第19話:荒れ果てた冒険者ギルドと、整理整頓の魔法
第19話をお読みいただきありがとうございます!
王城のリフォームを完璧に終えたタクミたち。
今回は気分転換を兼ねて王都の街へ繰り出し、荒れ果てた「冒険者ギルド本部」の環境改善DIYに挑みます!
「ふぅ、王城のリフォームもひと段落しましたし、今日は王都の街を散策してみましょうか」
すっかり秋めいた心地よい風が吹く朝。タクミはフィオナ、ガルド、アルヴィス、そして「変装用の帽子」をかぶった魔王バアルを連れて、王都の賑やかな大通りへと繰り出した。
「タクミ殿、街を見て回るなら、まずは『冒険者ギルド本部』に行くのが一番だ。あそこには国中の情報が集まるからな」
ガルドの案内に着いていくと、木造の巨大な三階建ての建物が見えてきた。
だが、中に入った瞬間、タクミは思わず眉をひそめた。
「うーん……これはまた、なかなか荒れていますね」
ギルドの中は、酒と埃の匂いが立ち込め、木製のテーブルや椅子はガタつき、脚が折れかけたものを無理やり補強して使っていた。
さらに壁の「依頼掲示板」は、剥がれかけた羊皮紙が何重にも破れかけて重なり合い、どこにどんなクエストがあるのかさっぱり分からない状態だ。
「おお、ガルド様にフィオナ様! それにアルヴィス様まで! よくぞお越しくださいました!」
慌てて受付奥から出てきたのは、疲れ果てた顔をしたギルドマスターの男だった。
「ギルドマスター、実はな……この大賢者タクミ殿が、この荒れたギルドをDIYで改善してくれると言っておられるのだ」
「えっ……あの噂の大賢者様が!? ですが、冒険者どもは酒を飲んでは暴れるので、丈夫な家具を作ってもすぐに壊されてしまいまして……」
「壊れにくい家具と、見やすい掲示板なら任せてください。職人の腕の見せ所です!」
タクミのDIY魂に火がついた。さっそく【万能資材目録】と【極限加工】を起動!
まずはガタつくテーブルと椅子。脚の底にネジ式の『アジャスター(高さ調整金具)』を取り付けて床の凹凸によるガタつきを完璧に解消。さらに天板の裏には『補強用L字金具』を打ち込み、大男が暴れてもビクともしない高耐久仕様に補強した。
続いて、カオスと化していた壁の依頼掲示板。
ボロボロの木板を撤去し、大きな『コルクボード&大型磁石掲示板』を設置。
さらに依頼書をジャンル別(【討伐】【採取】【護衛】【街の雑用】)に色分けした『透明クリアポケット(壁掛けラック)』を用意し、ランクごとに整理して差し込んでいく。
「はい、出来上がりました!」
わずか一時間足らずで、暗く散らかっていたギルドの受付フロアが、まるで整然としたオフィスのように生まれ変わった!
「な……なんということだ……!」
酒を飲んでいた荒くれ冒険者たちが、新しく補強されたテーブルに身を乗り出す。
「お、おい! テーブルが全然ガタつかねぇぞ!? 肘をかけてもビクともしねぇ!」
「依頼書がランクと種類ごとに色分けされてる……! 探していた薬草採取のクエストが一瞬で見つかったぞ!」
「画鋲やピンを使わなくても、磁石でペタッと貼れるから紙が破れない……! なんて画期的なんだ!」
荒くれ者たちが、子供のように目を輝かせて綺麗になったギルド内を見回している。
「タクミ様……! 今まで依頼の紛失や検索の遅れでトラブルが絶えなかったのですが、これなら業務効率が十倍……いいえ、百倍になります! ありがとうございます!!」
ギルドマスターが感動の涙を流しながらタクミの手を握りしめた。
「ふふ、やっぱり整理整頓と頑丈な家具は、みんなを笑顔にしますね」
タクミが満足そうに頷くと、作業着姿の魔王バアルが「うむ、次は我が魔王城のギルド支部もこの仕様に改修させよう」と、すっかり管理者目線で頷くのだった。
第19話をお読みいただきありがとうございました!
ガタつくテーブルのアジャスター補強と、クリアポケット&磁石掲示板による整理整頓で、荒れ果てた冒険者ギルドが一気に効率的な空間へと生まれ変わりました。
次回第20話は、王都の貧民街の排水・衛生環境を劇的ビフォーアフターし、王国の歴史に残る大改革へと繋がっていく感動回です! 引き続き応援よろしくお願いいたします!




