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戦い切った。

2月16日。今日は前半にやった3校、宮本大附属と、創英大附属と、創英三条。そして俺には関係がないが創英女子の結果発表がある。

しかし、今日は金曜日で学校に行ってる間に発表がある!!どうしたことか!!

「おはよう。」

3年2組の、いつもの教室にいると普段は遅刻ギリギリの三浦と、始業5分前くらいに入ってストイックに準備している鷹宮が今日は15分前なのに教室にいた。

「おはよう!夏山!」

「おはようございます。夏山さん。」

約1週間振りのその声は妙に俺を安心させた。

「受験どうだった?」

「男子校の2つはいけそう。だけど他はちょっと自信ない。」

「……そうですか。共学の方が悪かったのは残念でしたね。」

「……え?何俺が共学の方がいいと思ってるような言い方?」

「だって、あれでしょう。中野さんと……」

「シャラーーップ!!それ以上話すな!!」

「ダメでしたか?とっくに中野さん気づいてるんじゃないですか?」

「それは……もう考えないようにしてる。……じゃなくて!!いつから気づいてた?」

「2年の頃から。ペアチケット渡したじゃないですか。」

「………あ。」

2年生の二学期。俺が12月鷹宮を抜くといって、本当に抜いた時。鷹宮はおめでとうと言いながらペアチケットを渡していた。中野の前で。

「え?夏山、もしかして美咲と?」

「三浦までそういうこと言うな!!黙れ!」

「ひどーい!!」


「……で、結果はいつですか?」

「今日と明日明後日」

「じゃあ、月曜には全部わかってるんですね。」

「そうだな。」

「月曜、ちゃんと教えてくれよー?俺お前の結果が気になって夜しか眠れないんだから」

「ちゃんと眠れてるじゃねぇか」

「……確かに。そうだけど、本当に隠すのは無しだぞ?おれも結果出たら合否画面ごとスクショして送るから」

「そこまでするか……。まあじゃあ月曜には教えるよ」

「約束な!!」

「三浦さんだけじゃなくて私にも教えてくださいよ?」

「言わなくても三浦がメガホンみたいにデケェ声で伝えるだろ。」

「ふふっ。そうかもしれないですけど、ちゃんとあなたの口から伝えてください」

「二人とも俺が歩く拡声器だと思ってらだろ!!」

「そうじゃないの?」

「違うんですか?」

「違う!!ちゃんと秘密は守れるから!!」


そんな馬鹿話をしていたら思っていたよりもあっという間に学校は終わった。今日も、中野と一緒に下校する。

「ビクビクしてる?合否発表。」

「………そりゃそうだろ。宮本大附属くらいしか共学で受かりそうなとこないんだから。」

「……結果。10分後には電話するから。ちゃんと結果教えてね?」

「はいはい。」

「教えてね?電話切ったら家に凸るからね?」

「流石にそれはやめて?」

「ちゃんと教えてくれたらやんないから。

「はいはい。教えますよ。」

そうして、互いの家に着いた。

すでに合否発表は出ている。私は、まず、創英大附属から合否発表を見た。


合格

入学希望者は2月17日午後5時までに高校窓口で入学手続きをしてください。


ここは一番自信があった。少なくともほっとした。しかし、ここに行っても確実に。中野はいない。

そう思うと、そこまで喜びは溢れてこなかった。

次に、創英三条の合格発表をみる


合格

入学希望者は2月18日午前9時までに高校窓口にて、入学手続きを行ってください。入学辞退者は下のリンクから高校までご連絡ください。


ここも自信があった。しかし、ここにも、中野は確実にいない。まだ、ここで安心していちゃダメだ。

そうして、創英三条の合否発表のページを閉じる。

そして、宮本大附属の合否照会のページの方を開く。

合否確認のボタンがある。


深く……深呼吸をする。

しかし、一向に呼吸は落ち着かない。

結局1分ほど、その合否の前のページを見続けていた。


覚悟を決める。

「俺なら大丈夫だ。」


合否確認のボタンをクリックする



補欠合格 14番目

繰上げ合格については後にホームページで発表し、メールを送ります。繰上げ合格となり、入学をする場合、合格発表から2日後の正午までに本校窓口で入学手続きを行ってください。



何も言えなかった。宮本大附属の補欠枠は毎年10から15人ほど。受かる可能性も、落ちる可能性も五分五分な位置にいた。

中野から電話がかかる。

「どうだった!?」

「創英三条と創英大附属は合格。宮本大附属は補欠14番」

「………補欠ね。まだ合否はわかんないってことね。」

「そう。まだわかんない。」

「まあ、とりあえず、創英三条と創英大附属の合格。おめでとう」

「ありがとう。」

その優しさが心に沁みた。だけど、心はまだ埋まらないままだった。

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