↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
48/66

それぞれの道

3学期に入り、教室はいかにも受験直前のムードが漂っていた。

そして今日は新台模試の返却日だ。

結果を見る

三教科63.1 五教科61.8

宮創附属は三教科受験で、合格の目安は62。つまり、

「……超えた。宮創附属。」

「本当ですか?すごいですね!!」

中野は今日は滑り止めの受験で休みである。必然的に鷹宮が来た

「そうでしょ?まじで超えたのか。実感湧かねぇ」

「宮創附属。最後まで頑張ってください」

最初はライバルからの応援なんて。って効かないふりをしていた。けれども、やはり褒められるのは嬉しい。

「そういや、鷹宮ってどこの高校目指してるの?」

「夏山さんから話しかけてくる。珍しいですね」

「いや、だって気になったんだからいいじゃん」

「長岡城町高校ですね」

長岡市立長岡城町高校。偏差値71の高校だ。

「へぇー公立か、五教科って大変?」

「そこまで大変とは感じないですね。三教科でもレベルが高い宮創附属の方が大変そうです」

「いやいや、5教科も全部あげられないや。いまだに理科は市内模試でも六十五くらいで止まってるもん」

「それでも十分高いですけどね。」

「………なんか、ちょっと嬉しい」

「よかったです。ちゃんと褒めてるんですよ?」

「いや、わかってるよ」

あんなにライバルみたいにいがみあっていたのに、

それぞれの道は別々だった。つまり、卒業したらもうほとんど会わない。

「なんか、不思議だな」

「何がですか?」

「こんなにライバルみたいにいがみあって、仲良くなって。それなのに卒業したら途端に会わなくなるんだよ?」

「夏山さんから一方的に警戒されてたんですけどね」

「いや、あれはお前が悪い。俺も悪いけど。」


「じゃあLINE交換しません?」

「え?交換してなかった?」

「そうですよ?だってそんな機会なかったじゃないですか。」

「確かに」

QRコードを見せて、鷹宮が読み込む。

その光景は夏山と鷹宮の関係。鷹宮が仲良くしようとして、夏山がそれに押される。その変化にそっくりだった。

「お前ら何してんのー?」

「三浦?LINE交換してんの。」

「え?遅くね?俺2年の頃から交換してたけど」

「まじで?」

「そうですよ。たまに二人でカラオケ行ったり」

「そんな中よかったのお前ら!?」

「うん。いつも夏山のバカな話してるよ」

「なんだお前??そのバカな話って?」

「まぁまぁまぁ知らなくていいじゃん。ね?」

「あとで中野塾で指導しながら尋問だな」

「いやだ〜!!」

「そういや、三浦は志望校どこなん?」

「春日山高校」

春日山高校、偏差値61の上越市立の高校である

「……本当に申し訳ないのだが」

「何?」

「三浦、そんな頭良かったんだ。」

「はぁ!俺も偏差値60超えてるぞ」

「普通に40くらいだと思ってた」

「舐めてるよね俺のこと。ってか舐めてる(断定)」

「だっていっつもアホみたいなことしてるじゃん!」

「行動がアホなことと頭が悪いことは別ですー!」

「行動がアホなことは認めるんだ」

「うん。」

「認めるのかよ」


「で、これで三人ともLINE交換しあったのか」

「そうですね」

「そうだな」

「じゃあ、会おうと思ったらまた会えるのか。」

「そりゃそうだろ、何言ってんだアキラ」

「お前がツッコむのは違う」

「なんだそれ!!」


卒業したらそれぞれ進む道は違う。

だけど、それが永遠の別れを意味するわけじゃない。

「また、ここで会えたらいいな」

「明日も会えるだろ」

「少なくとも卒業までは会えますよ」

「そうだわ、まだ卒業式じゃなかったわ」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。