6節 ボスの帰還
あれから二日後が経過した。腕時計の日付は二十三の文字を表記している。
修行だからと言ってご飯を抜いたり、寝ないことはなかった。ご飯は近くにあるコンビニからボスが買ってくるのを召し上がった。寝場所はこの建物の中で布を敷くなりして夜中を寝過ごしたのである。
「さて、戻るか」
そう、ボスが言ったから私たちも同意を示して身支度をした。あの精神修行にも耐えられるほどの忍耐力というか集中力というか、そんなものが付いた。
私たちは扉から外を出る。冷えた風が私をなびく。
「こっちから行った方が楽だよ」
私が行きと同様に何度も曲がってクネクネする道を歩くのを反対側を指差してボスが止めた。私は回れ右をして彼らとともにそちらに足を進める。その道は真っ直ぐ道のりに歩いた後、開かれた両脇の道を境に斜め左真っ直ぐにアジトの場所を示していた。
「楽じゃないですか、こっちの方が」
「だな」
私の言葉にボスは反論もせずにそのまま同意を示してる言葉で交してきた。そんな私たちを先ほどから下を見つめ唇を軽く噛みながらクローバーさんはついてくる。
そこまで歩いて、ついにアジトの門をくぐる。
ちょうどメアちゃんとセロリア、ジョルダーさんとあの二人の子の五人と他のメンバーたちが戦闘態勢を構えているところだった。
「クロロクロロ。ボスの帰還なのに騒がしいわね」
先ほどまでの顔とは異なって笑顔をメンバーたちに見せる彼女。その顔にはこの後の彼女への具体的には分からない悲惨な苦しみを隠してるのを私には分かってしまった。
「ボス、それに副隊長。ご無事でなりよりです」と一番先頭にいる男が言う。
「ほら、言ったろ?平気だって……」とジョルダーさんは言う。
「騙されたらダメよ。例の神三体と同じ人数よ。そっくりなんてひどいわね」と男の近くにいた女が言う。
「ふーん、ならこうすればいいかしら?」
クローバーさんは服のボタンを外し始める。私はそれを急いで止めようと後ろから手で阻止する。彼女の柔らかい物が手に触れる度に「んんっ」と小さく彼女から聞こえてくる。
どうやら彼女のそれは止まったようだと思い、私は手をどけて前を見る。すると目の前にいた全員が私を燃えるゴミの日なのに燃えないゴミが紛れ込んでて捨てるのが億劫になった時のような目をしてこちらを見る。
「いや、不可抗力です」
「お兄さん、今すぐ死んでくれませんか?」
メアちゃんにそう言われてしまった。他の人ならまだ耐えられるかもしれないが、彼女だと心が折れそうになる。
「あら、それは彼のことを捨てたでいいのかしら……ちゅっ」
クローバーさんはそう言いながら私の方に回れ右をして私の唇と彼女の唇を重ねて来た。
「やっぱり殺す!!あの女は私たちのことを騙してたんだ!!」
メアちゃんはそう言いながらセロリアさんの鎌を掴み怒りを顕にしている。
「あら、お邪魔だったかしら?」
そんな中でメアちゃんたちと私たちのいる門の近くの間を上から急にあの神三体が降臨して来た。そしてその中の自称女神が私たちにそう聞いてきた。
その場にいた私たち全員は戦闘態勢に入った。「それでいいんだ」とクローバーさんの冷え切った缶ビールのタブを開ける際に鳴るガスが抜けるようななんとも言えない虚しい声が私の耳に入って来ながら。
更新遅くなりすみません。




