第28話:【漆黒の翼】
「姉さん、遅いな……」
物悲しい声がした。
「……っ」
薄っすらと瞼を開ければ、鈍痛が頭に響く。
誰のせいでこうなった? なんて考える必要もなく、愉快そうに笑うマニさんの姿が自然と浮かんだ。
じわじわと脳内に広がる痛み。
すぐさま眠気は吹き飛んだけど、相変わらず縛られたまま。
もぞもぞと動いてみたが、どうにもならないことを悟って力を抜いた。
「っ!」
直後、ガタガタッと物音がした。
「……?」
眠らされてから時間は経っていないのか?
廃材小屋に差し込む光は、淡い月明かりのまま。
そのせいでこちらを向く人影の存在に気づくのが遅れた。
けれど人影から見えた翼に、喉がキュッと締め付けられる。
(バカか、僕は……! 何もしないで寝た振りしておけばよかったのに!)
鮮明になる思考に叱責されながら、僕はじっとその影を見つめた。
「……ぁ、……ぁぁ」
「ん……?」
しかし、一向に影が近づく気配は無い。
それどころか、耳を澄ますとわなわなと震える声が聞こえた。
(ど、どういう状況なんだ……?)
荒々しさの消えた雰囲気。
記憶と異なる気配。
違和感の正体を探ろうと、僕は目を細めて人影を覗き込む。
これがマニさんだった時、「何見てんだ!」なんて暴言とともに拳が飛んでくるのだろう。
それでも胸のざわめきが、……心配ないと告げてくる。
恐怖と安堵が混ざり合うという奇妙な感覚に陥りながらも、目が離せなくなっていた。
「──っ!」
それはまるで示し合わせたかのように。
屋根の一部が抜け、差し込む光が『彼女』を照らす。
「……え?」
絹のような白い脚に、滑らかに揺れる純白の一布織。
「えぇ?」
握りしめた両手を胸に押し当て、肩を震わせる。
「はっ、はぁぁぁっ……!?」
「っ!?」
暗闇でも目立つ翼を持った『その人』は、橙黄色の瞳を涙で溢れさせていた。
「いやあああああああっ!?」
「誰ぇぇえええええええっ!?」
記憶にない少女の大音声に、僕も負けず劣らずの声を張り上げる。
艶のある漆黒の長髪に、闇と同じく漆黒の翼。
やはりマニさんではなかったという安堵を抱きつつ、へたり込んだ少女に驚愕の眼差しを向けた。
「き、君は……、一体……?」
呟いたものの、マニさんに連れ込まれた家に同族の獣人がいるとなれば、その関係を想像するのは難しくない。
翼や髪の色は違えど、どこか面影は感じる。
暗がりで一瞬本人と見間違えたほどだし、マニさんと比べて歳が下であることを考慮すれば答えは一つだろう。
「もしかして……、マニさんの妹……?」
「はっ!?」
図星だったのだろう。
ギョッと瞳をかっ開いた少女は、やがて項垂れる。
続くように、観念したように少女は口を開いた。
「………………はい。……ニアです」
「ニア……」
少女の名を呟きながら、すんなり素性を認めたことへの驚嘆を溢す。
ぺたりと座り込み、緊張した様子で瞳を右往左往し続ける。
怖がっているっていうよりは、どうしたらいいのか混乱状態にあるのだろう。
気弱で、臆病。
マニさんとは似ても似つかない性格に、どこか肩透かしを食らった気分になり、僕は嘆息を吐いた。
「その……、心配しなくても大丈夫だよ……」
「っ」
「君になにかするつもりはないし……。ほらっ! ……何もできそうにないから」
「……ぅ」
手足を縛る縄に力を込め、解けないところを見せる。
すると少女の顔から、薄っすらと困惑が薄れていく。
『アンタ、病気だね』とは、マニさんの言葉だが、まさにその通りだろう。
攫われてここに来たはずの僕が、家主を和ませようと気を使う。
我ながら何をしているのかと、また少し頭が痛くなった。
「あの……、怪我……っ、……大丈夫ですか?」
「え?」
「姉さん……、いつも容赦ないから……」
自分自身に呆れていると、おずおずと少女が問いかけてきた。
マニさんとのやり取りを見ていたのか、僕の頭の天辺を見つめるニアさんは不安そうに声を細める。
未だじんわりとした痛みは残っているが、「今は大丈夫」と答えれば、ほっとした様子で胸に手を置いた。
「あの、本当にごめんなさい……。貴方や、貴方のお仲間さんを傷つけたこと……。…………謝って済むことでは、ないんですけど……」
「……っ」
謝罪とともに、ニアさんは萎れた花のように頭を下げた。
酷く丸まった背中に乗るのは罪悪感なのだろうか。
どこか自罰的で、両肩は震えている。
マニさんにもそうだったように、相変わらず攻める気になれない僕は、怖がらせないようにできるだけ声を潜めた。
「さっき、マニさんがいつも容赦ないって言ってたけど、これが初めてじゃないってこと?」
「……っ」
ニアさんは黙って頷いた。
頷いて、俯いて、長い沈黙に浸る。
けれど膝の上で拳を握りしめるニアさんが、ただ黙秘を貫こうとしているようには見えない。
慌てふためいた先程から落ち着きを取り戻そうとするかのようで、僕は声をかけずに見守っていた。
すると、
「私のせいなんです……。姉さんがこんなことするのは……」
ニアさんは口を開いた。
「……お金が必要なんです。…………私が『魔核欠乏症』って病気だから……」
「『魔核欠乏症』……?」
そんな病気があるのかと、不思議に思ったときにはつられて口も動いていた。
『魔核』とは、魔力を溜めておくための器官だったはず。
獣人なら共通して持っているものであり、ディスターはそこから魔力を取り出して魔法を行使する。
サレンが使う【還元魔法】を除けば、結び人の口噛み無しには魔力の通過を許さない壁の役割をする印象だ。
それが欠乏ってするって……、なんだ……?
意味は分かっても、想像通りのものなのか判断が着かない僕は、結局片眉を歪めて固まった。
「えっとぉ……、魔核に穴が空いている状態のことで、私の『魔核』からは常に魔力が漏れ出てしまうんです……」
置いてきぼりになってしまった僕に気づいたニアさんは、言葉を選ぶように補足をしてくれた。
「マコトさんって、結び人なんですよね?」
「え? ……う、うん」
「なら、知ってますよね? ……魔核から魔力が失われた獣人がどうなるか」
「それって……っ。……まさかっ!?」
「はい。私は常に魔力不足の状態であり、いつダウンタイムになってもおかしくない。ですから、一日の殆どの時間を眠ってしまうんです」
ニアさんは俯きながら、身に起こっていることを告げた。
ニアさんの話を聞いて、僕は初めてこの世界に来たときのことを思い出す。
ダウンタイムで倒れたアカリが、眠ったまま目を覚まさないんじゃないか。
その不安と恐怖に襲われていた時のことを。
出会って間もない僕でもアカリに感じたのだから、姉であるマニさんの恐怖は僕の比ではないだろう。
「マニさんが大金を必要としていたのは、ニアさんの病気を治すためだったわけですか……」
「……っ。実を言うと、それは違うんです」
「え?」
「だって、この世界に『魔核欠乏症』を治す方法はありませんから……」
一人結論を出した僕の呟きを、ニアさんは静かに否定した。
「なら、一体……。マニさんはなんのために……?」
「それはですね」
「ちょっ!?」
突然一布織の胸元へと手を入れたニアさんに、僕は目をかっ開く。
目に焼き付けようとかそういうつもりは一切ない!
すぐさまギュッと瞳を閉じると、彼女から視線を外した。
すると何やらジャラジャラと金物の擦れる音が聞こえ、目を瞑った僕を気にすることなく、「これです」とニアさんは呟いた。
「……っ、…………『即効薬』?」
「はい、『魔力即効薬』です」
恐る恐る薄ら目で見つめれば、僕の羞恥など気にした素振りもないニアさんの手には、首飾に括りつけられた小瓶があった。
「今は『魔力即効薬』を定期的に摂取することで、魔力が空っぽになる状態を少しでも短くしているんです」
「な、なるほど……」
聞き馴染みの深い『ポーション』は、この世界にもあった。
魔力を回復させる『魔力即効薬』。
傷を癒す『回復即効薬』。
その効果は文字通り即効で現れ、危機的状況を救う優れ物。
けど、この世界の『即効薬』の価値は、僕の想像を遥かに超えていた。
当然と言えば、当然。
この世界で魔法を扱えるのはディスターのみ。
そんな彼らでも簡単に扱えない回復魔法を、ポンッと薬として製造できる方がおかしいのだ。
そんな『即効薬』の製造方法はと言えば、
『ディスターの魔法で作られてるらしいんだよねぇ。【ジェネレート魔法】なのか、【ステータス魔法】なのか? とにかくこんなの作れるディスターってすごくないっ!? あまりにも貴重な人材過ぎて、協会が正体を隠しているって話だよ』
と、いつかのアカリが言っていた。
何十年も前、魔導の門を開いたディスター個人にのみ生成可能な品。
それが『即効薬』。
生産の限られる『即効薬』は高価なものであり、一つ手に入れているだけでも裕福であることの証明になるのだとか。
確か、一つ100万ルジェネだったかな……?
ひとまず、今の僕達には必要のないものだったから忘れてしまった。
それでもセイバートゥースはもちろんのこと、魔獣を相手にする冒険者たちでさえ、喉から手が出るほど『回復即効薬』は欲しがるらしい。
それと打って変わるのが、『魔力即効薬』。
魔法が使えなければ、魔力が減ることもない。
ヒューマンはもちろんのこと、多くの獣人にとっても意味のない『魔力即効薬』だと思っていたが、確かに『魔核欠乏症』に対してなら有効な手段かもしれない。
「つまり、『即効薬』を買い続けるために、身代金目的の誘拐を繰り返してきた、……というわけですか?」
「はい、そのとおりです」
今度こそ正解を導き出した僕に、ニアさんが頷く。
マニさんの発想には驚かされる。
いや、思い付くだけなら多くの人がいたかもしれない。
が、やはり問題は高価な代物だということ。
需要の高い『回復即効薬』に比べればいくらか安いらしいが、その分生産量も少ないと聞く。
手に入れるのだって容易ではない。
合法な手段で『魔力即効薬』を手に入れるなんて、それこそ貴族位の財産が必要になる。
だからこそ、マニさんはクラウンドに身を置くのだろう。
貴族が集まるセルシアを眼前と出来るから。
「それも時間稼ぎにしかならないんですけどね」
「え?」
「この病気になった獣人は、みな20歳までに亡くなっているんです」
「………………っ」
思考に耽っていた僕を置き去りにするように、ニアさんはあっさりと告げた。
己の死が近いのだと。
「20歳……」
「……はい」
「ニアさん……は、今……っ」
「……15です」
「……それ、って…………っ」
「長くて5年……。正直、いつ死んでもおかしくありません……」
「っ!?」
体が熱い。
喉が締め付けられる。
死期が迫る人を前にしておきながら、何も出来ない無力感が僕を蝕み出す。
だと言うのに、当の本人であるニアさんはまるで他人事。
僕を心配する時や、マニさんのことを語る時にはあった感情が、己を語るニアさんからは、消えていた。
それはすでに死を受け入れているからだろう。
多くの時間を眠って過ごし、命に限りがあると言われれば、未来というものに期待などしないのかもしれない。
けれど、ニアさんの諦めたような……、冷めたような橙黄色の瞳は、嫌だった。
「すごいですね、マコトさん……」
「……え?」
「姉さんと話している時も、そうして自分のことのように苦しんでくれていましたよね?」
突然微笑みを向けてきたニアさんに、僕は呆気に取られてしまった。
「湿っぽい話をしちゃいましたけど、私自身はそこまで気にしていないんです」
「……っ」
「だって眠っている間は、苦痛を伴うわけでもない、悪夢に侵されるわけでもない。感情のない時間を増やしているに過ぎませんから」
「それを辛くないとは、言わないと思います……」
「辛くないです……。目覚めた時……、心底安心したように笑う姉さんを見る方が、よっぽど辛いです……」
今の僕では想像も出来ない。
マニさんの素顔を知るニアさんは、悲痛に染まりそうになりながら口を開く。
「心配なんです。私がいなくなってしまったら、姉さんはどうなってしまうのか」
最長五年の命。
けれど、ニアさんからすればそれはあってないようなものなのかもしれない。
話を聞く限り、『魔核欠乏症』の完治方法はない。
『魔力即効薬』を定期的に摂取する案は、素人の僕からすれば起点の利いた方法に思えるが、結局は根拠のない治療法。
明日死んでしまう可能性を拭いきれていないニアさんは、心残りであるマニさんの未来を憂いていた。
「信じて貰えないかもですけど、本当の姉さんは誰にでも優しくて、曲がったことが嫌いな人なんですよ?」
「……んっ、ぅん? 少なくとも、僕に優しくしてくれる想像は出来ないですね……」
「あははっ。でも、姉さんが変わってくれたら、きっとマコトさんにも優しくしてくれると思います。……だから、変わって欲しいんですよ。……私じゃない誰かにも、優しさと正しさを使えるように」
隠しきれなかった驚愕を苦笑いで伝えても、ニアさん怒ることなく一緒に微笑みを見せる。
続く哀愁には、切実な願いを乗せて。
「私……、マコトさんなら、出来る気がしてるんです」
「えっ……、僕が?」
「はい。だって、姉さんが誰かを褒めるなんて見たことなかったですから」
身に覚えがないとは言わない。
マニさんが僕に関心を抱いている節は確かにあった。
けど、僕の言葉がマニさんの心を動かすことなどあるかは大きな疑問であり、思わず眉間に皺を寄せてしまった。
「そう言えば僕ってここに人質として来てるんですよね……。期待に答えられるかどうか……」
「あ……、そう言えばそうでしたね……。……本当にすいません」
忘れかけていたけど、縛られて動かしづらい手足の感覚が、マニさんにされた仕打ちを思い出させた。
またその罪悪感にニアさんも、しょんぼりと頭を下げてしまう。
ただ、最初にあったニアさんの不安や混乱はすっかり消えていたようだった。
「でも、良かった」
「え?」
「マニさんは、ニアさんのこと大切にしてるだけなんだなってわかって。やっぱり、マニさんが悪い人じゃなかった」
「……っ」
身をよじって体を起こし、壁に寄りかかるとミシッと音がする。
壁を壊してしまう不安に一瞬顔を歪めた僕を、ニアさんは呆気に取られたように見てきた。
そんなニアさんに、僕は笑みを浮かべて語った。
「初めての神命って不安もあったと思う。鳥獣人たちに協力して貰わないきゃいけないのに、僕達断られっぱなしでさ。初っ端から躓いたぁーなんて思ってた時に、マニさんが助けてくれて、……救ってくれた」
「……ぁ」
「人を強請ってお金を奪うのは悪いことだと思う。でも、ニアさんのことを思うマニさんはきっと悪くない」
我ながら綺麗事を言った自覚がある。
ニアさんですら、マニさんが悪いことをしていると認めた。
そんな実の姉を他人が褒めるのは、むしろ恐怖でしかないのかもしれない。
その証拠に、肩を震えさせるニアさんは、僕に見えないように顔を下げたから。
「姉さんが口酸っぱく言うんです。『私以外信じるな』、って」
本当に聞きなれた言葉なのだろう。
穏やかに見えるニアさんの声が一瞬低くなる。
姉であるマニさんの言い方を真似るように。
「悪い人と良い人の見分けなんて付けられないんだから、みんな悪い奴だと思えばいいって。……そんなの、極端すぎですよね……」
次第に涙ぐんだ声に変わり、小さくなっていくニアさん。
けれど、次の瞬間にバッと顔を上げた。
「でもっ! 姉さんを悪くないって言ってくれる人がいた! ……そんな人を信じないなんて、無理ですよね?」
目尻に涙を溜めつつも、ニアさんは満面な笑みを器用に作る。
マニさんがマニさんなら、ニアさんもニアさんだと言うこと。
どちらも強い姉妹愛を抱いているようだった。
「私、頼んでみますね。マコトさんを仲間のみんなのところに返すように」
「いや……、それじゃニアさんの体が……」
「『魔力即効薬』はまだ残りがありますから。……その先のことは正直わかりませんけど……」
「……」
「でも、いいきっかけになると思うんです。姉さんに変わってほしいと思っている私が、まずは変わらないといけませんから! 『魔力即効薬』に頼らない方法を姉さんと考えてみます」
そう言うと、立ち上がったニアさんは両拳を作ってはやる気を漲らせていた。
「あ、そのぉ……。良ければ、今回は姉さんのことを見逃してくれたり……、なんてしてもらえませんかね?」
「い、意外とニアさんもちゃっかりしてるところがあるんですね……」
あぁー、こういうところは姉妹なんだぁ……。
再びしゃがみ込んだニアさんは、耳打ちでもするように手を添えながら告げてくる。
そこには数分間の縮こまったニアさんの姿はなく、立派なマニさんの妹がいるだけだった。
まだ、アカリとサレンの無事が決まったわけじゃない。
けど、仮に二人が僕と同じようにマニさんを許すなら、神命の協力者として目を瞑ることくらいはしてくれるかもしれない。
割とあり得るだろう展開に、僕は息をついた。
「分かりました。ひとまずは考えておきます」
「ありがとうございます。……それと、私に敬語とかは使わなくていいですよ?」
「へぇ?」
「私の方が年下でしょうし、マコトさんにはいろいろと協力してもらいたいことがありそうなので」
「なんか、マニさんよりも恐ろしいことを言い出しそうな……」
もしかすると、早計だったのかもしれない。
僕が引きつった笑みを浮かべていれば、「えへへ?」と舌を出して微笑むニアさんに見られ、なんだか力が抜けてしまった。
すっかり和やかになった雰囲気。
互いの信頼の証として、手始めに僕の縄をほどこうとニアさん……、改めてニアが手をかけよとした。
その瞬間、
「っ!」
扉が開く音がした。
「ちょうど姉さんが帰ってきましたね」
「ちょっ!? 協力って何をするつもり? 僕、まだ聞かされてないんだけど!?」
「これから話しますから!」
そう言ってスタスタと入口へと向かうニアを目で追うも、すぐさま体勢を崩して地面へと倒れた。
一体何をする気なのか。
まぁ、痛くないことであれば良いかと、肩の力を抜く。
次の瞬間。
「えっ……」
ニアの恐怖が、僕の耳朶に触れた。
「おい、誰だこの女?」
「知るかよ。それよりも、本当にセイバートゥースの片割れが居たぜ……」
ズケズケと家に入り込む男たちに押し負けて、ニアが僕の下へと後ずさる。
「見られちまったけど、どうするよ? ダング?」
「都合よく縛られてるんだから、男の方だけ連れてさっさと行こうぜ」
冷や汗をかく痩せ気味の鳥獣人と、強引な物言いをする太った鳥獣人。
その二人に挟まれる恰幅の良い男は、数秒の沈黙を保って告げた。
「念には念を、この女も連れて行く。──マニを黙らせるのに使えるかもしれない」
最悪の言葉を。
ここまで読んでいただきありがとうございます。
マニとは打って変わった性格のニアの登場、いかがだったでしょうか?
マニとニア、それぞれが抱える姉妹愛を少しでも表現できていれば嬉しいです。
そして、突如現れたダングたちの狙いは次回語られますので、ぜひ続きも読んでいただけたらと思います。
ブックマークや☆☆☆☆☆を付けて頂けると創作の励みになります!
応援コメントなども、よろしくお願いします。




