3節 燃えるモノと燃えないモノ
私たちが野原の真ん中に着くとそこで一人の男がバーベキューの用意をし、焼いたものを食べていた。匂いが美味しそうだ。
「彼ら連れてきました。殺しますか?クロロクロロ」
「いや、早々こえーこと言うな。飯がまずくなるだろ?海塚とそこにいる奴らも食え。俺の飯だ」
「さすがボス。あっ、そういえばまだ紹介してないわね」
セロリアさんは言う。
「俺が説明しよう。俺の名はボス・コックリだ。なぜかみんなボスで呼んでるからそう呼んでくれ。立場も名前もそれだからな。俺らはこいつら以外にもっとたくさんいるが、今は出払っていてな。というかめんどくさいから呼んでねーし。つーわけで俺らは『FK』という集団だ。俺らの最大の敵は『CW』って呼ばれてる集団だ。まっ、たまにそれ以外のもいるけどな。とにかくだ、よろしく……おい、メア、うなぎ焼くな、かわいそうだろ?おい、ジョルダー炭あるから入れるのはいいけど炭に水入れてそこに流したら消えるわ、火が。ってかそれ墨汁だろ?あとクローバー、セロリアちゃん、あいつら止めろ。静かに飯も食えんのか。ったく、どこの所属のもんだよ。あっ、俺のだった!!」
そう言ってボスは紙皿に置いてあった肉を落とす。
「地愚葉食」
急にそこに緑の葉っぱで出来た口の形ができたかと思えばその中に肉が吸い込まれた。
「うまいわね、この肉」
クローバーはモグモグしてそう言う。ボスは悔しそうにしていた。
私はここにいる五人と共にバーベキューで焼いてはブルーシートで食べる。なんやかんや言って、何かの宴に見える。
私は誰も見てない隙を狙って本をバーベキューの火の中に入れる。しかしおかしなことに本は火につく前に弾けて外に飛び出る。それを何度も行ってると、セロリアさんは声をかけた。
「無駄よ。私もさっき包丁で試したけど、包丁がこんなふうに曲がったわ」
そう言ってセロリアさんは包丁を見せてくる。確かに鉄部分がぐるぐる巻きに曲がっている。これじゃあ、治すことは難しそうだ。
「もしかしたらこの本を消したいと思うけど、私たちももしかしたら消えるかもよ?だってこの本によってこの世界は成り立っているのだから」
セロリアさんはそう言うと固まった。
「ちっ、いい匂いがするとして来てみたらお前らか」
そこには眼鏡野郎がいた。また、こいつは時を止めたのだろう。
「おう、あった。その本、いらねーなら俺にくれよ?そいつの中にいる者に用がある。ん?こいつ、この女のボスやん。今、この場で殺したら評価高く俺もトップになれそうだ」
「トップ?」
「俺は『CW』の一人だが、今は一人行動をしている。そしてお前らを殺す者だ。こんな野原だし、ちょうどいい。決着をつけようか」
「無権」
「無駄だ。やめておけ。蹴りをつけられねぇなら俺が先にお前を殺す。そして俺が本を取り、この世を変える」
「場所を移動しよう」
「やってくれるならいいだろう」
私たちは野原の先に移動する。何もない大きな平坦な野原で彼との最後の決着に挑むのだった。




