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魔境に自分好みの家をDIYで建てたら、居心地が良すぎて「絶対不可侵の神殿」と拝まれていた件  作者: dapon


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第29話:凍りつく水路と、雪を溶かすぬくもりの道

第29話をお読みいただきありがとうございます!


住宅の二重サッシや床暖房で快適な住空間を作り上げたタクミたち。


しかし、屋外では「生活水路の完全凍結」と「命がけの雪かき作業」が開拓村フロストビルの人々を連日苦しめていて……?

「うぐぐ……! か、固ぇ……! 氷が分厚すぎて、つるはしが刺さらん……!」


翌朝、外に出たタクミたちの目に飛び込んできたのは、つるはしを振るって硬く凍りついた水路を叩き割ろうとするレイノルトたちの姿だった。


水路がカチコチに凍りつくせいで生活用水が汲めず、さらには屋根から落雪した巨大な雪の塊が玄関を完全に塞いでいた。


「レイノルトさん! 朝早くから何をしているんですか!?」


「あ、タクミ殿……! 毎朝こうして水路の氷を割らないと水が使えず、玄関前の雪を退けないと外にも出られないのです。ですが、連日の雪かきで村人たちの腰と腕はもうボロボロで……」


見守る村人たちの手は赤く腫れ上がり、疲労困憊の様子だった。


「なるほど……雪国における『水路の凍結防止』と『除雪労働の軽減』ですね。生活インフラとして真っ先に解決すべき課題です!」


タクミは腕をまくると、さっそく【万能資材目録】と【極限加工】を起動した!


「まずは水路です! 凍結を防ぐために『高密度ポリエチレン製・暗渠(あんきょ)不凍水路パイプ』を埋め込み、周囲を『保温発泡ポリエチレン』で包みます! さらに、ペレットストーブの排気熱を回収する『熱交換コイル』を通しましょう!」


タクミの手によって、水路が凍結しない地下暗渠構造へと一瞬で付け替えられた。ストーブの余熱でほんのり温められた水がパイプ内を絶え間なく流れ、外気がマイナス数十度になろうとも一切凍りつかない不凍水路が完成した!


「な……水路から湯気が立ち上っている……!? 氷が一切張らないぞ!!」


「さらに、玄関前と主要な通路には『融雪温水パイプ(簡易ロードヒーティング)』を敷き詰め、屋根には『ポリエチレン製・融雪ネット』を設置します!」


通路の石畳の下に耐熱パイプを通し、屋根の勾配に滑りやすいネットを張る。


すると、屋根に積もった雪はドサッと一気に滑り落ちて安全な場所へ排出され、通路に舞い落ちた雪は地面に触れた瞬間にスルスルと水になって溶け出していった!


「「「す……すげぇぇぇぇっ!! 雪をかかなくても、道から雪が勝手に消えていく……!!」」」


スコップを持ったまま立ち尽くすレイノルトと村人たち。


毎朝数時間かけて行っていた命がけの雪かき作業が、完全にゼロになった瞬間だった。


「熱エネルギーの効率的な回収と伝導による融雪……! 自然の猛威である『雪』を、構造の工夫で無力化してしまうとは……!」


アルヴィスが驚嘆の声をあげながらノートに激しい勢いで筆を走らせる。


「これで毎朝の重労働から解放されますね。温かい室内でゆっくり朝食を食べてください!」


タクミがニッコリ微笑むと、寒風が吹きすさぶフロストビルに、村人たちの歓喜と涙の感謝の声がいつまでも響き渡るのだった。

第29話をお読みいただきありがとうございました!


水路の不凍化とロードヒーティング(融雪パイプ)DIYにより、雪国の最大の試練であった朝の重労働と水不足が見事に解決されました。


次回第30話は、寒冷地開拓編のクライマックス!


村全体を覆う「不凍温室ドック」と「バイオマス温室農園」を完成させ、氷世界で新鮮な野菜を収穫する『冬の極上鍋パーティー&次なる地へ』を描く予定です! 引き続き応援よろしくお願いいたします!

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