第22話 初仕事3
週末剣道頑張りすぎて体がボロボロです・・・・
朝になり目が覚めると、周りもボチボチ目が覚めてきたようだった。
蛇と鹿を担いでハンスおじちゃんのところに相談に行った。
「おはよう、ハンスおじちゃん。夕べちょっと獲物を採ったんだけど、どうしたらいい?」
「おはよう、お嬢ちゃん。獲物って・・・ええええええ?鹿はともかく、こっちのはカメレオンスネークじゃないか?」
「ええ、昨日の夜森の中に入っていったら襲われちゃったの。危ないところだったけど、何とか倒せてよかったわ。」
「いやいや、こいつはそんな簡単に倒せるもんじゃないだろ?姿を見せずに忍び寄って噛みつくんだからな。」
「ええ、私も噛まれたけど幸い治療ができるスキルだったから何とかなったの。カメレオンスネークもまさか反撃を受けると思わなくて油断したんじゃないかしら。」
「なるほどなぁ。こいつの毒にやられても平気ってのはお嬢ちゃんのスキルはやっぱり頼もしいな。それで、そいつらどうするんだ?」
「この鹿とカメレオンスネークなんだけど、せっかくだから皆で食べない?」
「おぉ!そりゃすげえ!ってか今気づいたけど、お嬢ちゃんすげえ力持ちだな?普通大人だって1人で鹿一頭担げないぞ?それに夜に狩ったんだとしたら、そいつの所有権はお嬢ちゃんになるんだよ?」
「山育ちで鍛えてあるのでこれ位へっちゃらよ。それに、こんな重いの持ち歩いても邪魔になるだけだから食べちゃった方がいいわよ。どうせ1人じゃ食べきれないし、皮とか角とかは売れるからもらう予定だけど。」
「よし、じゃあ俺が依頼主にちょっと交渉してくるからちょっと待っててくれ。」
そう言ってハンスおじちゃんは足早に依頼主のところに行ったと思ったら、2人連れで帰って来た。
「このお嬢ちゃんが鹿とカメレオンスネークを仕留めたミコトだ。肉を振舞う代わりに皮などの素材を荷車に便乗させてもらいたいそうだが、いいだろう?」
「ふむ、立派な鹿にカメレオンスネークか・・・・傷もないし一体どうやってこんな小さな子が大人でも簡単に殺されるカメレオンスネークを・・・・いや、それはどうでもいいが、これほどの美品・・・」
何か私の持ってる獲物を見ながらずっとブツブツ言ってる。
大丈夫かなこの人?
「よし!こうしよう。その2つの獲物をこの場で私が買い取ろうじゃないか。鹿の肉は今夜の晩飯で皆で食べ切るとしてカメレオンスネークの皮は貴重で価値が高いし、肉も高級品として料理屋に売れる。捌くのにちょっとコツがいるが、幸い私はその手のことが得意だから心配は要らない。どうだろう、合わせて金貨3枚では?」
「売った!」
ということで早速取引成立。何と依頼料よりも多い額を稼いじゃった。
買った方も買った方で早速奴隷達を呼んでホクホク顔で運ばせて帰って行った。
結局名前分からなかったけど、まあいいか。
荷物も減ったし言うことなし、貰った3枚の金貨を巾着袋に突っ込もうとしたところでふっと気が付いた。
そう言えばこの交渉はハンスおじちゃんが居なければ成り立たなかった訳で・・・
私は金貨を2枚だけ巾着袋に突っ込んで、1枚をそっと両の手の平に載せてハンスおじちゃんに差し出した。
「いいのか?」
「ええ、ハンスおじちゃん教えてくれたから襲われた時に気付いてやっつけられたし、今も私のために交渉してくれたからね、そのお礼。」
「ありがてぇ。所帯が大きいから金はいくらあっても足りないからな。困ったことがあったら何でも相談に乗るぜ。」
「ありがとう。町での生活のこととかまた気が付いたら教えて。」
「任せとけ。」
「出発するぞ~~~」
奴隷たちの準備が整ったのか、合図があり、また隊列を組んで出発だ。
予定では今日の午後には鉱山に到着して明日の昼までに鉱石を一杯に積んで町に帰るということだ。
また夜になったら狩りに行こうかしら。
昨夜感じた恐怖も今は獲物を買い取ってもらえた喜びであまり感じない。
こうやって依頼を受けて人と仕事をするのはとっても勉強になるんだけど、単純に稼ぐだけなら狩りの方が効率がいい。
まあ、別にお金を一杯集めることを目指している訳じゃないから、なるべく人とかかわる仕事をしていきたいとは思っているけどね。
ハンスおじちゃんとの出会いは良かったし、今後も仲良くしたいと思ったから臨時収入の金貨1枚なんて惜しくもないわね。




