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世界はこの一冊の本によって変えられた  作者: 未知風
10章 この世を動かす者たち 前編
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4節 眼鏡の先に映るモノ

静かな風が野原を駆け巡る私と眼鏡野郎の体を靡く。


「ふん。前よりは少し強くなったみたいだな。だが、その分俺も強くなった」


私は彼の言葉を聞いて何だかんだ、彼によく会っていると思った。これが腐れ縁という奴か。


「相変わらず疲れてる時に現れるのは変わらないな」


私は眼鏡野郎にそう言う。


「俺の時計は常に止めることができる。お前以外はな?だから……」

「全力で相手してやるよ?どうせ、どう転んでも敵なんだろ?」


彼は一瞬悲しい顔をしたが、真顔で言う。


「あぁ、そうだ。止刑(しけい)


交差している部分にドクロが付いている十字架が二本こちらに迫って来る。


無攻(むこう)


やはり消えた。


「ふん。止気破魚釣(ときはなつ)


でかい魚が私の真下にいる地面から盛り上がる。

確かに強くなっている。それでも……。


無範能(むはんのう)

時黒羽管利曲(じくうかんりきょく)


黒い羽でできた配管がこちらに向かって飛んで来る。


無理難題変換(むりなんだいへんかん)


眼鏡野郎に飛んで行く。


時空間異動之方即(じくうかんいどうのほうそく)


黒い羽のそれがまたこちらに戻ってくる。


無巡許容論理(むじゅんきょようろんり)


私はまた跳ね返す。


「くどいわ!!時似添来内(しにぞこない)


またこちらに戻ってくる。


無理難題変換(むりなんだいへんかん)

「ちっ、トドメヲサセ」


彼が筆術を使用したのかは分からない。しかし彼の眼鏡に映ったモノは彼の結末を映していた。彼は光となって目の前で散ったのだ。私に一言を残して。


「お前のおかげだ」、と。


そしてしばらくそこにいたらボスたちが近くにいた。そして私の周りに来る。


「何があった、海塚君?」

「眼鏡野郎を……殺しました」と私はボスに聞かれたので総伝えた。


その時、雲が急に黒くなった。そして一瞬の光とともに大きな炎を纏う剣を持つ男や風を片手に小さく作る男、氷のトンカチを持つ女などが現れるのだった。そして炎の男は一言私に向かって剣を向けながらこう言う。


「その眼鏡野郎を殺ったのはお前か?」


私は何も言うことが出来なかった。


「返答はなし。つまり殺った。俺はアテネの神の後継者の一人、アテネギウスだ。まさか私らを殺そうと来た奴が先に殺されるとは。あの時、眼鏡野郎を殺しとけば良かったのに。まぁ、手は省けたことに変わりはない。お前らはその術を使ってることは私らの真似をしてることに変わりはねぇ。だからこそ削除しなければならないと考えたわけだ。なぜなら神にお前らはケンカを売った。文言無用だ!!」


空気が重苦しく感じる。そう、私たちは神に喧嘩を売ってしまったのだ。そして本が書いた”奴ら”がこいつらを含めた神々だと分かるのは遅くも早くもなく今、この瞬間だった。神々との戦争が今始まろうとしていた。

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