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魔法の才能ゼロの令嬢に最強ジジイが科学を教えたら?→A.めっちゃ無双する:【才無し侯爵令嬢と魔法ジジイの科学革命】の各話一覧  作者: Koh


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第40話 ボルトランの依頼

 夜。


 グリモワルド邸の玄関の扉が叩かれた。



 グリモワルドが扉を開けると、ボルトランが立っていた。


「依頼を持ってきた」


「ボルトラン様!?」


 ピリカが椅子から立ち上がった。



 ボルトランは玄関に入ると、自然な動作で靴を脱いだ。——何度も来ている人間の所作だった。


「お主が直接来るとは珍しい。わしと違って暇な身体じゃなかろうに」


「それはそうだな」


 ボルトランが居間に入りかけて、足を止めた。


「——というか、玄関に無造作に置かれているこの大金はなんだ……」



 玄関の隅に、袋が積まれていた。口が開いている。上から覗くと大量の金貨が見えた。


「ピリカの家の手切金じゃ」


 グリモワルドが椅子に座ったまま言った。


「というか、わしが魔物を二、三匹狩った程度の金額じゃろ? 大した額じゃないと思っておったが」


「お前の魔物討伐はわしがちゃんと国家予算の一部を割いているからあの金額なんだ」


「ふむ?」


 グリモワルドは興味なさそうに頷いた。


「それで、今日は魔物討伐の依頼かの?」


「ああ。交易都市の近くの森にドラゴンが住み着いてな。縄張りがだんだんと都市に近づいている」


「あいわかった、明日行こう」



「え!」


 ピリカが身を乗り出した。


「お師匠様、ドラゴンと戦うんですか! 私、見てみたいです!」


 グリモワルドが、露骨に嫌な顔をした。


 ボルトランが、ニヤリとして続けた。


「お前、自分の弟子にちゃんと実力を見せたことないだろ。良い機会だ。連れていったらどうだ」


 ピリカはボルトランの方を振り向いた。——ありがたい。この人は話がわかる。


 グリモワルドは、ボルトランをじとりと睨んだ。


「……おぬし、これを狙っておったの?」


「さて、なんのことかな」


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