第26話:港町の海鮮バーベキューと、新たなる旅立ち(港町編完結)
第26話をお読みいただきありがとうございます!
港湾設備の補強、清水の確保、そして真空パックによる物流革命を成功させたタクミたち。
今回は『港町ポート・ヴィル編』のクライマックスとして、大改修の完成を祝う豪華な海鮮宴会と、次なる開拓地への出発を描きます!
潮風が心地よく吹き抜けるポート・ヴィルの新桟橋。
かつては潮風で錆びつき、腐食に悩まされていた木造の港は、人工木デッキとステンレス金具によって美しく洗練された姿へと生まれ変わっていた。
その新しいデッキの上で、今夜は港中の人々が集まる大感謝祭――『海鮮バーベキュー大会』が開催されていた。
「さあさあ、焼き上がりましたよ! 新鮮なホタテのバター醤油焼きに、特製真空パックで熟成された大サバの姿焼きです!」
タクミが【極限加工】で作った『ステンレス製・無煙バーベキューコンロ(遠赤外線セラミックプレート付き)』の上で、ピチピチの魚介類が香ばしい音を立てて弾ける。
余分な脂が炭に落ちない構造になっているため、煙が立ち込めることもなく、魚の旨味がぎゅっと閉じ込められていく。
「〜〜〜〜〜っ!? う、うめぇぇぇっ!! 煙で目が痛くならねぇし、外はカリッと中はふっくら焼き上がってやがる!」
「このホタテのプリプリ感、どうだ! 清水のろ過システムのおかげで、港の食べ物も飲み物も全部が極上になったぞ!」
バロー親方を筆頭に、漁師や職人たちが冷えた麦茶や酒を片手に大はしゃぎで舌鼓を打つ。
「ふはは! この炭火の遠赤外線効果というやつか! 魚の骨まで柔らかく焼き上がって美味いぞ、タクミ殿!」
作業着姿の魔王バアルも、ガルドと肩を並べて大サバを丸ごと豪快に頬張っている。
「タクミ様、港の人たちがみんな本当に楽しそうですね。海からの恵みと、タクミ様のDIYがひとつになって、街全体が温かい笑顔で満ちています」
フィオナが愛おしそうに賑やかな港を見渡す。
「ええ。最初は塩害や水不足で大変でしたけど、こうやってみんなで美味しいものを食べて笑い合えるのが一番ですね」
タクミが満足そうに微笑んでいると、アルヴィスが1通の手紙を手に駆け寄ってきた。
「タクミ様! 王都のギルド経由で、王国北部の『寒冷開拓地』を治める領主様から極秘の救援要請が届きました!」
「寒冷開拓地……ですか?」
「はい。極寒の地で氷雪と強風に晒され、家屋の崩壊や暖房設備の不足、さらには不凍水路の建設難航で開拓作業が完全にストップしているそうなのです……」
「なるほど……極寒の地での防寒・断熱、そして開拓DIYですね。困っている人がいるなら、見過ごせません!」
タクミは海を見つめ、力強く頷いた。
「バロー親方、皆さん! 港の改修はこれでバッチリです。僕たちは明日、北の開拓地へ向かいます!」
「おお……! 寂しくなるが、兄ちゃんたちの『DIYの知恵』を待ってる奴らがまだ大勢いるんだな! いつでもこの港に戻ってきてくれよな!」
バロー親方の威勢の良い声を合図に、港中にタクミたちを讃える大歓声が響き渡った。
こうして、南の港町ポート・ヴィルを劇的に救ったタクミたちは、次なる舞台――極寒の『北の開拓地』へと向けて新たな一歩を踏み出すのだった。
(第3部:港町&大規模クラフト・環境開拓DIY編 ―ポート・ヴィル編・完―)
第26話をお読みいただきありがとうございました!
無煙バーベキューコンロによる絶品海鮮宴会を経て、港町ポート・ヴィル編は見事に完結となりました!
次回第27話からは、舞台を氷雪の舞う『極寒の北の開拓地』へと移し、二重サッシ・高気密高断熱住宅・床暖房・ペレットストーブといった「防寒&寒冷地開拓DIY編」がスタートします! 引き続きよろしくお願いいたします!




