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夏の終わり。風鈴の音

夏の終わりが近づいているはずなのに、暑さはまだ衰えない

「暑い!ほんとに!」

「そんなこと言っても仕方ないでしょ」

「暑すぎて勉強できねえよ〜」

「って言ってもここはクーラーガンガンでしょ」

「ってことでアイスを用意しました」

「私の話聞いてる?」

「ん?なんて?」

「今日は私の家来て深夜2時まで勉強しようか」

「すみませんでした」

「私は全然いいよ!深夜6時でも」

「ってそれは早朝だろー!」

中野はその気になれば…考えただけでも恐ろしい

ってそれより


「アイス食べる?」

「まったく…どこで買ったのやら」

「アイス食べないと夏を感じれねぇよ〜」

「はいはい、食べますよ」

「やった〜!」

「子供か!って言うかどこで食べんの?ここ飲食禁止だよ?」

「……一回中野の家行くか?」

「食べに行ったほうが暑くならない?」

「まあいいから、いこうぜ!」

「わかりましたー」


自転車に乗って中野の家に行く

「やっぱ図書館もどらない?ここで食べれば良くない?」

「やだ!バチくそ暑い外を眺めながら涼しい空間で食べるアイスが最高にうめぇのよ」

「幼稚園児か!」

「ランク下がってね?」


やっとの思いで中野の家にたどり着く

「まじで疲れた。なんで一番暑い14時に外出させたの」

「アイス食べたいからって言ってるだろ」

「ふふっ」

自転車を置く

「入っていいよ」

「失礼します」

中野の部屋に行く

「なんか…すごいな」

本棚には大量の参考書が入っている

勉強机にはノートが置かれていて、反対側にベッド

生活の中に勉強が溶け込んでいた

「アイス、食べるんじゃないの?」

「そうだった。これ、アイス」

渡そうと袋から取り出すが、

「それ解けちゃってない?」

袋越しにベタベタなことが伝わる。

「やべっどうしよ」

「あんたはおっちょこちょいなんだから。

 ほら、家にあったアイス。食べる?」

「食べる!!」

棒付きのアイスを頬張る。

ベランダからか、風鈴の音が聞こえる。

「このアイスうまいな」

「そうでしょ。私も好き。」

幸せって、もっと派手なものだと思ってた。だけど

風鈴の音が、やけに心地よく響いていた。


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