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第十一話 漢の矜持

つっぱることが男のたった一つの勲章だってこの胸に信じて生きてきた

って曲ありましたよね。

ファランクス隊が陣形を崩され、

単眼巨人が第二の【ぶちかまし】をしようとクラウチングスタートの格好で力を貯めている。

『流石にアレは不味いですわ、足を止めます』

『ローキー、ヒマダーナヴァハ — ニラペークシャシューニヤスヤ ウパリ カーンティム プラヤッチハトゥ 氷柱零度』

膝関節から地面まで氷の柱で磔にする。

だが、ダメージはそこまで無さそうだ、どうやら氷結耐性があるらしい。

『でもこれはどうかしら?』

氷の柱で固まった足に黒炎を放った。

絶対零度付近まで凍った所に4000℃を超える黒炎

凍り付いた脚部は急激な温度差に耐え切れずパリパリと音を立てて剥がれ落ちた。


一方アイゼンバーグ

お互いにダメージは負ってるものの、お互いに決定打に欠けており、膠着状態が続いていたが…

「そろそろ終わりにしようぜ。」

《貴様の死をもってなぁ!》

戦斧が上段から勢いよく振り下ろされた

槍を回転させ攻撃を反らした。

と、同時に背中から左手で水平二丁銃を取り出し胸部目掛けて撃ち抜いた

ドスン!ドスン!と命中し血を流している

「これが本当の隠し玉って奴よ、どうだ神経弾の味は」

《クッ、まさかまだ武器を持っているとは・・・》

身体が痺れ、動きを止めた牛頭がいた。

〘チッ…牛頭をやるとは、ようやく俺様の番だな〙

「ちょっと待ってくれ、流石にこの状態でやるのはフェアじゃねぇだろ?ジュースぐらい飲ませてくれ」

ファイト一発をグイッと一気飲みする。

体力がある程度回復したが・・・

〘生憎俺はフェミニストじゃないんでなぁ!〙

馬頭は禍々しい特大剣を勢い良く振り下ろした。



ファランクス隊が陣形を再編し体制を整えた時に、砦の向こう丘に二人の人影が見えた。

『そこの二人!危ないですから逃げて下さい!!!』


【見よ!東方は赤く燃えている!】

【行くゾッ! おう!】

50代ぐらいのおっさんと青年がオークの群れに突っ込んで行く

『ちょっと!!危ないから逃げて!!!』

おっさんは背中に手を組んだまま群れに突っ込み

飛び蹴りや垂直蹴りでオークを蹴散らして向かってくる。

一方青年も素手でふっ飛ばし、オークが紙切れのように宙を舞っている。

『なんなんだあの化物二人・・・』

死霊がおっさんに襲いかかった

『死霊系は物理は通じない!逃げてくれー!』

掌底のような型で衝撃波を放ってた。

死霊は消滅した。

『嘘…だろ…』

エスメラルダ「もしや…あの人は…伝説の拳神 紅心王」


紅心王【手を貸すぞ!!】

馬頭と対峙していたアイゼンバーグ

「すまない!助かる!コイツを頼む、俺はドラゴンを止めてくる」

【あい、わかった。弟子よ、修行成果を見せてみよコイツ一匹止められない様ならまだまだよ】

【ワシは色違いの単眼巨人をやる】

そう言うと二人は走り出し、アイゼンバーグはドラゴンへ、

紅心王は恐らく群れのボスであろう色違いの単眼巨人のもとに向かった。


馬頭《おいおいおい、勝手に話進めてんじゃねぇよ!

 さっきの奴より若造の癖に、チッたぁ出来んのかよ?》

青年〚ふん、貴様如きに遅れは取らん!かかって来い!〛

素手が残像で何十本も見える拳を流星の様に繰り出していた。

馬頭が特大剣で防いで居るが…剣が折れた。

《な・・・高価かったんだぞ!この剣!!》

〚こんな軟弱な武器に頼っているから弱いんだ!漢なら拳でかかってこい!〛

《コナクソォー!雄叫びをあげながら素手で襲いかかる》

しかし、拳は空振り体制を崩した所に青年のボディーが突き刺さった。

《ガッ…カハッ…息が…脆弱な人間のハズでは…》

〚そう思い込んでる貴様が馬鹿なのだ!〛

青年は頭を手のひらで鷲掴みにし・・・爆ぜた。

馬頭はかろうじて死を免れたが、最早虫の息だった。


一方リーダー単眼巨人と相対した紅心王は・・・

【この紅心王 逃げも隠れもせんわ!ほぉれ】

瞬きする間に足首・膝・背中に3連脚をボス巨人に放つ

体勢を崩す巨人、しかし圧倒的な体力で瞬時に回復する。

怪しく目が光り、レーザーを放った。

【止まって見えるわ!】

ヒラリと舞うと肘でミゾオチ、顎に回し蹴り、更に目に膝蹴りを放った。

目を抑えながら苦しむ巨人が特大棍棒で叩きつける!

布のような物で棍棒を絡め取るとそのまま放り投げた。

更に追撃の飛び蹴りを目に打ち込む

【もう終わりか?情けないのぉ】

{グゴゴ…バケモノメ}


ドラゴンと対峙したアイゼンバーグは他と違っていた。

「お前、意識はあるか?」

ドラゴン〚グギギギ・・・頭が・・・私に・・・関わるなぁ!〛

どうやら単眼巨人の精神支配が切れかかってる。

巨大な尻尾で薙ぎ払おうとした。寸前の所でしゃがんで回避出来た。

「ちょっと待ってろ、すぐ良くなる」

火炎吐息で近づけまいとする

槍を風車のように回しかき消した。

鼻先までジャンプし優しく手を当てた。

【ラクシュミの加護】が発動した。

〚私は…一体何を…助けてくれたのは貴方か〛

「良かった、支配が解けたな飛べそうか?」

〚あっ…すいません。本当に有難うございます///〛

〚大丈夫です、この御恩は忘れません。あの・・・貴方の名前は?〛

「俺の名前はアイゼンバーグ、王国騎士団の団長をやらせて頂いている」

〚本当に有難うございます。私はドーラ。それではまた・・・〛

そう言ってドラゴンは飛び去って行った。


アイゼンバーグは悶え苦しむボス巨人の元に駆けつけた。

「こっちは終わった、しかし凄いな…おっさん、巨人がまるで赤子扱いじゃないか」

【この程度温すぎてへそで茶も沸かせんわ】

「おい、巨人!お前の目論見は虚しくも崩れ去ったぞ。

ドラゴンも居ない。残る2体の巨人も動けないし、牛頭と馬頭は虫の息だ。

死霊は壊滅、オークも散り散りになって逃げていった。残るはお前だけだ。

お前に選択肢を与える。このまま死ぬまでやるか、大人しく帰るなら見逃してやる。」


{オレ、キイテタハナシトチガウ。コンナバケモノガイルナンテキイテナイ。カエル。}

「お前は誰かに命令されて来たのか?」

{イエナイ、オレコロサレル}

「じゃあ大人しくゴーホームしな、見逃してやる」


おずおずと残った面子を連れて帰って行った。

【それじゃワシらも、帰るとするか。】

二人は山の方へ帰って行った。

今回は助っ人の乱入で被害が最小で済んだけど、あの二人が居なかったらどうなってたか分からなかった

王都に戻ったら今夜は祝杯を挙げよう。

※世界設定メモ

この世界には銃が有ります。

弾も神経弾や、魅了弾、雷撃弾や火炎弾に氷結弾と様々です。

神クラスになると完全に人外です。

例えるなら全高20m級の人型決戦兵器を素手で破壊できる程度の強さです。

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