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魔境に自分好みの家をDIYで建てたら、居心地が良すぎて「絶対不可侵の神殿」と拝まれていた件  作者: dapon


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第48話:忍び寄る巨大蟻地獄と、車体補強のDIY

第48話をお読みいただきありがとうございます!


大赤砂漠を進むタクミたちの前に、突如出現した巨大蟻地獄『デス・アントライオン』の流砂の罠!


即興でDIYした『高強度アラミドアンカー』と『緊急補助風力ブースター』、そしてフィオナの防護魔法のコンボで、見事に難所を撃破&車体強化を果たす爽快回をお届けします!

【小説原稿】

【タイトル】

第48話:忍び寄る巨大蟻地獄と、車体補強のDIY


【本文】

疾風を切る『サンド・グライダー』は、目を見張るようなスピードで広大な砂の海を突き進んでいた。


超高分子ランナーがサラサラと音を立てて砂丘を滑り降り、スラスターから吹き出す力強い風が乗り手を前方へと押し進める。熱狂的な暑さは相変わらずだったが、シート横に備え付けられた『魔法極冷ボトル』から吹く冷気と冷たいハーブ水のおかげで、車内(コクピット)は拍子抜けするほど快適だった。


「ひやぁぁ! タクミ、本当に全然暑くないよ! お水もキンキンに冷えてるーっ!」


「ふふ、快適で何よりだよ、セナ。でも油断は禁物だ。大赤砂漠は気候だけじゃなく、生息する魔物も凶暴だからね」


後部座席のセナがはしゃぐ横で、タクミは操縦レバーをしっかり握りながら周囲の砂丘に視線を走らせた。


「タクミ様の仰る通りですわ。このあたりは昔から『流砂の罠』や砂中に潜む魔獣が多く報告されている難所……」


フィオナがフードの隙間から真剣な眼差しで砂面を見つめる。


その直後だった。


ズズズ……ッ!


「む……!? 小僧、前方を見ろ! 砂の様子がおかしいぞ!」


バランドが叫ぶと同時に、サンド・グライダーの進路前方にある巨大な砂丘の中央が、突如としてすり鉢状に崩れ始めた。


直径数十メートルに及ぶ広大な『流砂の穴(アリジゴク)』。


すり鉢の底からは、凶悪なハサミを持ち、赤黒い外殻に覆われた体長五メートルを超える巨大な魔獣——『デス・アントライオン(大砂蟻地獄)』が、砂を噴き上げながら巨大な顎を蠢かせて這い出てきた!


「キィィィィアァァァッ!!」


鼓膜を刺すような甲高い怪叫が砂漠に響き渡る。


「出たな! 砂漠の悪夢、デス・アントライオンじゃ! あのすり鉢に落ちれば、砂ごと飲み込まれて二度と這い上がれんぞ!」


「きゃあぁぁっ! グライダーが穴に引きずり込まれるーっ!」


中心へと向かって激しく崩れ落ちる流砂に巻き込まれ、サンド・グライダーのランナーが空回りし始め、少しずつ穴の底へと滑り落ちそうになる。


「させるか! 【万能資材目録】・【極限加工】!!」


タクミは即座にスキルを動かした。


目録から呼び出したのは、しなやかで高強度の『炭素繊維アラミドロープ』と、鋭利な爪を持つ『アンカー・グラップル』。


さらに、スラスターの側面に『緊急補助ニトロ風力ブースター』を即興で増設・連結する!


「バランドさん、手伝って! アンカーをあっちの固い岩場に撃ち込むよ!」


「おうよ! 任せろ小僧ッ!」


タクミとバランドが息を合わせて射出機構を作動させると、バシュッ! と音を立ててアンカーがすり鉢の外側にある巨大な岩肌へと突き刺さった。


「フィオナ、セナ! 車体を固定するよ! 全員、ベルトをしっかり掴んで!」


「はいっ! 『聖輝の防護障壁(プロテクション)』!」


フィオナが車体全体を包み込む光のバリアを展開し、跳ね返る砂や魔物の酸の吐瀉物を完全に弾き返す!


「よし……風力ブースター、最大噴射!!」


タクミが赤色レバーを限界まで押し倒した!


ドォォォォンッ!!


増設されたブースターから爆発的な風圧が噴出し、アラミドロープの牽引力と相まって、サンド・グライダーは崩れる流砂の重力を強引に置き去りにした。


砂を蹴散らし、まるで重力を無視するようにすり鉢状の斜面を駆け上がっていく!


「キ、キィィィ!?!?」


獲物を逃すまいとすり鉢の底から巨大なハサミを伸ばしてきたデス・アントライオンだったが、その頭上をサンド・グライダーが疾風のように跳び越えた。


「ハハッ! ざまあみろ、巨大虫め! タクミのDIYに勝てると思うなーっ!」


セナがソリの上から身を乗り出して、悔しそうにハサミを振り回す魔物を指さして笑う。


そのまま岩場へと着地したサンド・グライダーは、衝撃吸収サスペンションによって柔らかく着地を決め、何事もなかったかのように再び広大な砂漠の地平線へと向かって走り出したのだった。


「ふぅ……間一髪でしたね。でも、これで砂漠の急な流砂や大型魔獣にも対応できる足回りに補強できました!」


タクミが額の汗を拭いながら微笑むと、バランドが感心したように力強く頷いた。


「ガハハ! 流砂を力技で駆け上がり、魔獣の頭上を跳び越えるソリとはな! 亡き師匠もあの世で腰を抜かしておるわい!」


一行の爽快な笑い声が、灼熱の砂漠の空へと高らかに響き渡るのだった。

第48話をお読みいただきありがとうございました!


流砂の罠をも力技とDIYの工夫で乗り越え、サンド・グライダーの性能はさらに進化を遂げました。


次回第49話は、砂漠の中にひっそりと佇む「オアシスの廃墟」と、そこで出会う砂漠の流浪民(ノマド)たちのお困りごとを解消する「太陽光集熱蒸留器&砂漠の簡易拠点DIY」をお届けします! 引き続き応援よろしくお願いいたします!

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