願い事を秘めて
「もう後3日で年明けですよ。ほんとはえぇわ。」
「受験はあと1ヶ月くらいだよ。」
「はぁぁぁぁ(錯乱)」
「ほれ、年末特訓じゃあ!過去問開きな!」
「はいぃぃ(服従)」
そうして年末は過去問を解きまくった。その成果か
「おっしゃあ!三教科189点!!」
「合格点は、この年は185点だね」
「しゃゃゃゃあ合格点超えたぁぁぁぁ!!」
31日、初めて合格点を超えた。
「……ほんと、あんたって何でもやっちゃうんだから」
「なんか言った?」
「すごいねって。」
「中野はこれ何点だったの?」
「216点」
「お前の方が高いやん!!」
「アキラ、関西弁になってるよ」
「誰のせいだと」
こんな軽口を叩き合ってるけど。俺も、中野も、ずっと笑顔だった。
「じゃあ、明日はお年玉。あげよっかな」
「お年玉?金くれんの?」
「違う違う。ちょっとしたやつ。」
「そうなんだ。じゃあ楽しみにしてるわ」
「じゃあ、明日は、9:30に神社集合ね。」
「神社?どうして?」
「初詣で合格祈願してくるんだよ」
「あーはいはい。わかった。じゃあまた明日」
翌日、9時20分に神社に着くと案の定中野がいた
「-10分遅刻」
「それ遅刻じゃないだろ!」
「じゃあ、入るよー。」
「わかった」
そうして鳥居を潜っていく
「ここの神社のご利益、学業成就と合格祈願だって」
「俺らにピッタリじゃん」
「他にもー恋愛成就とか」
「………そうなんだ?」
声が一瞬上擦ってしまった。
「あと、商売繁盛・厄除け・芸道上達・開運招福……」
「長い長い長い!!ご利益欲張りセットかよ」
とは言ったものの、前に北野天満宮のご利益を調べたらたくさん出てきたので、どこの神社もそんなものなのだろう。
そうして、二人で賽銭を入れて、頭を下げる
(中野と同じ高校に進学できますように)
神様になら言っていいか。そう思っていってみた。
「アキラ?なんて願い事した?」
「言わない。逆に中野は何て願ったんだよ?」
「言わない。」
「言わないんじゃん」
階段を降り、社務所に行く。
「ほら、これ、お年玉。」
「そう言って渡されたのは合格祈願のお守りだった」
受験頑張りなさいよ?」
「わかってますとも」
そうして帰っていると、村上とバッタリあった。
「夏山さん!こんなところで会うなんて運がいいですね。」
「普通、先輩と学校以外で会うの気まずくない?」
「えー私はそうは思いませんけどね。特に先輩は」
「先輩としての威厳がないから?」
「違いますよー!!いっつも自己肯定感低いんですから、夏山さんは。」
「そうか?」
「じゃあ、先輩がどれだけすごいか確かめるために、一緒に勉強しますか?私すぐバテちゃいますよ。」
「じゃあ今日三人でする?」
「…………まぁ、いいけど。」
「ありがとう。場所は中野の家。村上さんの初詣終わったら一緒にいこっか?」
「アキラ、多分村上さんならいけるよ。それよりも早く勉強しなさい?」
「あんたが連れてきたんだろー!!(引きずられ)」
そうして中野の家で一足早く勉強を開始していたら、村上も無事に家に辿り着けたらしく、インターホンを鳴らしていた
「お邪魔しまーす!ってか会長一人暮らしなんですね。ベッド一つだけだ。」
「そうですけど何か?あと元会長ね、」
「すみませんでした。会長」
「だからもう会長引退したわ!!」
「そうでしたね。」
「で、ほんとにここで勉強するの?」
「はい。」
「……勉強以外のことしてたら追い出すからね」
「………はい」
そんなこんなで週7の勉強会に、たまに村上が参戦してくることになった。




