草原訓練
目を開けると所々荒らされたような跡がある草原に出た。もちろん出る場所は間違えていない。ここはさっきクゥ(不死不死鳥状態)と戦った場所だ。
「ここはさっき私の核をもいだ場所ですか主殿」
「そうだけど、こんぐらい離れてりゃ大丈夫だよな」
「まあ、大丈夫でしょう。でも方向には気を付けましょう」
「どんな練習をしよう……」
「では1つ特殊な魔法について話します」
「どんなんだ」
「独自魔法です、独自詠唱などとも言われますが。この魔法は完全に属人的な魔法でほかの人は使うことはできないんですよ。それに通常の魔法と違って魔力のほかに存在強度も少し減ります」
「存在強度を魔力に変換しないといけないほど大量の魔力が要るのか」
「いいえこの魔法は使えるヒトは非常に少ないものであんまり詳しいことは分かってないんですが、簡単に説明すると使用者の魔法という力の本質を少量の存在強度で具現化して魔法の核として使う魔法です」
「クゥは使えるのか」
「使えません。でもこれに関しては使えるなら魔眼と同様に自分より上位のランクのものを倒せる可能性を秘めたものです。ただ発現するのは速くて600台、酷いヒトは1000台を超えても発現しないと言われていますね。ノアさんは持っていそうでしたが」
「俺は遅いほうかな、ノアさんの話では1000弱あるらしいんだけどな」
「成長が急すぎたのとそもそもどの魔法に適正があるかも分からないんですから魔法の中で最高ランクのものを使えるほうが怖いですよ」
「じゃあ簡単なのから教えてくれよ」
「それもそうなんですが簡単に分けるとは初級、下級、中級、上級、特殊に分かれるんですが初級は練習も何も生活に役立つ適正がなくてもまず使える魔法ですからね」
「それは練習すべきなのか」
「あっ、主殿は今魔力の量調整を最優先にすべきですよね。なら初級魔法を普通に使えるようにしましょう」
「うわぁ、もっと派手なのやりたいな。でもそんなのやったら草原にクレーター作りかねないよな」
「そうですよ主殿。さぁ始めましょう」
~30分後~
「ふぅ~、やっとできたぜ」
「普通は魔力を動かすほうが難しいんですがね」
「存在強度を動かすのに比べればカッターで鉛筆削るくらい簡単だ」
「意味不明なたとえはやめてください。町を灰も残らず焼き尽くすぐらい簡単とかもっと分かりやすくしてくださいよ」
「それ不死不死鳥基準の簡単だよな。人間とは持ってるスキルも能力も違うんだからそれは人間にはそこそこ難しいぞ」
「なら主殿も分かりやすいたとえをもっと考えてください」
「おうよ、かかってこい。まずは自転車に乗るぐらい簡単だ(小さい頃に訓練しないと意外と難しいらしい)」
「自転車ってなんですか」
「じゃあ次は………」
~一時間後~
「不毛ですからやめましょう主殿」
「ああ、そうだな。でも最後にもう1つ」
「わかりました」
「うぅむ、これはどうだ。息をするぐらい簡単だ」
「つまりできて当然ってことですか」
「そういうこった」
「では、次は区分けの説明をします。区分けは属性の種類で決まります。魔王城の住人でも上級魔法を使えるものはかなり上位のものだけだと思いますよ」
「どういうこった」
「初級と下級は同じで火、水、風、土、特殊。中級は炎、氷、嵐、金、特殊、上級は滅、熱、崩、造、特殊、その他、属性のないものなどがランクとしての特殊に入ります」
「独自魔法は特殊だな」
「はい、主殿」
「上級の属性が意味不明なんだが、各クラスの同じ順番のところは対応してるんだよな」
「はい主殿。滅は火が滅ぼす者という概念を持っているからです。熱は熱かったり凍ったりするから水です。崩は風化の意味合いを持っているので風です。造は製造系の魔法なんですが原材料っぽいんで土です。簡単に言うならこの程度です」
「ありがとう、理解した。分かりやすかったぞ」
「それは何よりです主殿」
「でもよくそんなにいろんな知識持ってんな」
「主殿、私は不死鳥として何歳か忘れる程度には長生きですよ」
「ノアさんより長生きしてそうだな」
「ノアさんと魔王殿は比べ物にならないぐらい古い存在ですよ」
「そんなもんか」
「あの二人は別格ですよ。しかしトムの属性を測る宝玉を忘れましたね。一旦戻ってノアさんに聞いてみましょう」
「そうだな。じゃあクゥつかまれ」
そう言ってクゥが肩に乗ったのを感じて目を閉じた。
まずは○○○って言ってる時点でトムは長期戦覚悟してますね




