果実の爽やかな甘みが、体内の熱を一瞬で引き散らしてくれますわ……」
フィオナも上品に舌鼓を打ち、うっとりと目を細めた。
街の人々にも次々と削りたてのかき氷が配られ、子どもも大人も大歓声をあげながら冷たい甘味と光の噴水を楽しんでいる。
光と水、そして冷たい笑顔に満たされたオアシスの夜。タクミのDIYは、過酷な熱帯の都市に忘れられない憩いと最高の思い出を刻み込んだのだった。
第55話をお読みいただきありがとうございました!
水と光、そしてかき氷の冷涼DIYによって、オアシス都市『アル・シャハル』での滞在は最高の形で締めくくられました。
次回第56話からは、いよいよ中央領域の核心地『魔法技術都市』へ向けて新たな旅が始まります! 王都での緊急指名依頼を終えたガルドとの合流や、新たなDIYの展開にぜひご期待ください! 引き続き応援よろしくお願いいたします!




