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量と質
鷹宮は中野にも話しかけに行った
「中野さんは夏休みは遊びになんて…」
「行くよ」
「そうですか」
「鷹宮くんはすごいね。夏休みもずっと勉強するなんて」
褒められてんのに鷹宮は口が少し歪んでいる
「逆に中野さんはなんで量がなくても成績がいいんですか?」
あくまでも鷹宮は平静を装っているが目が笑ってない
「やるべきことだけやってるだけだよ」
「私もやるべきことしかやってないと思うんですけどね」
鷹宮の口元がこわばる
しかし、鷹宮は何も言わずに去っていった。
「中野さんかっこよ!!」
「別にただ会話してただけなんだけど」
「鷹宮沸騰しかけてたぞ」
「相手言い負かすのが正義じゃないからね」
「……そうだけどね」
「あと最近はあんたよりも勉強量多いよ、あんたサボってるから」
「スッーー」
「質も大事だけど、その前に量は必要。私の教え方も完璧ってわけでもないし」
「ソウデスネ」
なんで俺が責められとるんや、中野を褒めようとしたのに
「あの人は確かに量で無理やりしてる部分があると思う。だけどあんたより上だし、その努力は確かにすごいものだと思う。」
「だからあんたも見習いなさい」
「なんでそうなるんだよ〜」
結局…近道はなさそうだ。
タワーまでの道のりには、車も、電車も見えなかった




