数字は嘘をつかない
「あ〜疲れた」
「まだ一分も勉強してないでしょ」
「そうだけどさぁ、毎日勉強なんてしたことないからさぁ」
「疲れが溜まってんの?」
「セリフ読まれた」
3日目にしてもう辞めたくなってしまう
「最初が一番大変だからここで頑張れば大きな差になるよ」
「知らん!」
「あんたから始めたんでしょうが」
間が空く。
「あんたに現実見せてあげる」
中野がどこかに行く。
右手に紙を抱えて帰ってきた。
その紙を広げる。
「兄ちゃんの模試の成績表」
「73あったのがどんどん右肩下がりに落ちた。結局偏差値65の志望校にも落ちた。一応塾には行ってたけどね。」
キッツイ。73、72、70、68、どんどん落ちてる。
「何もしなかったらどうなるか、わかるよね?」
背筋が凍る。
視線を外にやる。
タワーもいつもより遠く、小さく見える。
「…ヤリマス」
「それでよろしい」
「じゃあ今日は数学だよ」
鉛筆を握る手が震える。
ケアレスミスも、いつもより多い。
「あんたそんなにあれが怖かった?」
「そりゃそうだろ!ナイフより鋭かったぞ」
「あんたが勉強すればいいだけでしょ。それに…」
「それに?」
「できると思ってるから付き合ってるんでしょ」
そう中野は言った。
お世辞かもしれないけど。本心からじゃないかもしれないけど。
思わず、少し笑ってしまった。
タワーはまだ遠く見えるが、立派に聳え立っている。
ちなみにここまで酷くないですが私も受験失敗してて、第六志望の高校です。トホホ。




