第3部 流浪のヨーロッパ編 VOL26「廻り道ドライブ」 (2004年)
ー流浪のヨーロッパ編VOL26-
「廻り道ドライブ」
グロセット~ローマ 2004年11月
港をあとにする。
昨日はほとんどハイウェイばかりで単調な
ドライブだったから、今日はちょっと
丘や山を走るように東へそれるコースを
宮本君に提案してみる。
ドライブマップを見ててもハイウェイから
降りる場所がわかりにくくて
行ったり戻ったり。
通ろうと思ってたのとは違う道に
入ってしまったけどまあいいや。
時間はたっぷりあるし、
別に正解なんてないんやから。
いきなり雰囲気がガラッと変わって
車1台通らない、ひとっこ1人も
いないような土の道だ。
60キロくらいにスピードを落とすけど
それでも道のでこぼこで車体が揺れる。
ひゃっほーーーい!
オフロード! オフロードお!
いいねえーー! ウキウキしてきたぞ。
俺はバイク乗り。
オフロード、林道も走っている。
両側に畑や草原を見ながら
なだらかな丘を登っていく。
やがて舗装道路になり、
途中いくつかの小さな町を通過する。
外壁が朽ち果てたただの家は
観光地の城や教会とはまた違った
素朴な歴史の重みを感じさせてくれる。
観光地ばかりを廻る俺ら旅行者にとっては
新鮮な風景に映る。
もしかしたらここに来た日本人は俺らでまだ
3組目くらいかも??などと想像する。
もう二度と訪れることはない空間。
車を止めて散歩してると
近くにバスが停まった。
小学生や中学生の素朴な子どもが10人以上
降りてきてワイワイふざけたりしながら
目の前を通り過ぎていく。
ここに住む彼らにとってもフィレンツェや
ヴェネツィアのような世界的に有名な街は
俺らが感じるように別世界なんだろうか。
この小さな町は故郷となる場所であり、
やがて大人になったら都会へと
出ていくのだろうか。
宮本君に運転を替わる。
ゆるやかなワインディングに差しかかると
テキパキとシフトチェンジを繰り返し、
「いやあ、楽しいねえ!
ヨーロッパのワインディングを
走れる日が来るとは思わんかったなあ!」
と満喫しているようだ。
やっぱり廻り道して正解。
「だいぶ右側のシフトチェンジにも
慣れてきたよ。
低いギアで踏み込んでいくと
これ(プジョー)は1300ccのわりに
それなりにけっこういいオトするよね。」
峠を登り木々の間を抜け、
ブラッキオ湖というやや大きめの湖を
次の休憩ポイントに決めて向かう。
ぶろろろろおーーーーーー、、、、、、。
(「クレイジードライバーの国」に続く)




