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異世界転移物語〜傍若無人なおっさんの成り上がり〜  作者: ゴディバン
第二章 文化と社会
38/72

38話 山岳地帯の住人と鉱石

 最後の頼みがクロノス神に聞こえたのかどうかは不明だったが、俺は意識が戻った。そして【ステータス】と念じて魔力の増加を確認をする。


━━━━━━ステータス━━━━━━

名前:テセウス

称号:無し

階位:25

職業:冒険者

年齢:20


体力:277

魔力:1244

技力:98

膂力:195

速力:135

心力:389


魔術──────────

闇纏い


魔法──────────

#ウォーター(3) #ファイヤー(3)

#ウィンド(1)

才能──────────

【言語理解】【ステータス】

【※※※※】【※※※※】

【経験値増加+2】【周囲探査】

【鑑定能力】【毒物小耐性】

【中毒小耐性】【調理能力】

従属──────────

【オーガβ種:シロ】


━━━━━━━━━━━━━━━━━


 なんとクロノス神のお陰で、魔力お化けになっていた。

 チートも経験値+から+2にアップしていた。本当にありがたい。


 「うわー、こりゃ助かったわ。しかし無茶な魔法ってヤバイんだな…。ん? 闇纏いが才能から魔術になってるぞ?」


 俺はアルカの寝込みを襲った時に初めて闇纏いを使った。使い方は何となく理解していた。そう言えばシロに出会った時、魔術を教えて欲しいと言ったら…


 ~魔術には適正があり、使える者は突然その魔術の扱いを理解します。

  訓練や扱いを教わる方法などで魔術を使用できるとは思えません。

  主殿も適正があればいずれ扱える事となりましょう。~


 って言ってたのを思い出した。

 つまり発動させたから魔術として能力が身に着いたってことか。


 今は魔法でキラーアントを何とかするのが先だと考え、シロたちの所へ向かった。


 「準備させて悪かったな。魔法の検証をしてた。ちょっと色々あったけど収穫はあった。蟻どもを殲滅できそうだな」


 『主殿、本当ですか!!』


 「テセウス、本当に!」


 「ああ、昼飯食ったら仕上げの検証をして最終判断をする」


 アルカが作った昼食を食べる。野菜を炒めた具を挟んだパンを食べる。うん。旨い。


 「アルカ。料理上手やな。いいお嫁さんになるな」


 「本当!嬉しい!テセウス、アナタのために頑張るね」


 「ん!? あ、ああ頑張ってくれ」


 アルカがいつの間にか嫁になっているっぽい。まあ俺は彼女が好きだし、彼女も俺に依存している。流された訳じゃないが、嫌な気はしないのでこれでいいと思った。


 ただ、依存心の強い人は他に対象を見つけるとあっさりと気持ちが変わる。って話を聞いた事がある。彼女に限ってそれは無いと思うのだが。


 俺は昼食を終え、夕方まで魔法の検証を行うと二人に伝えた。シロは夕食の素材を採取しに行くと言ってた。俺はキノコは禁止とだけ伝えた。アルカはテントの中の掃除と俺達の服などを洗濯するって言ってた。


 「よし、新バージョンの魔力で再検証だ。早速、オリハルコンで単発打ってみるか」


 「しかし、ウォーターは魔法で召喚すると物質化して残るわけだな。オリハルコンも物質化したら残るのか? だったら、それを召喚して売ったら大金持ち…」


 どうやってオリハルコンのインゴットを召喚しようと考えていたらアルカが俺のところへやって来た。


 「アタシの作業が終わったからテセウスのする事を見ててもいい?」


 「お、アルカ、いいところに来た。魔法で金属を召喚して売ったら大金持ちになると気付いたんだ!」


 「え?魔法で金属を召喚?四大属性に該当しない物質は残らないよ?」


 「え?でも俺は召喚出来たで」


 「うん。それは魔力で構築されているだけなんだよ。構築した魔力が切れると消えるよ」


 「あぁ…そっか。そんな甘くなかったな。じゃあなんで水は残るんだ?」


 「水は四大属性で魔力を他より多く含んでいるの。つまり(魔法水+含有魔力)=(詠唱魔力)+(大気水分)」

 「魔力を含んでいない大気中の水分と詠唱魔力が結合して等価交換が成立可能な量だけ具現化するの。ウォーターは多用するとその場所が乾燥しちゃうけどね。だから水は召喚では無く、変換になるんだよ。変換された水は元々が大気水分だから不純物が無く飲めるんだよ」


 「ああ、なるほどな、辻褄は合ってるな。残念や。世紀の大発見したと思ったんだが…」


 「でも金属を召喚出来るって凄い事なんだよ。その対象に見識が必要で詠唱にイメージを定着させるのが凄く難しいんだ」


 「そっか、まあ、論より証拠やな。あの前にある大きな岩を見ててや」


 俺はクロノス神が言ってたオリハルコンをタングステンと置き換えてイメージした。


 「#火よ硬質の熱となり回り飛べ:………


 目前頭上に超高速回転した金属棒が出現する。俺は詠唱を一時中断した。

 金属棒は、回転ノイズが"キーン"と鳴り、空中に浮かんでいる。


  ………:メタルブレット」


 前にある大きな岩に向かって高速で飛翔した。

 その金属棒は、岩を貫通してその存在を雲散霧消した。


 「なに…その魔法…」


 アルカは驚きのあまり、怯えているようにも見える。


 「これはオリハルコンを直径2cm・長さ20cmで召喚して、螺旋の溝を切って先が尖った状態にし、超高速回転をさせて3000℃ぐらいまで高温にして飛ばしてるんだ」


 「なに…それ?魔法…なの?」


 「ああ、そうだ。超硬質・超高温で重量があり、さらに回転を加えて威力を増幅させて穿孔する。そして先端の刃先が削った対象物を螺旋状の溝が排出する。地球では一般的な技術と魔法の融合だな」


 「なにそれ…怖い…」


 「これを複数撃てるんだ」


 俺は、今回は出現数を100本と意識する。魔力の消費が未検証だからだ。


 「#多くの火よ硬質の熱となり回り飛べ:………


 目前頭上に超高速回転した金属棒が100本出現する。

 俺は詠唱を一時中断する。

 金属棒は、回転ノイズが"キュィーン"と大量に鳴り響き、空中に浮かんでいる。


  ………:メタルバラージ」


 前の大きな岩はハチの巣になり、粉々になって崩れた。


 「ヒッ… こわ…い…」

  

 アルカの心力が低いため、俺の創造魔法で恐慌状態になっているようだ。


 「おい、大丈夫か?」


 俺はアルカを抱きしめ、落ち着かせた。


 「この魔法はお前を守るためのもだ。だから安心しろ」


 「ぐすん… ほんとうに…?」


 「ああ、俺にお前の全てを任せろ」


 「うん。テセウスに全部任せる。」


 アルカがようやく落ち着いた。

 俺はアルカを抱きしめながら簡単に魔法の説明をした。

 そして使用魔力を確認するためにステータスの魔力を見た。


 魔力:1143/1244


 この魔法を初撃は1本、次撃が100本で魔力を101を消費した。

 俺はキラーアントとの戦闘に勝算を見出した


 アルカと野営地に戻り一緒に夕食の準備をする。シロが食料採取から戻ってきた。言いつけ通り、キノコは採ってない。川魚を3匹捕まえたようだ。


 今晩は市場で買った肉を食べるのを止めた。シロが捕った魚を捌いて塩焼きにする。内臓も鱗もアルカは綺麗に処理をする。俺はジャガイモのスープを作ることにする。そしてデザートにシロが昨日採った果実を洗って皮をむき皿に用意する。


 「さあ、夕食をしながら明日の打ち合わせをしようか」


 俺は二人にキラーアントとの戦闘方法を伝えた。

 プランは単純明快。一人で向かい一人で殲滅してくる。

 あの火の金属魔法でだ。


 二人が猛反対してくるが、俺は一人の方が戦い易いと言って方針を決定した。アルカはあの魔法を見たので少しは納得している様だがシロが頑なに着いていくと言い張る。俺はあの魔法を発射はせずにシロに見せた。そして妥協案として、近くまで同行するって事で落ち着いた。ようやく明日の話が決まり、今日は早めに休むことにした。


 それぞれのテントに入る。俺は先に魔道具シャワーで水浴びをする。そしてベッドに横になり、明日の作戦を練る。アルカが水浴びをするから、灯りを消して欲しいと言ってきた。


 「アルカ、こっちに来い。ちょっと膝枕をしてくれ」


 「うん。わかった」


 俺はベッドの上でアルカの膝枕で横になる。

 そして俯せになり股に顔を埋めて考える。


  スーハー スーハー


 「…テセウス まだ水浴びしてないから… そこは… まだちょっと…」


  スーハー クンクン…


 「静かにしてくれ。今は明日の作戦を考えてる。」


  カサ… カサ… スルッ…


 「まだ… だめ」


 「侵入作戦が失敗するから。静にしててくれ」


  むにゅ… むにゅるん…


 「……っ」


  ゴ… ゴロ…


 「な、なにっ! 今日は万全のはずじゃ…何故やつが来るんだ…」

 

  ゴロゴ… ゴロゴロ…


 「今日こそは撤退する訳にはいかん。」


  ゴロゴロ… むにゅむにゅるん… 


 「くっ…」 「んはぅ…」


 今日は市場の肉もキノコも食べてない。野菜類と川魚だけのはず…

 川魚… 川魚… 川魚…  貴様か


 ゴロゴロゴロゴロォォ!!!


 「はぅぅぅーーー」


 俺は全力で簡易トイレに駆け込んだ。

 そして一晩中、トイレとベッドを往復した。

 アルカも寝ずに一晩中、俺のお腹をさすってくれた。


 朝が来た。お腹は回復したが、シロに事情を説明して昼までアルカと休むことにした。数時間は熟睡が出来て、体調は回復した。テントを出るとシロが申し訳なさそうにしていた。俺の耐性が弱いだけなので気にするなと伝えてキラーアントとの戦いの準備をする。


 昼食は食べずに行く。より思考をクリアにするため。


 そして俺とシロは出発した。

 心配そうに見つめるアルカを置いて。


 昨日の退避地点まで到着した。ここでシロに待てと指示する。もし夕方までに戻らないときは、アルカを連れて街に帰れと命令した。


 「無理なら逃げてくるから心配するな。」


 俺は、そう伝えて一人で歩き出した。


 少し歩くと前方にキラーアントが見えた。俺は【周囲探査】をして、ヤツらの居場所を確認する。また奴らは動かない。俺は走って森林から岩石地帯へ抜けた。


すると、まだ数十匹だろうか?ゾロゾロと蟻どもが動き出した。動きは早くない。俺はさらにこの岩石地帯を走る。もう周囲に草木などの燃えるものは無い。岩と石とキラーアントしか存在していない。


 こいつらは恐らく1匹殺すと危険フェロモンを放出して仲間を呼ぶのだと思う。


 俺は有利になれる場所を探す。

 広い場所で見通しの良い場所を見つけた。ここで殲滅をしてやる。


 数匹が俺を追ってきている。そいつらを手始めに金属魔法で倒した。


 俺はその場で数分待ち、【周囲探査】をしてどの方向から来るのかを確認した。すると崖壁の方から大量のキラーアントが向かってくるのを確認出来た。この魔法の有効射程距離を計測していない。だが数十メートルは大丈夫だろう。


 「来たか…」


 俺は早速、100個を放つ複数詠唱を始める。そして奴らが数十メートルまで近付いた時、その魔法を発動させた。一方的だった。まさに蹂躙と言って良いだろう。1つの発射で数匹を貫き、焦がして絶命させる。100個分の詠唱一度で見える範囲は全て倒した。


 もう一度【周囲探査】を行う。やはり崖壁の方から増援が向かってきている。

 同じ様に100個を放つ複数詠唱で蹂躙する。


 数回の詠唱と発動を繰り返した時、探査にヤツらの反応は無くなった。


 俺は崖壁の方へ向かう。その崖壁に1mぐらいだろうか?数十個の巣と思わしき穴があった。距離を取り、その穴を塞ぐため100個発動の詠唱を放つ。それは大きな音が鳴り響いた。崖崩れのようにその部分が崩落した。再び、探索を行ったが何一つ、生物の反応を感知することが無かった。


 ふとその方向を見ると、白い石が沢山落ちている。

 俺は数個、手に取り持って帰ることにした。


 シロと別れてから1時間ぐらいしか経過していない。分かれた場所まで戻ると、シロが安堵の表情を浮かべる。そして、合流して野営地まで戻った。


 俺は拾った白い鉱石をアルカに見せる。やはり、これはミスリル鉱石だった。


 キラーアントの巣になっていたので、今まで一度も採掘されていなかったのだろう。俺達は魔道具鞄(中)(小)を持って、再び崖壁へ向かった。キラーアントは完全に全滅していると思われる。周囲探索に一度も反応が無い。俺達は安心してミスリル鉱石を純度の高い物から大量に鞄へ詰め込んだ。


 アルカは膂力が異常に高いので、100kg程度は全く問題ないらしい。つまり、魔道具鞄の重量軽減効果で10,000kgの鉱石を持ち帰ることが出来た。


-----


 それから、俺達は街に帰った。エルフの盗賊と出会ってから3日が経過してる。まだ時間に余裕はある。ミスリルを換金しないと手持ちの資金が枯渇してしまう。


 アルカに10,000kgのミスリル鉱石からどの程度の量が精錬出来るのかを聞いた。


 「この純度なら1000kgは採れるかな?」


 「へっ?それだけ?」


 「うん。通常の採掘は、馬車や魔道具鞄を沢山持って鉱石を多く持って帰るからね。今回は高純度なので凄く良い方なんだよ。」


 「そ、そうなんだ。精錬ってどの程度の時間が必要なん?」


 「100kgぐらいなら数時間で大丈夫かな?それを優先した場合だけど。まとめて精錬までするなら3日は必要かな。」


 「じゃあ、100kgを先に精錬してくれ。エルフの連中に渡す生活費が無いからな」

  

 アルカにそう言って、作業を依頼した。シロにはアルカを手伝うように指示した。

 俺は草木の宿に向かいエルフの連中と会うことにした。


─────────────────────


所持金:金貨0枚 小金貨5枚 銀貨×9枚

    (アルカの所持金は除く)

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■□■□異世界転移で魔王になったよ。~極悪非道な物語~□■□■
サブのこちらも良ければお読みください。
こちらは軽いテンポと設定で進みます。
徐々に本作とサブが関連します。
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