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異世界転移物語〜傍若無人なおっさんの成り上がり〜  作者: ゴディバン
第三章 組織と収入
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48話 魔道具の魔道具

 翌朝のこと。

 エボルから、カトリク教国が魔国へ連合討伐軍の派遣をコリアラ王国に要請した。と言ってきた。交渉の使者を殺害して、首を教国に送りつけたらしい。また、都市国家を制圧し元首を殺害した情報も入手しているとのこと。


 ハグルの街からは領兵が出兵するので、まだ冒険者への臨時徴兵義務は出ていない。遠方の出来事なので、今はこの街まで飛び火することは無いと思う。


 リリアナの兄弟が将校になって領兵と出立するので心配していた。

 俺は一時帰宅を命じて、男爵家に帰すことにした。


 冒険者ギルドからミスリルの納品に関して、相談があった。なんでもインゴットが枯渇して価格が急騰しているので、納品出来ないかとのこと。採掘に行くが、納品の確約は出来ないと伝え依頼を受託した。


 俺、アルカ、シロ、両翼(リナ レナ)、エボル、裏第1小隊4名、裏第2小隊4名を連れて馬車2台で山岳地帯へ向かった。金鉱石も枯渇しているとシロから報告を受けている。崖壁をビット魔法で大規模に破壊して、鉱石を探そうと考えている。


 野営地や進行ルート、採取の目安などを皆と打ち合わせしている間に山岳地帯の麓に到着した。馬車を麓におき、崖壁を目指して山を登った。やはり、キラーアントは出現しなかった。完全に崖壁から全滅したのだろう。他の岩石地帯からは有用な鉱石は発見出来なかった。キラーアントが関係しているかもしれない。


 崖壁に到着した俺達は、早速準備に取り掛かる。ビット魔法を100個で発動させ着弾させた。崖が破壊され崩れる。土煙が収まるまで少し時間を置き、岩石の破片を調べる。ゼロでは無いが、ミスリルや金の含有量は少ない。今度はビット魔法を300個で発動させ着弾させた。崖がエグれて土砂が飛び散る。同じ様に時間を置いて破片などを調べる。新たに砕いた岩石は、さらに含有量が少なくなった。


 だが、含有量が少なくとも大量の鉱石があるので、それを種別問わずに集めるように指示した。2日ほど掛かり砕いた全ての鉱石を収集したので街に戻ることする。


 「アルカ、もうあの場所で採掘は無理か?」


 「うーん。そうだね。あれ以上を崩しても鉱石は出ないと思うよ。」


 「やっぱり、キラーアントが巣を作る事と鉱石が関係しているのか?」


 「そうかもしれないね。キラーアントが好んでそういう場所に巣を作っているのかも。」


 「なら、キラーアントの発見報告を組織に伝達して、調査をしてみるか。」


 「それはいいかもね。」


 今回の採掘で、キラーアントが貴金属の鉱石に関係している可能性が出てきた。

 その情報を外秘扱いとして調べることにする。


 拠点に戻った俺達は、鉱石の製錬をアルカの弟子3人に任せた。


 エボルに付与術師の捜索の件を訪ねたが、いい返事は無かった。フリーで活動している術師が少なく、また自営している者も多いため難しいらしい。俺は隠密部隊へ帝国に行って付与術師を探すように伝え、難民として避難している者であれば、職を問わず勧誘するように付け加えた。


 市場に無い商品と付加価値を付けるため、付与術師と魔法術師で魔石の研究を始めた。魔石には魔法を込めることが出来る。大きさと品質にもよるが、属性に応じた魔石だと無属性と比較して多めに込める事が可能だ。これは、現在流通している一般的な魔道具にも使用されている技術である。


 俺は魔力は電波のように魔力波(周波数)を持つと考えている。

 水晶の魔道具のように個々を認識して、その情報を照合する機能があるためだ。


 その魔力波を利用して遠距離通信が出来ないか研究を始めた。


 魔物と従属契約を結ぶと使用可能になる「念話」を利用する。念話の魔術機構を魔石に組み込み、魔力の周波数帯を合わせる。それに共振拡声する機能を付ければ無線機の完成だ。


 魔法術師には魔力波の特性研究と念話魔法の開発を依頼した。

 付与術師には無属性魔石への共振と拡声の付与研究を依頼した。


そしてアルカに新しい道具のアイデアを相談した。

 

 「なあ、アルカ、ミスリルって魔法との相性がいいんだよな?」


 「うん。術式の付与も出来るよ。」


 「じゃあ。特定の術式付与を行う魔道具って作れるか?」


 「魔道具を作る魔道具ってこと?」


 「そう。その魔道具に魔力を込めて簡単な魔道具を大量生産したいんだ。」


 「理屈で言えば可能かな。ただ、機械は作れるけど付与術式はわからないよ。」


 「そっか、また相談するわ。」


 現在、作っている魔道具ポットの生産に付与術師が追われていて研究が進まない。ならば製造を機械化しようと考えたのだが、手が足りないので後回しになるな。


 俺は冒険者ギルドに行って、付与術師の情報を聞くことにした。

 受付カウンターの女性職員に声を掛ける。


 「ちょっといいか?B級のテセウスだ。」


 「はい。どうぞ。」


 「付与術師って連絡取れるのか?」


 「はい。冒険者登録されてる方はいらっしゃいます。」


 「なるべく腕のいい、術師に仕事を依頼したいのだが。」


 「承知しました。指名依頼の申し込みで宜しいでしょうか?」


 「ああ、それで構わない。」


 「報酬と期限はどうされますか?」


 「内容が複雑なので面談交渉としてもらえるか?」


 「はい。わかりました。連絡が付き次第、テセウス様へご連絡いたします。」


 冒険者ギルドに相談して良かった。大きな組織は人材が豊富だなと思った。


-----


 翌日、ギルドから連絡が来て会議室まで来て欲しいと伝言があった。


 「はじめまして。クラン:ニホンのリーダーでB級のテセウスと言います。」


 「はじめまして。私は付与魔術師でシトラスと言います。」


 ギルドから紹介されたのは、若い女性の付与術師だった。


 「早速ですが、今からお話することは外秘扱いにして頂けますか?」


 「勿論です。依頼事項の守秘義務がございますので。」


 「今、とある装置の製作を検討しております。その装置は〝特定の魔法付与〟を行う魔道具です。たとえば、同一形状の金属に風魔法を付与する。って感じです。」


 「魔道具を生産する魔道具を作られるって事ですか?」


 「はい。そうです。」


 「それは盲点でしたね。我々は自分で行う事を前提として考えますので。」


 「操作を行う者は、その付与属性魔法を使える事としてます。付与加工部はアダプタ形式にして製作物を変更可能にできればと考えています。」


 「なるほど。期間は完成まで。費用は事後請求になりますが構いませんか?」


 「はい。構いません。お願いします。」


 これで魔道具製作装置の目処が付いた。詳細はアルカも交えて打ち合わせをしよう。翌日、付与魔術師のシトラスに拠点まで来てもらう。アルカを交えて装置製作の打ち合わせをした。


 「形状はこんな外見で考えている。」

 (ボール盤のような形状でハンドルを下げて付与を行う)


 「アタシとしては装置製作に問題無いよ。」


 「私の範囲は、こんな感じですね。

  1.操作者がハンドルから魔力を流す

  2.先端のアダプタに付与する魔法が流れ込む

  3.ハンドルを下げるとアダプタから付与魔術が発動する。」


 「そうだな。そんな感じでお願い出来るか?」


 「分かりました。では先にアダプタを製作して下さい。それを試作品として、段階を踏んで付与術を確認します。」


 「わかった。早速作ってみるよ。完成したら連絡するね。」


 魔道具ポットに付与する火属性のアダプタから製作することにした。

 10cmほどの円盤の先に40cmの棒を取り付けて交換可能なアダプタとする。

 ポットは二重底になっていて、底と中板の間に火属性の魔石を取り付けている。

 中板をミスリルにし、魔力伝達率を上げて中板の上から付与を行えるようにした。


 アルカはアダプタの形状が決まると、本体の製作に取り掛かった。本体は魔力を通す部分は全てミスリルで作る。それ以外は鋳鉄で作成をしていた。


 付与魔術師のシトラスに連絡して、アダプタに付与魔術発動の付与を掛けてもらう。試作品を俺が試験する。付与は発動したが、効果が弱かった。


 「これはちょっと弱いな。魔力を伝達する分が減衰して弱くなるのか?」


 「付与術が飛散しているのでしょうね。円盤形状から変更してみましょう。」


 アルカに円盤形状から円柱の筒形状に変更して作り直してもらった。


 「じゃあ、再試験してみるか。」


 前作よりは効果が強くなったが、少し実用レベルには足りなかった。


 「まだ効果が弱いな。何が悪いんだ?」


 「恐らく、最初に放射された付与術のみが転写され、それ以上の魔力を受け付けてないのでしょう。」


 「なら、瞬発的に強い魔力放射が出来ればいいのか?」


 「そうですね。なにか良い方法があれば…」


 「魔石に魔力を充填して、ハンドルを引くと充填魔力が放射される仕組みはどうだ?」


 「それなら可能かもしれませんね。魔石は無属性の方が良いでしょう。」


 それから数日間、試行錯誤をして装置は完成した。

 アダプタも予備を含めて何種類か作成してもらった。


 「完成したな。シトラス。ありがとう。報酬額はギルドへ連絡してくれ。恐らくアダプタの追加作成が必要になると思う。その時は指名依頼を出させてもらう。」


 「はい。ありがとうございました。」


 翌日、ギルドから金貨10枚(百万G)の請求が来た。

 技術費用としては安い依頼だった。


 アルカの弟子3人が精錬していたインゴットが終了したと連絡を受けた。

 ・金 50kg

 ・ミスリル800kg

 ・銅 600kg


 大勢で大量の鉱石を持ち帰ったのだが、明らかに精錬量が減少していた。あの山岳地帯の希少金属は根刮ぎ採掘したのだろう。短いゴールドラッシュだった…


 金は全て市場に売却 50kg 金貨2500枚

 ミスリルは一部納品 100kg 金貨200枚

 銅は工房で保管


 ミスリルは価格が倍になっていた。1kg/小金貨20枚


組織運営費       ▲金貨70枚 (700万G)

今回の材料費と支払い  ▲金貨30枚 (300万G) 

オリハルコンの費用   ▲金貨500枚 (5000万G)

収益部からの売上を加算 △金貨50枚 (500万G)

金とミスリルの換金   △金貨2700枚(2億7000万G)


自己資金:金貨8950枚(8億9500G)端数省略



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■□■□異世界転移で魔王になったよ。~極悪非道な物語~□■□■
サブのこちらも良ければお読みください。
こちらは軽いテンポと設定で進みます。
徐々に本作とサブが関連します。
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