第3部 流浪のヨーロッパ編 VOL35「悪夢再び?」 (2004年)
ー流浪のヨーロッパ編VOL35ー
「悪夢再び?」
ナポリ 2004年11月
晩ゴハンを食べて部屋に戻ると
すごく感じのよかったホストの代わりに
なんだか感じのよくない男がいた。
夜の担当と交代したんやな。
彼は小さなフロントカウンターの中の
スペースで寝るみたいだけど、
夜中だというのにずっとすっごく大きな音で
音楽をかけている。
おいおい、ここは宿泊施設やぞ。
アタマおかしいんちゃうか?
フロントの真横の部屋の俺らは
眠れるわけがない。
「ちょっとー。 静かにしてもらえますか。
眠れないでしょ。」
苦情を言うと彼は冷たい表情のままで
3秒ほど黙ってじっと俺の顔を見てから
「O、K。」とだけ言って音楽を切った。
ブ、ブキミなヤツやなあ。
いつもあんな大音量なんかなあ?
今まで俺以外にに苦情を言うた人
おらんのやろか???
翌朝早くカプリ島にある青の洞窟へ行く
フェリーの出発時間に合わせて
チェックアウトする。
昨日宿を1泊しか押さえれなくて、
感じのいい方のホストが電話して
予約してくれた別の宿へと移動。
早朝なのでまだ部屋は空いてなくて
荷物だけ置かせてもらって港へ歩く。
フェリーのチケットを買おうとしたら
なんと昨日聞いた情報が間違いで
1時間半も後の出発とわかりがっくり。
もおおーー、なんでやねん。
せっかく早起きしてきたのになあ、と、
その時オソロシイことに気付いた!!!
「うっそおおおお!!!
うわっ、マッジかよおおおおお!!!」
パニック状態でジャケットのポケットや
サブバッグの中を探る俺を見て宮本君が驚く。
「ええ?? 何? 何? どうしたの??」
「信じられへーーん!!!
パスポートとT/Cと帰りの航空券と
日本円の入ったサイフがない、、、、。」
スられたんやろか?
道に落としたんやろか?
昨日のレストランのイスにジャケットを
かけた時に落ちたんやろか?
合計20万円近い!損失になるぞお。
なあーんちゅうこっちゃあ!!!
わずか2、3000円分のユーロだけを残して
一体これからどうしたらえーんやろ???
宮本君は冷静に
「よく探してみた?
どっかに置き忘れたりしてない?
もう1回よく思い出してみようよ。」
と言う。
またかっ! まさかまたなのかっ!
以前カナダのケヴェックでパスポートを
紛失した悪夢がよみがえる。
(「悪夢のハプニング回想」に続く)




