おまけのNGシーン
※ここからは本編終了後のおまけです。本編の雰囲気を壊したくない方は、ここでお戻りください。
「こんなに必要ないと思うけど……この国の風習なの?」
私は大量のドレスと宝石を前にして言いました。
隣国での朝は、シグルドが大量のドレスと宝石を持ち出して、一番私に似合うものを選んでくれる事から始まります。
着替えた私を、リヒャルトが女神のようだと称えてくれます。
「嬉しくないのか? 国の女性に聞いてお前の喜びそうなことを選んだんだが」
「ドレスなんて姉のお下がりを二、三着しか持った事がないのに、こんな大量に見せられたら、嬉しいより恐ろしくなってしまうわ……一体いくらするの!?」
「……とっても喜んでくれてるんじゃないかな? シグルド」
「ドレスと宝石くらいでと思ったが、効果があるんだな」
この大量のドレスと宝石をなんとも思ってないなんて……頭がクラクラして来ました。
食事はシグルドが私を膝に乗せて食べさせてくれて、リヒャルトが顔についた食べ物を拭いてくれます。
「シグルド、仕事は? 王子様なのにこんな事していていいの。リヒャルトも、騎士なら馬に餌をあげる方がまだ有意義でしょう!?」
「四年も旅に出てたんだ。急に帰って来て仕事なんてあるわけない」
「ええ!? じゃあ、あのドレスと宝石は誰のお金で買ったの!?」
「国の金だ心配するな」
「心配しかないわよ!」
「馬は勝手に餌を食べるから大丈夫だよ。エミリアにこの国から贈られたドレスなんだ、汚さず着れるようにちゃんと俺が見ていないとね」
私だって勝手に食べるし、自分で食べた方が服を汚さずに済むと思うけど……服が大事なら食べさせてもらう方がいいのかしら!?
やっぱり、頭がクラクラして来ます。
夜はずっとシグルドが腕に抱いて眠って、部屋の前でリヒャルトが護衛をしてくれます。
腕枕より枕の方がいいんだけど、ゴツゴツしててよく眠れません。
リヒャルトも一緒に寝不足です。
私は女として愛してくれる王子シグルドと、女神として愛してくれる元王子リヒャルトに、寝不足や金銭感覚を麻痺させられて思考停止けさせられています。




