放課後の出来事 前編
放課後になり、夕方というにはまだ少しばかり明るい街中を、歩夢と、仲の良いクラスメイトの三人で歩いている。
「そういえば歩夢は、いつも神様にちょっかいかけてるけど、何?もしかして好きなの?」
突然振られた予想外な話題に、歩夢は少し焦る。
「えっ、えっ……未来ちゃん突然すぎだよっ、神様って不知火君だよね、んー……どうなんだろ、好きってまだよく分からないだ。なんだか知らないけど、モヤモヤーってした、気になるみたいなのがあって……うーんよく分からないっ」
どうやら本当に分からない様子の歩夢の姿に、もう一人のクラスメイトが「歩夢はまだまだお子様なんだね」と言うと、歩夢は「そんなことないもんっ、未来ちゃんと、絵里ちゃんのバカー」と頬を膨らませ、その姿を見て二人が笑いながら歩夢に謝った。
「そういえば前から思ってたんだけど、歩夢って神様怖くないの」
「あーそれ私も思ってた」
未来の質問に絵里も乗っかかる。
「へっ、なんで不知火君が怖いの」
二人の質問の意図が歩夢には全く分からなかった。
「うーん、なんていうんだろ具体的に何がとは言えないんだけどさ、雰囲気みたいなのかな」
「そうそう、なんかあたしなんかが関わっちゃいけないような……そう!あだ名みたいに、本当に神様で、私達とは違う存在なんだってみたいなのがあるんだよねー」
未来と絵里はうんうんと二人で頷き合う。
「えーそんなの全然ないよ、話してても、全然変じゃないしっ」
歩夢は不知火を擁護するかのように、少しばかり語気が強くなる。
「でもクラスのみんなも言ってるよー」
「そうそう、折角のイケメンなのにもったいないよね」
二人は本当に勿体無いと思っているのか、少しため息をつく。
「そうなんだ……だから不知火君はいつも一人なのかな……」
歩夢は少し落ち込んだような顔をする。
「でも話してみると全然そんなことないから、未来ちゃんも、絵里ちゃんも今度一緒に話してみよっ」
「うーん考えとくー」
「あたしも未来が話すなら」
二人はどうも乗り気にならない様子。
「じゃあ近いうちだねっ」
そんな二人の返事を気にした様子はなく、歩夢は不知火もクラスにもっと馴染められたらいいなという思いでいっぱいであった。
不知火に関する話が終わり、その後も三人がころころと話題を変えながら帰り道を歩いていると、チャラそうな大学生
くらいの男性三人組が歩夢たちに声をかけてきた。
「ねー君たち、俺らと遊ばない」
「うんうん、絶対に楽しいから一緒に行こうよ」
「おっ、すっげー可愛いじゃん、もしかしてモデルとかやってない」
三人組が歩夢たちの通行を遮るように、思い思いに話しかける。
歩夢たちを驚きと恐怖から、怯えるように、半歩ほど後ろに下がった。
「これから用事があるんで、無理です、ごめんなさい」と歩夢は勇気を振り絞って断ろうと試みる。
「そんなつれないこと言わないでよー」
「そうそう、絶対楽しいし、全部奢るから」
「つかもう決定でしょ」
しかし三人組は断られようが関係ない様子で強引に三人を連れていこうとする。
歩夢たちは、誰か助けてくれる人がいないか辺りを見回すと、不知火が自分たちの方に向かって来る姿が見えた。
「不知火君、誰か人呼んできてっ」
歩夢はすぐにでも助けてと叫びたかったが、不知火の身を案じてか、その選択ができなかった。
しかし不知火は歩夢の言葉を聞き入れず、更に歩夢たちの方へと進み、三人組との間に割って入ってくる。
三人組は女の子をゲットしたと思った矢先、突如現れた邪魔者に、殺意が沸いた。
「お前なんだ、ぶっ殺されたいのか」
「あーウゼ、こういう奴まじウゼって、殺しちまおうぜ」
「ボッコボコにして、全裸で土下座させようぜ」
三人組は自分たちの優位性を信じて疑うことなく、怒りと愉悦の表情を浮かべる。
不知火は、そんな三人組の怒りの炎に油をそそぐように、威圧感のこもった声で「邪魔……消えろ」と言い、睨みつけた。
三人組は一瞬何を言われたのか理解できず、あっけらかんとした後、怒りのあまり、ゲラゲラと下品な声で笑い出した。
「マジウケるわー、こいつ死にたいって言ってるぜ」
「死にたいって言ってるんだからボランティアでぶっ殺してやろうぜ」
「やっべ、こいつアホ過ぎて涙出てきた。そこの路地裏がいいっしょ」
「よし路地裏けってーい」
男の一人が、路地裏に向かって歩き出す。
もう一人が不知火を連れて行こうと、胸ぐらを掴んだ時、不知火に対して違和感のようなものを感じた。
「お、おい、ちょっと待てって。なんかこいつおかしくねーか」
男は突如沸いた、言い知れぬ不安感からか、、どっと冷や汗をかいた。
「なんだよ、全然変じゃねーから、そんなガキにビビってねーで早く連れて来いよ」
男は不知火から感じた、なんとも言えない不安感を抱いたまま、不知火を引っ張って行く。
「しっ不知火君」
歩夢も予想外の出来事で呆然としていたが、連れていかれようとする不知火の姿を見て、駆けつけんがばかりの勢いで声を張り上げる。
「僕は大丈夫だから、歩夢さんたちは、もう少しそこで待ってて」
不知火はそう言うと、男の手を振り払い、率先して路地裏へと足を進める。
「そうそう、君たちはここで俺と待ってようねー、ツレがソッコーあいつをぶっ殺してくっから、その後一緒に行こうねー」
歩夢たちは、自分たちの代わりに連れていかれた不知火が心配で逃げることもできず、かと言ってどうしていいのかも分からずに、ただ呆然と不知火が連れていかれた路地裏の入り口を見つめていた。
次回からは文章や表現が稚拙になると思います。といっても元々稚拙なんですが、さらに酷くなると思います。
理由は、色々な書き方に挑戦してみたいということから、とりあえず話しをきりの良いところまで描き上げて、その後変な部分、足らないを校正していくってスタンスでちょっとやってみようって思ってるからです。




