新型襲来
キレイな服。
それは普段の生活では意識しない衣食住の衣。
戦場に身を置く少年レットは、衣の重要性を深く理解する事になる。
◆参考
・スティラコサウルス
http://webzukan.uh-oh.jp/スティラコサウルス・アルベンテンシス
衣食住。
その言葉の意味が初めて理解出来た。
食は大事だ。言うまでもない。
住も大切だ。言うまでもない。
だが衣は何でも良いと思っていた。今朝までは。
「服が違うと大分違うな。」
寝る時にキレイな服、起きたらキレイな服。
気分的に大分違う。
「もう!遅いぞ!」
「漫画の妹か!」
話によると現実の妹は『目覚めなければよかったのに』というらしい。
「朝飯には間に合ってるだろ?」
起きる時間は決めてない。
だが朝飯は8時と決めている。
現在時刻は7時50分、朝飯には十分間に合ってる。
「8823はもう帰ってきてるよ!」
「朝早くに散歩に行ったおじいちゃんか!」
あんな早朝に行かなくても良いと思う。
「ってボーウイング8823戻って来たのか?」
8823、正式にはボーウイング8823。
骸竜の基地を探しに出ていたハヤブサ型ロボットだ。
「昨日その話しようとしたでしょ!」
「しようとしたって事はしてねえんじゃねえか!」
昨日マオは部屋にやって来た。
なんやかんやで服を貰って忘れていたが、どうやらその件だったらしい。
「朝食の前にMTGしますよ。ナレッジをシェアして、ニーズにアジャストしないと!」
「イキリ会社員か!」
なんで彼らはあんなにカタカナを使いたがるのだろう?
「でMCTがどうしたって?」
「MTGです!ミーティングですよ。」
「じゃあミーティングで良いじゃねえか・・・」
その後もよくわからなかった。
大学でシェアして、ニーズがどうとか・・・
「情報共有です。」
「飯の前に情報共有で良いじゃねえか!」
これならミーティングすら不要だ。
「なんかそれだと詐欺グループみたいじゃないですか?」
「むしろ人を騙すやつはカタカナいっぱいだろ・・・」
知らんけど。
「まずは骸竜の拠点は発見できませんでした。」
「そうか。」
ボーイング8823は空を飛んで骸竜出没ポイントを観測、その周辺を探索して骸竜の拠点がないかを調べている。
問題は通信が使えないので帰ってこないと情報の内容が分からない事。
それとざっくばらんな方法なので確実性が低い事だ。
「あと骸竜がこちらに向かってきてます。」
「さっさと言え!」
だったら今すぐにスティラコスで出撃しないと・・・
「まだ距離があるので大丈夫です。ただ一つ問題があって・・・」
「問題?」
「新型のようです。」
マオがホームシアターを起動。
そこに映像を出す。
「これは・・・」
前に見たのはノドサウルスのような姿をした骸竜だった。
今回はそれに加えてトゲトゲが増え、両肩にも大きなトゲがある。
「タイプ・エドモントニアだと思われます。」
「それの何が問題なんだ?」
「前のより格好良くなっています。」
「知らんがな!」
そこはどうでも良い。
来るなら倒す。それだけだ。
「あとは畑の方からやってきているので、畑が荒らされそうです。」
「え・・・」
せっかく苦労して耕して種までまいたのに。
「まあ仕方ないですよね。」
そう言って笑う真央は少し気落ちしているように見える。
「・・・」
マオはあの畑の野菜で・・・なんとかっていうピザを食べるのを楽しみにしていた。
「到着まで時間があるので、まずは朝食、その後対策会議をしたいと思います。」
「・・・いや、今すぐ出撃する。」
「え?」
「すぐに終わらせるさ。」
苦労した畑を荒らされたくはない。
エドモントニア骸竜が畑に来る前に倒す。
それだけだ。




