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5節 届かぬ拳
私はふらついてい歩いているメアちゃんの後ろをゆらりくらりと付いていく。やたら歩いているのに敵がなかなか現れない。そして半分のところで敵が現れた。彼の手には赤いグローブがつけられている。
「来たか。へばっているかと思ったぜ?」
「アニマルアタック」
彼の目の前にぬいぐるみたちが襲いかかるが、彼の鋭い拳でそれらは殴られて消滅した。
「いきなり攻撃とはかわいくないな、お嬢さん」
「えぇ、あなたになんか好かれたくありませんから」
「ふーん、なるほど。俺は幸田達央。唯一、お前達の持っているその筆術に頼らない男だ」
「あっ、そう?」
彼の後ろで鎌を持つパンダがいる。
「気配が分かるんだよ……って何だ、これ?」
彼は彼女に拳で殴ろうとしたが、動かなかった。なぜなら、彼の足には何かが付いてたのだ。
「無駄よ、強力なガムで動けないのだから。観念なさい。さぁ、おやり」
私の目の前でまた一人の男の首が落ちた。
ともはあれ、私の負担が減ったのは少なくともよかった。そして私は彼女の後ろをまたついて行く。喜びが後悔に変わることはそう遠くはなかったが、今の私には知る由もなかった。




