第3部 流浪のヨーロッパ編 VOL30「ボケジジイの襲撃!!」 (2004年)
ー流浪のヨーロッパ編VOL30-
「ボケジジイの襲撃!!」
グロセット~ローマ 2004年11月
ー前回からの続きー
目的地のレンタカー会社のローマの
オフィスまでもうあと10キロもないという
ところでの合流地点でソレは起こった。
渋滞で歩くほどのスピードから
ブレーキをかけてほぼ停車しかけたところに
左後ろから来ている車がそのままゆーっくりと
ドアの前あたりにぶつかってきた。
ゴンという音と車体の揺れを感じて思わず
「ええっ!!? ウッソやろおおおおお!!」
と叫ぶ。
な、な、な、なあーーーんで
こんなノロノロ運転でぶつかるんやあああ!!
居眠りか? よそ見か?
ブレーキが故障したのか??
ドライバーを見ると白髪の70才台くらいの
ジイさんだ。
シ、シンキンコウソクかっ??
俺が「下がれ!」と手で合図をしてるのに
なんとジイさんはまだそのまま
前進してくるではないか!
「何すんねん !下がれ! 下がれえーー!」
ゴギゴギゴギギギギいいいいーー!!
車同士がこすれるイヤな音が響く。
「下がれっちゅうてんのにい!
ジイさんボケてんのかあ??
パニックになってんのか??」
渋滞の列から離れ、路肩に停車する。
320キロのドライブの最後の最後の
あとわずか数キロというとこで
なんでこんな、、、、。
チックショウ。
まったくジンセイはドラマである。
車から降りてきたジイさんにまず
祈るような気持ちで
「英語は話せますか?」
と訊くと
「いんや。」
と軽く答えられる。
向こうも
「イタリア語は?」
と訊いてくるから
「いんや。」
と答えて、
お互い頭を左右に振って溜め息をつく。
あーーーーーーーーーーっ、
5分前から比べて一気に疲れが
3倍になった気がする。
今から一体どうやって会話するねん??
外国での交通事故の対処なんて
どうすればえーんやろ?
えーーと、自動車保険会社に連絡しないと。
それからレンタカー会社にも。
それから、、、、。
ふと宮本君を見るとケータイで話している。
そっか、今回は関空でケータイを
レンタルしてきてたんやったな。
でも英会話ペラペラではない宮本君にも
俺にも特に電話での会話はかなり難しい。
さらに周りの車の騒音などで
聞き取りにくいらしく何度も相手に
訊きなおしたりしている。
悪戦苦闘しながら現在地、事故の状況などを
説明してるようだ。
まったくタクマシイ相棒だぜ。
さあーてと気をとりなおして
俺はジイさんとパントマイム会話だあ。
(「ボケジジイ豹変」に続く)




