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第六話 弟

セミが鳴き始めると、セミオープンはじまったな・・・って気分になります。

エンデュミオンはちょっと変わった子。よく言えば控えめ。悪く言えば陰キャ。

いつも本ばっかり読んでる。

多分父のエロ本らしきものの存在も知っている…ハズ。

知らないのなら秘密にしておこう。お前にはまだ早い。


幸いな事にこの家には多種多様な本がある。

二人の母の影響だろうか、魔法や薬草、金属や鉱物の本に、魔物や色んな生き物が載った図鑑もある。

色々な本見てると楽しいよな、この武器大全集なんて近接武器から、遠距離武器と色んな物もあって、それぞれ威力やレア・ユニーク・レガシー・エピックと色で分かれててなんかこう、テンション上がる。

弟のエンはもっぱら魔法の本が好きみたいで、水で床になんか書いてて謎の物体生み出してたし。


チラッとこっちを見ると

『アーク兄者新しい発見があったでゴザル。火球の魔法を魔人語で唱えると黒炎になるの知ってた?』

「いや、初めて聞いた。というか私火属性の魔法使えないんだよね。水属性の水球出すぐらいしかまだ出来ないし。」

『ちょっと実験に付き合って欲しいで候』

「良いよ、んじゃ外出てやろっか。前みたいに部屋でやって本棚壊したら怒られるし」

というか、こいつの話し方のクセ、なんとかならんかな・・・・

そんな事を考えながら2階を降りてリビングからふと目を留めると

やっぱりあの毛玉寝てる。アイツいつ動いてるんだ。

外に出ると、セミが鳴いてる。


『兄者、火球投げるから剣で打ち返して欲しいでゴザル』

「わかったー、さぁこい」

『エン投手大きく振りかぶって・・・火の精霊、指先より放たれしはアグニの吐息、敵を穿て!火球!』

ゴォッ と勢い良く火球がこちらに飛んでくる。

鞘に構えたまま、右足を半歩前に出し、左手の親指で木剣の鯉口を切る。右手で柄を拝む様に掴み

水平一文字で切り払った。

『流石兄者!普通の火球は真っ二つだねー。じゃあ次魔人語版行くよー。大リーグボール2号!』

「なんだよそれw さぁこいッ」

鞘に木剣を納めてさっきと同じ形で待つ。


『ヂヴァーラ アートマー、ママ アングリーヤ-アグラバーガート ムクタハ バヴァトゥ—アグニ-シュヴァーサハ、シャトルム ベーダヤ! アグニゴーラカ !』

なんか魔法の台詞なげぇ!しかも黒い上に分裂してるし!

《先見の明》が発動した。


「打てるかこんなもん!!!」

とっさに斜め横に回転回避して躱した

後ろにあった木が3つ穴空いて黒く焼け爛れてる

「あんなの当たったら死ぬだろ!火力調整しろよ!」

『いやー、惜しかったでゴザルな!スマヌ!スマヌ!』

「惜しかったじゃねーよw普通だったら死んでるよ!」

『でもこれ使うとガッツリ精神力削られるんだよねぇ、連射出来ない(´・ω・`)』


そんな感じで弟とは魔法の実験台になったり教えて貰ったり、母にも習ったりしている。

基本的には仲良しだ。あいつは魔法の才能があるらしい。

済まない、名も知らぬ木よ。君の事は忘れない。


家に帰ると黒ママに滅茶苦茶怒られた。魔人語での魔法は殺傷能力が高いものが多く危険だそうだ。

術者の負担も多くて制約があったりするのでむやみやたらに使わない様にと言われた。

エンを見ると、あいつ聞いてねぇな・・・絶対別の事考えてる。

ステータス開いたらまたレベルが上がってた。

今度は素早さに振っておこう。

今日みたいなのがまた起こった時、当たったら死んでしまう。

※世界設定メモ

共通語・魔人語・天言語・龍言語・その他それぞれ同じ術でも効果が異なります。

武器や装備のアレコレ・世界独自の武器ランクが存在します。

コモン→レア→ユニーク←→レガシー→エピック→創生 と順に強く、レガシーに関して単純な火力はユニークに劣りますが癖が強いのが多いです。

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