第50話:迫り来る大砂嵐と、極限密閉のDIYキャビン
第50話をお読みいただきありがとうございます!
大赤砂漠の最大の試練である「大砂嵐」の襲来!
タクミの【万能資材目録】と【極限加工】が炸裂し、ポリカーボネートドーム&気密パッキン、陽圧制御による『完全密閉キャビン』をDIY! 猛烈な嵐の中でも快適に突き進む爽快なエピソードをお届けします!
オアシスの廃墟をあとにしてから数時間。
順調に滑走を続けていた『サンド・グライダー』だったが、突如として砂漠の風向きが不穏に変わり始めた。
地平線の彼方——黄金色だった空が一瞬にして禍々しい黒朱色へと染まり、天を突くほどの巨大な砂の壁が暴風とともに押し寄せてくる。
「っ……!? 小僧、前を見ろ! あれは『大砂嵐』じゃ!!」
バランドがソリの手すりを掴みながら叫んだ。
「キぁぁぁっ! すごい砂煙! 視界が全部真っ暗になっちゃうよー!」
セナが目を手で覆いながら悲鳴をあげる。
砂漠の猛威、大砂嵐。一度飲み込まれれば、視界も奪われ、砂粒の激しい弾丸によって皮膚は切り刻まれ、肺の中に砂が詰まって窒息死する過酷な自然災害だった。
「慌てないで! このサンド・グライダーを、大砂嵐にも耐えられる『完全密閉キャビン仕様』へ即攻リフォームするよ!」
タクミは叫ぶと同時に、さっそく【万能資材目録】と【极限加工】を全開で動かした!
目録から取り出したのは、高透明度で衝撃に強い『ポリカーボネート製・全天候型ドームカバー』と、空気中の微細な砂粒を完璧に遮断する『多層HEPAエアフィルター』。
さらに、枠組みの隙間にはお馴染みの『高密度ウレタン気密パッキン』を素早く張り巡らせていく。
ガシャコンッ……バチンッ!
乗員全体を覆うように、流線型の透明ドームキャビンが瞬時に展開され、ぴったりとフレームに合体した。
「よし! キャビン封止完了! 空気清浄&微正圧システム、起動!」
――パタン。
最後の一線が密閉された瞬間、外の耳を刺すような風切り音とジャリジャリという不快な砂の摩擦音が、嘘のように遠のいた。
「「「お……おおおっ!?」」」
直後、一行の乗るサンド・グライダーは大砂嵐の真っただなかへと呑み込まれた。
ドームの外側では、凶悪な砂嵐が漆黒の闇を作り出し、バチバチと砂粒がガラスを叩きつけている。しかし、ドーム内には『魔法極冷ボトル』に繋がれた冷たく澄んだ空気が循環し、砂一粒たりとも内部へ侵入してこない。
「すごい……! 外はあんなに激しい砂嵐なのに、中はお部屋の中にいるみたいに静かで涼しいです……!」
フィオナがうっとりと胸を撫でおろす。
「ふふん、気密性と空気清浄はホームセンターDIYの基本だからね! この微正圧システムで外よりわずかに室圧を高めてあるから、万が一隙間ができても砂が中に入ってこない仕組みなんだ!」
「気密パッキンと陽圧制御による砂塵完全シャットアウト……! タクミのDIYは、大自然の猛威すら完全に無効化してしまうのじゃな……!」
バランドが感服したようにソリの壁を叩く。
「へへーっ! 砂嵐の中でも怖くないぞー! タクミ、進め進めーっ!」
セナが無邪気に歓声をあげる中、密閉キャビンで強化されたサンド・グライダーは、大砂嵐の闇を一切恐れることなく、砂丘を滑るように疾走し続けるのだった。
第50話をお読みいただきありがとうございました!
大砂嵐すらも「気密・陽圧DIY」で難なく克服し、一行の足取りはさらに加速していきます。
次回第51話は、大砂嵐を抜けた先にある「大赤砂漠の出口」と、そこに待ち受ける砂漠のオアシス都市への到着、そして久々の「宿場町リフォーム&至高の冷涼DIY」をお届けします! 引き続き応援よろしくお願いいたします!




