入学式
原稿用紙十枚書こうとして書けなかったので、「書き出しペラ一」に投稿します。
輝く季節、緑の木々、雲は低く垂れ込めて、数十、数百の桜の花びらが舞い落ちていた。宮下光一は正門前で「入学式」と書かれた立て看板の横に母と直立し写真撮影をした。入学式に向かう光一は体育館の中へと入っていった。母の典子は後ろの方の保護者席に座った。退屈な校長の話から始まって、来賓の紹介、校歌斉唱、など一般的な入学式だった。入学式が終わると担任に連れられてこれから一年を過ごす教室に移動した。男子は窓際の席、女子は廊下側の席だった。
「今日から一年間、というよりも三年間、君たちのクラスを担任することになった大林と申します。とりあえずは一年間、よろしくお願いします。それと昨年度から女子生徒との共学化で私も女子の扱いになれてないのでその辺もご理解ください」
挨拶をした担任は黒板に大きな文字で「大林進」と書いた。
校舎から見える山並は、金剛山と生駒山だった。校歌にも出てくる。大きな木が正門前に立っているが、何の木かもわからない。光一は後ろの席の山川に
「どっから来てるん?」と声をかけた。
「交野」と一言だけ返してきた。
きっと寡黙なんだろうな、と光一はたった一言だけで山川のことをそう思い込んだ。(了)
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