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陽キャは妖キャ

私が12歳の時に両親が事故でなくなってから、

母の妹二人の叔母に育てられている。


叔母1:千代子、ちーちゃん40歳

叔母2:万智子、まーちゃん30歳


私の二人の叔母たちはクラスにいる変わった人、しかも超変人の部類だと思う。


両親が事故でなくなるまで、あまり会った事がなかったけど、両親が亡くなった時、私達と暮らしませんか?と抱きしめてくれた。

超変人2人に小学6年の母代わりは、

難題だったようだが、

まーちゃんが、よくキョエイ!!悪霊退散!!

と言ってたのをなんとなく覚えてる。


両親が亡くなってからの一年間は記憶があまりないのだ。ただただ、生きてた感じ。


中学になって、なんとなく生きてるんだなぁという実感がでてきたけど、屈託なく笑って、ママうざいとか言ってる友達をなんとなく、冷めてみてる自分がいた。


今日も同じ方向の友達と帰ってる。

3対1。陽キャ3人と陰キャ1人。

陽キャ3人の笑いどころがわからず、1人、後から着いてく感じ。

2人組になる時に偶数じゃないと1人になっちゃうから、私は2人組要員。



「ももさん!」


仕事から帰ってきた、まーちゃんに声かけられた。


見られた!


友達の輪に入れず、寂しい私。


見られたくなかった。。。


「ももさん、今日スリランカカレーだから、早く帰ってきなはれ。」


聞こえないふりして、私の存在を認知してない陽キャどもを追い抜いていった。



帰りたくないなぁと思いつつ、他に逃げ場もないし、トボトボと家に帰ると、まーちゃんがナンのために小麦粉を捏ねてた。


「ナン、一緒に作りますか?」


「…うん」


無心で捏ねて、生地を発酵させ、カレーを作ってる時にまーちゃんに話したくなった。

 



「彼女達は陽キャで、私は陰キャだから話が合わないの…」




「!!ももさん!あなたも妖怪みえるんですか?


あれは、確かに立派な大禿ですね。


そうか!妖キャというのですね。

 

初めて知りました。


じゃあ、インキャは…?


ももさんがインキャということは、韻か?」




「???……どういうこと???」



「ふへ?大禿が見えたから、妖キャではないんですか?」


まーちゃんの話を聞くと、まーちゃんは30歳になった時に妖怪が見えるようになったらしい。


まーちゃんからみた陽キャ3人は、

身体に対して頭が異常なほど巨大な大禿に見えたそう。

「禿(かむろ)」とは江戸時代、遊郭で花魁の身の回りの世話をしながら、芸事などを習っていた女の子のこと。

なぜ顔が大きくなったのかは、遊郭で、花魁になれないまま年をとってしまった禿、あるいは遊女たちの強い承認欲求を具現化したものと言われているそう。

遊郭は、美しさ、教養、人気のすべてが評価される究極の格付け社会。


女の子たちの「いつかトップの花魁になって、たくさんの人に認められたい!」と強い承認欲求が「自分を大きく見せたい」「顔を売りたい」と暴走した結果、文字通り「顔だけが巨大化したモンスター」になってしまったのが大禿。


そんな昔から人間の性質って何も変わってないことに、なんか安心するとともに面白い。


「えっ、あの子達、大禿?」


「そうですね。

特に真ん中の子の頭が

バランスボールくらい大きくて、

あれは首が疲れそうですね。」


(流華だ)


グループの中心、なんでも決めちゃうリーダー的存在の子が思いうかぶ。


「…プッ」


不謹慎だけど、想像して笑っちゃった。

何度も嫌な思いをさせられた。

私の前でママと出かけた、

ママに買ってもらった、

ママ、ママ、ママ、

最初はそうなんだと聞いてたけど、

最近では、少し悪意を感じて辛かった。


でも、バランスボールくらい頭が重くて、

苦しんでる流華を想像すると

同情さえおきてくる。


「じゃあ、私はあの子達と仲良くしなくていい?」


「それはももさんが決めることだと思います。

昔の人は妖怪とは、近づかない 、念じて追い払う、別の世界の生き物と理解する、笑い話にして共存したり。

いろんな付き合い方をしてきました。

妖怪が神様に変化して奉られてる事もありますしね。


ももさんがももさんらしくいられる付き合い方で良いかと思います。」


「ふーん。私が学校に友達いなくてもいい?」


「ふふっ、それは愚問ですね。

私はそもそも今でいうぼっちです。

でも、私には涼様(まーちゃんの推し)がいるから、寂しくなかったし、涼様繋がりで大学から、お友達も1人できましたが、連絡取るのは涼様のコンサートの件で一年間に一回です。

織姫と彦星ペースだから、私達は涼の川の季節とよんでます。

話がずれましたが、ももさんがしたいようになさればよろしいかと思います。」


そう言いながら、ニカっと笑った。

私も笑い、

「ふふ、スリランカカレー楽しみだね。」


「涼様の歌を歌いながら、カレーをかき混ぜると神の味になるんですよ。」


それから、まーちゃんと踊って歌いながら、カレーをかき混ぜた。


歌って踊りながら作ったスリランカカレーは、もう一歩何か足りない味だったけど、おかわりしてお腹いっぱい食べた。




まーちゃん、大好き。




あれ?陰キャはなんだっけ??


後からまーちゃんに聞いたら、私が陰キャなら、韻キャかなと。


韻は美しい感性や芸術的才能が連想され、韻を踏む綺麗な音の重なりや余韻で品格と風流な美しさらしいです。


まーちゃん、ありがとう。

私、いんキャである事を好きになれそう。

ここまで読んでくださり、ありがとうございます!

少しでも楽しんでいただけたらうれしいです。

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