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未完成のハーモニー

ついに夏が明けて2学期に入ってしまった。世間の学生や三浦などは夏がもう一回来ることを願っていることだろうが、

「ちゃんと二学期も自分でやるんだよ?」

中野にボコボコにシゴかれていたためもう2度ときてほしくない(断定)

そして、2学期は

「合唱コンクールの曲決めます!」

合唱コンクールがある。

「歌いたい曲ある人〜!」

「こう言うのってまず候補の曲いくつか聞いてからじゃないの?」

「いいじゃん別に。じゃあ鷹宮くん」

「『あの空の向こうへ』がいいと思います。

「はい、候補1ね!他に意見ある人!」

「少年の日の誓いとかいいと思う!」「果てしない時を捧ぐとか良くね」………

「はい。この13曲の中から第三希望まで選んで投票で出します…………」

「多すぎるせいで負担重くなってるじゃん」

「アキラ、黙って?」

「はい。」

そして、投票(30分以上かかった)の結果ーー

「今年、2組は『あの空の向こうへ』を歌うことに決定しました。」

……らしい。

家に帰って曲を聴いてみる。

大空に羽ばたくような期待感のあるピアノのイントロ。


今はまだ辛く苦しくても

いざゆこう、あの空の向こうへ


そのサビの最後の歌詞が頭の中に深く残った。

「鷹宮は、この曲を聴きながら頑張ってるのかな。」

その日は少しだけ勉強が捗った。


それから数日が経ち、合唱練習がスタートした。

俺は合唱の評価が高いからとテノールパートのパートリーダーにされた。

「まず音取りからだな。みんな聴いた?」

「俺は聴いてない!」

「三浦、それは誇ることじゃない。」

「まあみんな聴いてないだろうから、まず聴くところからだな。音とらなきゃ話にならん。」

そう言って初日は音源を聴きながらちょっと歌うくらいだった。

「パートリーダーって何すればいいの?」

「なんか、どこができてないとか、だからここからやるよとか。だからまあ班長くらいのリーダーシップと音楽経験が少しあればできるよ。」

「美咲さん?俺音楽経験ないのわかってて言ってる?」

「……そうだったね」

「そうだったね。じゃねぇよどうすんねんだよ!」

「音楽経験ある人に聞いたりとか……頑張れ」

「適当すぎるだろ!!」

そうして、最後の合唱祭練習が始まった。

2日目

「とりあえずまだ音取り終わってないだろ?聴きながらちょっとずつ歌って覚えていこう。」

「わかった!夏山!」

「おまえは声がデカいから歌うな」

「え〜?」

3日目

「音楽の授業があったからそこで言われたことを中心に細部にも気をつけていこうか。」

「夏山さん、私もアドバイスしますよ。」

「鷹宮!?じゃあお願い」

そんな感じで一週間が経過した。

「アキラ!ちゃんとパートリーダーできてるじゃん!」

「中野が適当だったから必死に食らいついてるんですけど?」

「………まぁ、終わりよければ全てよしって言うし」

「終わってないぞ」

「それはそう。まだまだやることいっぱいだからねー。パート練ばっかで合わせてないし。」

まだまだハーモニーが完成するには程遠い、らしい。だけど、一歩ずつ、しっかり前に進んでいる。

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