戦闘
スティラコスのコックピットに乗った烈斗。
「わかる・・・わかるぞ!」
初めて乗ったロボット、だがその動かし方が不思議と理解出来た。
そして彼は戦場へ向かう。
骸竜を倒すために。
◆参考
・スティラコサウルス
http://webzukan.uh-oh.jp/スティラコサウルス・アルベンテンシス
・ノドサウルス
http://webzukan.uh-oh.jp/ノドサウルス・テキティリス
ガーッと扉が開いて部屋が明るくなる。
そして扉のすぐ無効には骨で出来たアルマジロのようなフォルムのロボットがいた。
ノドサウルス型骸竜。
分厚い装甲で歩き回る厄介な骸竜だ。
「バルカン!」
出るにしても近すぎる。一度ひるませて下がらせたい。
そう思ってレバーのボタンを押すが・・・弾が出ない。
「あれ?」
「どうしたんですか?」
「いや弾が出ないんだけど・・・」
「モニターになにか表示されていますか?」
少女に言われて確認する。
「empty・・・弾切れ?」
「あー・・・弾を入れないとダメだったんですね・・・」
「おい!」
「いやだって!母様が入れておいてくれてると思ったんですもん!」
「体操服か!だとしても確認しろよ!」
体操服だとしても確認は必要だ。
「ええい!もう!」
背中のブースターを点火する。
「荒っぽくいくぞ!」
「はい!」
スティラコスがブースターの後押しを受けて猛ダッシュ。
そのまま骸竜を跳ね飛ばした。
「ぐぅ・・・」
衝撃でコックピットも揺れる。
骸竜は少し吹き飛んだがすぐ立て直す。
そしてこちらに向かって歩き始めた。
「シールド展開!」
スティラコスの四つのホーンレットが淡く光る。
スティラコスの前にシールドが展開された。
「これで!」
シールドで骸竜を受け止める。
さすがの骸竜もシールドを突破出来るわけではない。
だが相手はひるむ事なく歩みを続ける。
負けないようにスティラコスも足を踏ん張る。
「地味な図ですね。」
「そんな事言われても!」
はたから見ればシールドを間に挟んだ押し合い。
地味だ。地味すぎる。
「シールド残り30秒。」
「ああもう!」
その地味な図も残り30秒で終わる事を少女が告げる。
シールドがオーバーヒート目前だ。
スティラコスの動かし方は分かる。
だがそれだけなのだ。知識しかない。
経験も知恵も積み重ねがない。だから引き出しもない。
「どうしたら・・・」
必死に考える。だが混乱してうまくまとまらない。
すると「ヴォ」と声が聞こえた。
「アル?」
それはスティラコス・・・いやアルバートの声だった。
「・・・そうだな。」
一人で戦っているわけではない。
アルと二人で戦っている。
まだ互いによく知らないが、その時間はこれから作れば良い。
そのためには
「わたしも乗ってます!」
「お前戦ってないじゃん。」
「酷い!」
少女の主張を一蹴する。
「ブースター!」
シールドを展開したままブースターを起動。
急な圧力に骸竜はひっくり返った。
「シールド臨界、強制放熱開始します!」
シューッと音がする。
「このまま突っ込むぞ。」
「え?」
少女の声を無視して「ヴォ!」と力強く帰って来た返事に応える。
スティラコスは頭を下げて骸竜へと襲い掛かる。
スティラコスの角は強力な武器。
そして、
「入った!」
その強力な武器が骸竜の腹の下に入る。
「持ち上げろ!」
気合を入れるように「ヴォォォッ」とアルが吠え、首を上げる。
その勢いのまま骸竜をひっくり返す。
「どうだ!」
骸竜はじたばたと脚を動かすがうまく戻れない。
巨大な装甲が起き上がりの邪魔になっているのだ。
「これで・・・」
スティラコスが前脚を上げる。
「どうだ!」
その前脚を骸竜の腹へと叩きつけた。
一度ではなく何度も何度も。
「止めだ!」
そしてひときわ高く前脚を上げると、ドオンと大きな音を立てながら振り下ろす。
骸竜の動きが止まった。
どうやら勝ったらしい。
「わたし達の勝利ですね!」
「俺とアルのな。」
「酷い!」
コックピットの中の会話を聞いて、呆れたように「ヴォ」とアルがつぶやいた。




