新しい道。
2月17日。宮本実業高校の合格発表だ。
中野と通話をしながら合格発表を見る
「どうせ不合格だろうから見なくてもいい気もするけどな。」
「いや、見なさい。もしかしたら受かってるかもしれないかもしれないでしょ。」
「はいはい。」
合否照会をする
不合格
貴殿の今後のご活躍をお祈りしています。
「不合格。」
「……………そっか。」
「謝んなくていいよ。この高校は期待してなかったし。」
「北中。どうする?見たくない?」
「いや、普通にあれは冗談だから。見るよ普通に」
「うん。ちょっとなんか声に生気が入ってなくて心配だから」
「そういえば、中野はどうなの。」
「………今のところ、全部受かってる。」
普段だったら中野との差にため息が出るのに、今日はなぜかそんな気力もなかった。
「そっか、よかったね。」
「……………」
通話を切る。もう実業の合否は伝えたから。
ベッドに横たわる。そうすると、その気もなかったのに、いつのまにか寝てしまっていた。
起きた時には、宮本大附属の補欠繰上げの一次が行われていた。
繰上げは一人。例年よりも遅いペースだった。
それを見た後、起きたばっかなのに、またベッドに横たわり、寝てしまった。
次起きた時には朝の眩しい光が目をくらませていた。
北中高等学院の合格発表は9:30、今は8:00である。
中野にLINEを送る。
夏山 今日も電話するの?
中野 そりゃそうでしょ。9:25分にかかるから。準備しといて。
9時25分中野から電話がかかってくる。
「おはよー!」
「おはよう。」
「今日も暗いじゃん。もう。」
「いや、今日くらい元気じゃなくていいじゃん……」
「いや、今日だからこそ、精一杯やったんだ!って元気に行かなくちゃ。」
「………そう……か。」
「結果が出なくても、頑張った過程を認めてあげなくちゃ。それとも私から言った方がいい?」
「………お願いします」
「……アキラは頑張った。…充分に。」
そう中野にいわれると、なぜか気分が上がる。
なんて、俺は単純なのだろうか。
そう思っていたらあっという間に5分は過ぎた。
合否照会をする。
合格
入学する方は2/21の午後3時までに本校窓口までにお越しください。入学辞退者は下のリンクから辞退をお伝えください。
「まあ、不合格だよ…………な?あれ?」
「どうだった?夏山?」
「………………‥(処理落ち)」
「おーい!!夏山!!どうした!結果は!」
「…………………(処理落ち中)」
「どっちだったとしても教えてって言ったよね?」
「…………合格…だった」
驚き過ぎて小さいか細い声しか出なかった
「…………………そうなの?(処理落ち)」
「……………そう………らしい(困惑中)」
3秒ほど静寂が流れる
「よかったじゃん!!受かったって!!」
「まじで受かった!!え?まじ!!」
ようやく実感が湧いてくる
「しゃぁぁぁぁぁぁ!!」
「おめでとう」
「ありがとうぅぅぅぅ!!」
「本当に、私も嬉しいや。」
「俺も嬉しい」
「アキラの合格発表でしょ」
「まじか、嬉しい!!中野は?」
「合格。」
「でしょうね」
「反応薄くない!!私も北中が一番手応えなくて焦ったのに!!」
その瞬間、一つの疑念が頭をよぎった
(中野、果たして北中を選んでくれるのか?)
そう、北中に合格したからと言って、可能性があるだけで、中野が必ず北中にいるわけじゃない。むしろ、ここまでで4校も受かっているから、どの選択肢を選ぶ可能性が同様に確からしいなら北中以外進学する確率の方が高い。
「あの………美咲さん?」
「何?」
「そういえばどこに進学するんですか?」
「そっか、まだ決めてないね。」フフッ
「どうするんですか?」
「どーしよっかなー?創英女子にしよっかなー?宮本実業にしようかなー?」
「私といたしましては宮本大学北中高等学院にしていただきたく」
「えー?どうしょっかなー?」
「………………‥」
「ふふっ、北中だよ。ほら、入学手続き行くよ。」
「いや、俺もまだ北中に進学するって言ってないけど?」
「北中でしょ?あんなに喜んでててそれはきつい」
「はい…」
そうして入学手続きの準備をして家を出る。
扉を開けると、中野がそこにいた。




