第54話:干上がった巨大噴水と、太陽光ポンプの奇蹟
第54話をお読みいただきありがとうございます!
オアシス都市『アル・シャハル』の象徴でありながら干上がっていた巨大噴水。
タクミの【万能資材目録】と【極限加工】により、太陽光パネル&高圧水中ポンプを用いた『ソーラー自動噴水システム』へと劇的復活! 広場に涼と笑顔を取り戻す爽快回をお届けします!
快適な冷涼客室でぐっすり眠り、長旅の疲れを完全に吹き飛ばしたタクミたち一行。
翌朝、朝食がてらオアシス都市『アル・シャハル』の中心部にある広場へと繰り出したタクミたちは、広場の中央にそびえ立つ一際大きな石造りの巨大噴水の前で足を止めた。
「うーん……こんなに大きくて見事な彫刻の噴水なのに、全然水が出ていないね」
タクミが干上がった噴水の底を覗き込みながら呟く。
「ええ……この噴水は『太陽の神泉』と呼ばれ、かつては都市の象徴として豊かな水と涼を振りまいていたのじゃが、地下の水圧低下と揚水用水車機構の破損によって、もう数年も水が止まったままなのじゃ」
バランドが寂しそうに髭を撫でながら説明する。
広場に集まる市民や子どもたちも、乾いた噴水の周りで所在なさそうにため息をついていた。
「昔はお水がじゃぶじゃぶ出て、すごく涼しかったって街のおばちゃんが言ってたよ! お水、出ないのかなあ……」
セナが悲しそうに噴水を見上げる。
「水圧不足と手動・水車駆動の限界ですね……。ですが、地下の水脈自体が消えたわけではないようですわ」
フィオナが探知魔法で地下の様子を探りながら呟いた。
「よし! この都市の象徴である巨大噴水、僕のDIYで劇的に復活させてみせるよ!」
「「「おおおっ! 本当ですか、タクミ様(小僧)!?」」」
タクミは腕を捲り上げると、さっそく【万能資材目録】と【極限加工】を発動させた。
まず取り出したのは、強烈な砂漠の日光を100%電気と魔力に変換する『高効率ソーラーパネルユニット』。これを噴水の彫刻の意匠を損なわないよう、台座の影や屋根部分へスマートに配置する。
続いて、地下の水脈まで伸ばす『高耐久ステンレス深井戸用水中ポンプ』と、水圧を一定に保つ『可変周波数インバータ制御装置』。
さらに、夜間や暗がりでも美しい水柱を彩る『防水高輝度LEDフルカラー水中イルミネーションライト』を噴水の各ノズル底面にセッティングした!
「複雑な機械水車や手動ハンドルはもういらないよ! 太陽の光がある限り、自動で力強く地下水を引き揚げ続ける『ソーラーパワー直結・自動噴水システム』の完成だ!」
タクミが中央のコントロールパネルのメインスイッチをONに倒した——。
ブォォォォン……ッ!!
重厚な水中ポンプの作動音が地下から響き渡り、直後!
ドバァァァァァッ……!!
「「「きゃあああぁぁぁぁぁっっ!??!」」」
数年間乾き切っていた巨大噴水から、天を突くほどの巨大な水柱がド迫力で噴き出した!
太陽の光を受けて七色の虹が広場全体に架かり、細かな飛沫がミストとなって広がり、熱気に包まれていた広場が一瞬にして清涼な涼風で満たされていく!
「水が出たあぁぁぁっ! すごい、虹が出てるよーっ!」
セナが大喜びで跳びはね、集まっていた街の子どもたちも大歓声をあげて噴水の周りへ駆け寄ってくる。
「なんと力強く清らかな水柱じゃ……! 太陽の光をそのまま動力に変えて、絶え間なく水を汲み上げるなど……まさに奇蹟の技じゃ!」
バランドが感動のあまり打ち震え、アルヴィスも「太陽光発電による自律型揚水システム……都市インフラの革命です!」と猛烈な勢いでノートに書き留める。
「タクミ様……広場のみんなが、あんなにも嬉しそうに笑顔を咲かせていますわ」
フィオナが優しく微笑み、タクミの隣に寄り添う。
乾き切っていた広場は、タクミのDIYによって一瞬にして冷涼と笑顔が溢れる憩いの場へと変貌を遂げたのだった。
第54話をお読みいただきありがとうございました!
太陽光ポンプによって見事に復活した巨大噴水は、都市の人々に憩いと清涼をもたらしました。
次回第55話は、夜の噴水広場で開催される「感謝の夜祭」!
タクミが仕掛けた「LED水中イルミネーション」が夜のオアシス都市を神秘的な光で彩り、特製の冷涼かき氷&炭酸ジュースDIYで祭りを盛り上げる華やかなエピソードをお届けします! 引き続き応援よろしくお願いいたします!




