History2:スクール・フーリガン
宮上も梨愛もトラブルメーカーじゃない!
気に入らないわ。
けど・・今回の揉め事は外で起こっていること。
なにもかもが本意でやってるわけじゃないし信者とアンチの対立・・・
校舎の昇降口で自販機で飲み物でも買おうとしたときその現場を見てしまった。
「なんでも群がってて気持ち悪い!なんなの!」
「ただの僻み乙wwww」
宮上に群がる人に批判する連中、主に女子の別派閥といったところね。
僻みっていってるのは宮上コミュのいわゆる【信者】って人たちね?
この図式も正直くだらない、いちいち主張することでもないのに・・・。
とはいえ、私もちょっと僻みみたいのはあったのよね、わからんでもないから・・。
宮上が気に入らないのは、少し流されすぎてる気がする。
梨愛が気に入らないのは、いちいち取り巻き1号みたいで気持ち悪い。
昔は率先して1番名乗ってたでしょ・・・。なんで軍門にくだってんの?
宮上も、もっと主張してイヤなことをイヤって言わないの?
気に入らない、ハッキリいいなさいよね。
そうしているうちに
信者とアンチの口論が激しくなっていく。
「宮上も宮上よね!頂点だってドヤってるし、あんな大勢でなにかしようって、世界でも取ったつもりなの?」
「違う!宮上さんはみんなに声かけてくれてんの!知ったかぶりはやめなさいよ!!」
「見たまんまじゃない?!!そうやってマウントとってさも格下にイキってるんでしょ!!」
「ぼっちがでないように配慮することに何が悪いの?!!」
「はぁ?舐めてんの?」
「やめなさいよ!離しなさい!!」
なんだかただごとじゃなくなっている。
「あーあ、いっそ宮上消えないかな?!いつもわたしが一番みたいな顔して見下されてて最悪~!」
既視感があった、わたしがバスケを失ったときの冷笑。
回想してしまった・・・。
「都がバスケなくなったら無個性だよね~!!」
「だってバスケに命かけてま~すとかいってる感じだったじゃん。」
「どうせスポーツ推薦も無効だからこのクラスから消えるしばいばーいって感じ!」
私が・・・何をしたってのよ。
ただバスケが好きで・・・好きな人にも気持ちを伝える前に他の人に取られたり・・・、なんでそれだけで消えろとか言われないといけないの・・?
回想が終わる。
私が過去に言われたことと、今陰ではあるけど宮上に対して言ってる内容・・
。
誰にも直接迷惑かけていないのに、消えろってひどくない?
そんなのおかしい!!!
気づけば拳を握りしめて声の元へ駆け出していた。
タッタッタッタ・・・。
声の元へたどりつく・・・
静かにその声の主の胸ぐらを掴んでいた。
目を細めている、顔をこれでもかというくらい近づけて威圧している。
「な・・・なによ・・あんただれよ!!」
声は震えて低く都が
「宮上が何したって?何されたかいいなさい!!」
他人事に首を突っ込んでる都を異端児のように皆注目している。
「な・・なんであんた宮上でもないのに怒ってるの?!!」
理不尽すぎるから、存在を理由もなく否定されたから。
私、霧比良都は宮上零亜に対する否定と自身を重ねてしまっていた。
理不尽な排除の心無い言葉に傷ついたのだ。
「他人の為に怒ることは、おかしいこと?キミの言う事がおかしいからおかしいと言ってるんだけど?」
都は長身で威圧感がある。
「あんたはうざくないの?宮上のこと、無条件に人が集まるのおかしいでしょ?!不正してるにきまってる、だから全力で否定してやるんだ!!」
思い出してしまう、排除すること自体が正しいと疑わないと平気で人を傷つける人たちの顔を・・。
声が低い、目が鋭い、静かに語りかけようとする都は。
「言いたいことはそれだけ?」
思いっきり腕を振り上げて・・・
パン!!!
乾いた音がより一層静かになってるこの場所で響いた。
相手は涙を浮かべている・・
「なんで・・なんであんたに殴られないといけないの?」
「黙れ、大した根拠もないのに人を傷つけた痛みはこんなものじゃない。」
私は八つ当たりに近いのかもしれない、宮上への被害を自身へのものだと転化して、鬱憤を晴らしているような気がして、罪悪感があとになって迫る。
「余計なことは言わないことだよ。」
なんだかまた騒がしい、生徒会のご登場だった。
「N1-A組、霧比良都さんね?ちょっと話をきかせてもらえるかしら。今暴力の現行犯ですわ。」
桜御城瑠理音の登場だ、生徒会長にして風紀の執行者として取り締まっている。
「あなたたちも!次抗争起こしたら全員処罰の対象にしますわよ?」
解散をうながしていく瑠璃音。
「桜御城先輩・・わかりました、事情については話します。」
だまってついていく。
「霧比良さん、バスケできなくなってから結構荒れてるよね・・」
「仕方ないんじゃない?バスケ一筋だったものを失ったら怒りのやり場もないし、理由が欲しかったんじゃないの?」
ちょうど下校しようとした梨愛と零亜が目に入ったのは
【生徒会室へ連行される都】だった。
「あんのバカ!」
梨愛はなぜか都を案じているようだった。
「霧比良さんってなんであんなに荒れてるのか気になるけど、梨愛、知らない?」
梨愛はどうでもいいといわんばかりの態度で
「バスケできなくなったからエネルギー余ってるんじゃなーい?よくわからないけどー?」
梨愛はそれだけじゃなさそうな含みのあるような言い方をする。
「零亜、ちょっと生徒会室いかない?」
零亜は怪訝な表情で疑問を持つ。
「どうでもいいんじゃないの?気になるの?」
梨愛は慌てて返答したが隠せていない
「いやいやいや、都の吠え面を見に行こうと思って!」
零亜は見透かしているようにふふ、と笑い
「はいはい、吠え面見に行こうね~」
2人は生徒会室へ向かって歩いていく。
宮上零亜の抱える問題が都の暴力によってヘンな形で介入されていった。
深いため息をつく零亜となんだかんだでほっとけない梨愛は生徒会室を見に行くという形になることが 後に大きな問題へと更に拡大していくことを
このときはまだ知らない。
零亜にすくなからずとも都は嫌いだと称している反面、嫌いという感情とは別のなにかをもっているんですよね。まだまだ最初なので多くは語りません。
梨愛と都の関係も気になりますね。




