再起動
庭で蝉が鳴いている。外は出る気が失せるくらいの日差しである。
花火から数日、すっかり夏真っ盛りになってしまった
……結局あの日から筆箱はカバンに入れっぱなしだ
prrrr
こんな時間に誰だろうか
「ちゃんと勉強してる?」ギクッ
「ちゃんとしてるよー(棒)」
「怪し〜とりあえず10時に図書館集合ね」
「早くね?」
「早くないです〜」
ガチャ
電話が切れてしまった
「どうせ暇だし行くか」
「お待たせ〜中野」
「今日は早かったね、5分前」
「前もこれくらいだっただろ」
「じゃあ自習スペース行くよ」
そんなこんなで図書館内を歩いていると
「夏山さんおはようございます。」
「お前いたのかよ!?」
「私はいつも通り来ただけですが。夏山さんのほうこそ遅いのでは?」
「なんだお前、別にいつどれくらい勉強しようが俺の自由だろ」
「そうですが、私はあなたに期待しているんですよ」
「お前なんかに期待されてもちっとも嬉しくない」
「そんな照れちゃって」
「ぶっ飛ばすよ?」
「わー怖い怖い」
鷹宮の顔を見るだけでムカつく
夏休みは会わないと思ってたのに
「ほらほら喧嘩しない」
「鷹宮の方から仕掛けてきたんだぞ」
「ちょっと話してただけなのですが」
「ほらどっちも勉強しにきてるんじゃないの?」
中野に腕を引かれる
「あんた鷹宮と会話してる時だけ子供っぽいよね」
「そんなことない」
そんな問答をして俺たちは席についた
「まず、どこまで終わってる?」
「…あー、えっーとー」
「やってないんだね?」
「すんません」
「まったく…今日から毎日六時間」
「え〜受験まであと18ヶ月くらいあるよ〜」
「あんたの偏差値見なさい。ほんと5月心配するほどしてたのに」
「あれは…多分幻覚だよ」
「とりあえず、毎日やっていくからね」
「はいはい」
「はいは一回だけ」
最近花火とかでしばらく見ていなかったが
タワーが今日は小さく見える
…距離は変わらないはずなのに




