前へ目次 次へ 49/56 49.近江町市場③ 食べられるはずの天丼。にも拘わらず、食べられないものも入っている。 「これダメなんだ」 それを聞いたペコが目を輝かせる。 「私、それ好き」 「腹いっぱいだ」 膨れたお腹をさすりながら、残ったビールを流し込む。 「さて、じゃあ行こうか」 大目標の海鮮丼をクリアしてそれぞれ市場へ散っていく。 一方、小松は頭にタオルを巻いたスタイルが客というより魚屋のおやじみたいにそこに馴染んでいた。美子は美子でさながら魚やの女将だ。