表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【Aルート完結】バドミントン ~2人の神童~【Bルート連載中】  作者: ルーファス
Aルートおまけ:ヤンデレの美奈子に死ぬほど愛されて眠れない隼人編
163/169

おまけ最終話-A:アッーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!

 大体全部ダクネスのせい。

 そしてダクネスと美奈子による決闘がノーゲームに終わった、翌週の水曜日の夜8時。

 国王陛下の誕生日を祝う生誕祭がスイス全土で盛大に執り行われ、国中が祝福モードに包まれている最中。

 彩花は六花に付き添われながら、呼び出した隼人と近所の公園で互いに見つめ合っていた。


 「ほら、彩花。勇気を出して。」

 「う、うん。」


 六花に優しく背中を押されて、彩花は顔を赤らめながら精一杯の勇気を振り絞る。

 そして幼少時から抱いていた自らの想いを、「?」という表情になっている鈍感な隼人に対して、一生懸命ぶちまけたのだった。


 「私、ハヤト君の事が好き!!」


 もう隼人とは、いつまでも只の幼馴染ではいられない。

 ずっと隼人と一緒に居たい。隼人と一生を添い遂げたい。

 この溢れる想いは、最早止める事が出来なくなってしまっていた。


 「だからハヤト君…私とお母さんと静香ちゃんと一緒に、4人で家族になろうよ!?」


 懇願するような瞳で、隼人をじっ…と見据える彩花。


 「…ええと…。」


 彩花からの突然の告白に流石に動揺を隠せず、思わず彩花から視線を逸らしてしまった隼人だったのだが。


 「…彩花ちゃん。本当に僕なんかでいいの?」

 「勿論だよ!!私はハヤト君だから恋人同士になりたいの!!」

 「じゃ、じゃあ…。」

 

 隼人もまた顔を赤らめながら、真っすぐに彩花を見据え、恥ずかしそうな笑顔を見せたのだった。


 「…付き合っちゃおうか。僕たち。」

 「うんっ!!」


 満面の笑顔で、彩花は隼人の身体をぎゅっと抱き締めたのだった。

 日本では身勝手な大人たちの下らないエゴのせいで、絶望の果てに黒衣に呑まれ、一時は心が壊れて廃人同然になってしまうなど、本当に色々と辛い目に遭ってしまった。

 だがそれでも彩花の心は今、本当の意味で救われたのだ。


 大きくなったら、ハヤト君のお嫁さんになる。

 幼い頃から抱いていた夢が、今、ようやく叶ったのだから。


 「…ハヤト君…!!」


 彩花は隼人と唇を重ねた。

 それを合図にしたかのように色とりどりの大量の花火が、満天の星空が広がる夜空に盛大に打ち上がる。

 そう、まるで隼人と彩花を祝福するかのように。

 そして隼人から唇を離した彩花は満面の笑顔で、恥ずかしそうな表情の隼人の身体を、ぎゅ~~~~~~~~っと強く優しく抱き締める。


 「ずっと…ずっと一緒だよ!!」


 互いの身体を抱き締め合う隼人と彩花の姿を、六花が慈愛に満ちた笑顔で見つめていたのだった。


 バドミントン 〜2人の神童〜 Aルート・完



















 「ちょおおおおおおおおおおおっと待ったあああああああああああああ!!」


 だがそんな事はさせないと言わんばかりに、公園の駐車場に停めてあったダクネスのスポーツカーの助手席から降りてきたノエルが、突然物凄い勢いで隼人にサイコクラッシャーをして抱き着き…。


 「ちょお、ノエルちゃん!?」

 「私も隼人の事が好き!!」


 ノエルは隼人と唇を重ねた。


 「!!!!!!!!!!!!!!!??????????????(泣)」


 まさかの予想外の事態に、隼人は愕然としてしまっている。

 彩花もまた口をポカン( ゜д゜)とさせて、目の前の惨状を見せつけられてしまっていたのだった。

 そして隼人から唇を離したノエルが、とても恥ずかしそうな表情で、隼人の顔をじっ…と見つめる。


 「あの日、隼人が身体を張ってまで私の事をチェスターから守ってくれた、あの時から…私は隼人への溢れる想いが止まらなくなってしまったの!!」

 「ちょ、ちょっと待って、ノエルちゃん(泣)!!」

 「だから隼人!!私をこんな風にしてしまったったんだから、ちゃんと責任取りなさいよね!!」


 ノエルには分かっていた。隼人には彩花がいるのだという事を。

 だからこそ、この恋は決して叶う事は無いのだと。この想いはずっと胸の中にしまっておくべきなのだと。

 だが先日その事をノエルから相談されたダクネスが、誰もが考えもしなかった素晴らしい提案をノエルにしてくれたのである。


 「いやいやいやいやいやいや!!僕はついさっき!!たった今!!彩花ちゃんと恋人同士になったばかりなんだけど(泣)!?」

 「須藤隼人。お前は何を訳の分からない事を言っているのだ?」


 そこへ車の運転席から降りてきたダクネスが、ゆっくりと隼人たちの前に歩み寄りながら、物凄い笑顔でとんでもない事を言い出したのだった。


 「お前がこの2人と、二股をすれば解決する話ではないか。(´・ω・`)」

 「…はあああああああああああああああああああああああ(泣)!?」


 二股。

 二股って。

 

 「だからお前が、藤崎彩花とノエルの2人と、恋人同士になれば済む話だと言っているのだ。そうすれば誰も傷つかずに済むだろう?(´・ω・`)」

 「駄目だこの人!!考え方がフリーダム過ぎる〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜(泣)!!」


 この人は一体、何を言っているのだろう…。


 「そういう事でしたら!!」


 さらに先程から茂みの中で聞き耳を立てていた静香が、物凄い勢いで隼人の下へと縮地法。


 「静香ちゃん!?一体全体どこから湧いて出てきたの(泣)!?」

 「私も隼人君の事が好きです!!」


 静香は隼人と唇を重ねた。

 まさかの事態に彩花もノエルも、口をポカン( ゜д゜)とさせて唖然としてしまっている。

 そして隼人から唇を離した静香が顔を赤らめながら、とても恥ずかしそうな表情で、隼人の顔をじっ…と見つめる。


 「隼人君!!私は毎晩お風呂の中で、隼人君の事を想像しながらオn」

 「おおっとお(泣)!!」

 「…をしているんですよ!?」


 危なかった。本当に間一髪だった。

 隼人のファインプレーが無ければ、静香の口から放たれた卑猥な単語によって運営の怒りを買い、作者の小説家になろうのアカウントが一発で消し炭になってしまう所だった。

 うん、まあ、静香も年頃の女の子だからね。責められないよ。


 だがそんな物は知った事じゃないと言わんばかりに、静香が物凄い笑顔で隼人の身体を抱き締める。

 これまでは、それで我慢しようと思っていた。

 隼人には彩花がいるのだから、自分のこの想いは大切に胸の中にしまっておこうと。

 だがそれでも毎日隼人と同じ時間を過ごしている内に、この隼人への溢れる想いは、最早止まらなくなってしまっていた。


 そんな中でダクネスが、こんな素晴らしい提案をしてくれたのだ。

 隼人が、彩花とノエルと、二股をすれば済む話なのだと。

 だったら今更1人位増えたって、別にどうという事は無いじゃあないか。


 「だから隼人君!!私とも恋人同士になって下さい!!彩花ちゃんとノエルさんと私の3人と、三股をして下さい!!」

 「倫理の問題がああああああああああああああああああああ(泣)!!」

 「隼人君に振られる事の悲しみや絶望に比べたら、そんな物は些末な問題に過ぎません!!」

 「静香ちゃんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんん(泣)!!」


 やばい。やばいやばいやばい。

 三股。

 三股って。

 一体全体、何がどうしてこうなった。

 静香に抱き締められながら、隼人は彩花に視線を移す。

 この時の隼人は、嫉妬のあまり怒り狂った彩花が黒衣を発動し、静香やノエルを相手にドカッ!!バキッ!!グシャッ!!みたいな展開を繰り広げる光景を想像していたのだが。


 「静香ちゃん!!ノエルちゃん!!言っておくけど、最初にハヤト君に告白したのは私なんだからね!?一番乗りは私なんだからね!?」

 「は(泣)!?」

 「私がハヤト君の正妻で、君たち2人は愛人なんだから!!」

 「彩花ちゃんんんんんんんんんんんんんんんんん(泣)!!」


 マンボウみたいに頬を膨らませながら、寝ている飼い主の腕にしがみつく猫みたいに、彩花は静香と一緒に隼人を抱き締めたのだった。

 正妻って。愛人って。

 この子は一体、何を言っているのだろう…。


 「ええ、それ位は弁えているつもりよ。彩花。」

 「そうですね。それが一番無難でしょうね。まあそのうち隼人君と肉体関係を結んで私から逃げられなくするつもりですから、そんな物は関係無いですけどね。ふひひ(笑)。」


 この子たちも一体、何を言っているのだろう…。


 「いや、ちょっと待って3人共!!それとダクネスさんも!!皆は一番肝心な事を忘れているよ(泣)!!」


 彩花と静香を優しく振りほどいた隼人が、物凄い勢いで自分に迫る彩花たちに対して、なんかもう泣きそうな表情で訴えかけたのだった。


 「だってスイスでは!!一夫多妻制は!!認められていないんだけど(泣)!?」


 そう、それが隼人が一番懸念している事なのだ。

 隼人とて彩花たち3人の気持ちは、心の底から嬉しいと本気で思っている。

 だが一夫多妻制が認められている南アフリカなどの一部の国と違い、スイスでは日本と同様に、1人の男が法的に妻としてめとる事が出来る女性は1人だけなのだ。

 つまりは隼人が今ここで苦し紛れに、彩花たち3人と同時に恋人同士になった所で、将来的に結婚まで考えるとなると、結局は3人のうちの2人を断腸の思いで振らなければならないのである。

 それを隼人は、なんかもう泣きそうな表情で、必死に彩花たちに伝えたのだが。


 「よっしゃ。なら俺の権限で今から法を変えるわ。」

 「うわああああああああああああああああああああああああ(泣)!!」


 そこへ隼人の足元のマンホールから突然姿を現した国王陛下が、どっこらせっと隼人たちの前に姿を現したのだった。


 「国王陛下!!貴方は自分の誕生日を祝う祝祭の最中に、一体全体どこで何をやってるんですかあああああああああああああ(泣)!?」

 「んなもん、どうでもええやろ。」


 どうでもいい訳ねえだろ…。


 「そんな事よりも今から俺の国王としての権限で、スイスでも一夫多妻制を認めるわ。なんか面白そうだし。」

 「国王陛下ああああああああああああああああああああ(泣)!!」 

 「これで万事解決やろ。高校を出たら、こいつら3人と結婚しろよな(笑)。」


 なんかズボンのポケットからスマホを取り出した国王陛下が、明日の朝の定例会議で詳細を詰めるとか、日本に江戸時代まで存在していた側室制度を参考にするとか、そんなような話をしているようだ。

 このままでは冗談抜きで本当にマジで、隼人は彩花、静香、ノエルの3人と同時に結婚する事態に…。


 「ちょおおおおおおおおっと待ったああああああああああああああああ!!」


 更に先程から電灯の陰に身を潜めて、ずっと様子を伺っていたフレアが、物凄い勢いで隼人に突撃してきたのだった。


 「ひいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい(泣)!?」

 「隼人!!私も君の事が好きなの!!」


 フレアは隼人と唇を重ねた。

 まさかの展開、そして予想もしなかったダークホースの登場に、彩花も静香もノエルも、口をポカン( ゜д゜)とさせて唖然としてしまっている。

 そして隼人から唇を離したフレアが顔を赤らめながら、とても恥ずかしそうな表情で、隼人の顔をじっ…と見つめる。


 「そ、そんな馬鹿な…!?出番がたったの2話しか無かったモブキャラなのに!?」

 「隼人、私はね、地区予選大会で君に負けたあの時から、ずっと君の事が気になって気になって、君の事を毎日こっそりとつけ回して…!!」

 「ぎゃあああああああああああああああああああああああ(泣)!!」


 ストーカー!!


 「君は大会で私を負かした唯一の男なのよ!?だからちゃんと責任を取ってよね!?」

 「君を大会で負かした責任って何(泣)!?」

 「私、アレクシス高校に編入する事にしたから!!だからこれからよろしくね!!」


 三股どころか四股になってしまった…。

 こんなの、美奈子と玲也に対して、一体どう説明すればいいのだろうか。

 というか、こんなの、他でもない六花が絶対に許さないと思うのだが。

 誰よりも彩花の事を大切に想っている六花が、その彩花を差し置いて他の3人の女の子と『同時に』交際するなど、隼人に対して到底許すはずが…。


 「こうなったら私がスイスに大きな一軒家を建ててあげるから、皆で一緒に暮らしちゃいましょうか。もう日本に戻る事なんて金輪際無いだろうし(笑)。」

 「唯一の良心があああああああああああああああああああああああ(泣)!!」


 許しちゃった六花なのであった…。

 おかしい。こんな事は絶対に有り得ない。

 四股って。

 一夫多妻って。

 一体全体、何がどうしてこうなった。

 

 「あ、あのさ皆…1つだけ確認してもいいかな(泣)?」


 自分を決して逃がさないようにと、物凄い笑顔で四方から取り囲む彩花、静香、ノエル、フレアの4人に対して、隼人がなんかもう泣きそうな表情を見せたのだが。


 「僕の意志は(泣)?」

 「「「「無い。」」」」


 彩花たち4人は問答無用で、四方から一斉に隼人に抱き着いたのだった。


 「アッーーーーーーーーーーーーーーーーーー(泣)!!」


 そんな隼人ではあるが、高校卒業後にシュバルツハーケンにスコアラーとして入団。

 プロの過酷な世界で戦うダクネス、静香、詩織、フレア、マチルダらチームメイトたちを、裏方として陰から支える事となる。

 そしてシュバルツハーケンを黄金期へと導いた名脇役として、スイスのバドミントン界の歴史に深く名を刻む事になるのは、また先の話である…。


 Aルート、おしまい。

 Bルートの予告も読んでね。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ