第23話 銀の羽根、五百年の禁術を断つ
馬車が王宮の東門の玉砂利の上で、がたんと止まった。
私の身体がルークの肩に押し付けられた。
東門の前で宮廷魔術師長が藍色の長いローブで待っていた。隣に近衛の騎士団長。その後ろに、整列した宮廷魔術師団の方々と近衛の騎士たち。
王宮の奥の重職の方々が、すべて集まっていた。
「殿下、エリーゼ嬢、ご無事のお戻り、なによりです」
宮廷魔術師長の声に、いつもの優しさはひと欠片もなかった。
「宰相は」
「すでに王宮の地下の奥の大広間で禁術の儀式の準備をほぼ整えております」
「発動は」
「深夜の零時、と密偵団から報告が入っております。あと二刻」
◇◇◇
王宮の地下への階段。
ふだんは王家の奥の場所として誰も足を踏み入れない、五百年来の場所。
階段は白い大理石ではなく黒い玄武岩。一段ずつ、歴代の王の祈りが染み込んだ五百年の階段。
宮廷魔術師長が長い白い杖を軽く握り直した。
「殿下、エリーゼ嬢、ここから先は王家の奥の闇の場所」
「五百年前、初代国王が王国の建国の際に、宰相の先祖である隣国の魔術師に命を狙われた、その場所」
「初代国王は聖女の力でその魔術師を封じた」
「その封印が五百年、王宮の地下の奥で湛えられていた」
──初代国王と隣国の魔術師。
──聖女の力で封じられた五百年の封印。
──宰相はその封印を解こうとしている。
ルークの空色の瞳が翳った。
「初代の聖女の封印を解いてどうする」
「五百年前の魔術師の闇の力を、宰相が自分の身体に降ろそう、と」
「そして王家を内部から崩壊に導こう、と」
「これが宰相の長年の野望でございます」
◇◇◇
私の指がルークの夜会服の襟元の絹をぎゅっと握りしめた。
私が生まれる前から、宰相は王宮の奥で五百年の闇への道を整えてきた。
ルークの長い指が私の指の上に重ねられた。
「エリー」
「はい」
「ぼくの剣で君の隣に立つ」
「はい、ルーク」
「君の銀の星の花と銀の羽根、お母様のペンダント、すべてのお守りを信じて」
「はい」
◇◇◇
私たちは玄武岩の階段を降りていった。
ヴェラが私の真横で、藍色の外套で控えていた。
フィンがルークの真後ろで、覆面のまま警戒を強めていた。
宮廷魔術師長の背中が、私たちの先頭で進んでいた。
その後ろに宮廷魔術師団の方々と近衛の騎士たち。
階段は長い。
下へ、下へ、下へ。
階段のひと段ひと段が、五百年の重みを私の絹の靴底の下に伝えてきた。
◇◇◇
階段のいちばん下。
大きな黒い鉄の扉が立ち塞がっていた。
宮廷魔術師長が長い杖の先で、扉の中央の初代国王の家紋を軽く叩いた。
扉が低い音を立てた。
そして扉がゆっくりと自分の意思で開いた。
扉の向こうに、王宮の地下の奥の大広間。
◇◇◇
大広間。
天井は見上げる限り見えなかった。広間の四方の壁はすべて黒の玄武岩。床の中央に、五百年前の初代国王の封印の白い大理石の輪郭。
その封印の輪の中央に、宰相ゴットフリート侯爵が立っていた。
宰相はふだんの王宮の執務室の紺色の正装ではなかった。今夜は黒の長いローブ。胸元に宰相家の双頭の蛇の紋章が刺繍されていた。
宰相の足元に、五百年前の禁術の触媒の深紫色の小瓶が十二本整列していた。
──十二本。
──ミラ嬢の小瓶の十二倍の規模。
小瓶のひと本ひと本が揺れていた。揺れの中で深紫色の液体が、煙のような筋を立ちのぼらせていた。
「ようやくご到着でいらっしゃいますか」
宰相の声が低く、ねっとりと響いた。
その声にふだんの宮廷の執務室の冷静さは、ひと欠片もなかった。
代わりに、長く抱え続けてきた執念がねっとりと滲んでいた。
「宰相」
ルークの声が抑えられた。
「禁術の儀式は中止だ」
「ふっ」
宰相の口の端が勝ち誇ったように上がった。
「殿下、私は長くこの瞬間を待ってきた」
「私の父も祖父も、生涯をこの瞬間に預けて亡くなった」
「五百年前の初代の聖女の封印を、私の代で解く」
「それが我が血の奥の使命」
◇◇◇
宰相の右手が上がった。
そして長い指で、十二本の小瓶の中央のひと本を持ち上げた。
「私の一族は五百年前、隣国の魔術師の子孫」
「私の先祖は五百年前、王国の初代国王の命を狙った魔術師、本人」
──!
「先祖は王国の聖女の力で封じられて、王宮の地下に五百年眠っていた」
「私は私の代で先祖を解放する」
「そして先祖の五百年の闇の力を、この身体に降ろす」
「王家を内部から崩壊に導く」
──五百年前の悲恋の根っこ。
──これが、その根っこ。
──五百年前の聖女様が封じた、隣国の魔術師の血の続き。
私の喉の奥が止まった。
◇◇◇
宰相が小瓶の栓をぱっと引き抜いた。
そしてその深紫色の液体を、足元の初代国王の封印の輪の中央にぱっと注いだ。
液体が煙に変わった。
煙が立ちのぼって、封印の輪の中央で深紫色の渦を巻き始めた。
その渦の中央から影の輪郭が立ち上がろうとしていた。
──五百年前の魔術師。
──目覚めようとしている。
「魔術師団、密偵団、出てくれ」
宮廷魔術師長の声が響いた。
長い杖の先の銀色の宝玉がぱっと明るく光った。
その光が宰相の足元の深紫色の渦に届いた。
渦がわずかに揺れた。
「魔術師団、総力で宰相の儀式を封じる」
「承知」
宮廷魔術師団の方々が宰相を取り囲んだ。それぞれの長い杖の先の宝玉がぱっと明るく光った。
近衛の騎士たちが剣の柄を握って宰相の方を向いた。
ルークも腰の銀の鞘から剣をゆっくりと引き抜いた。
「フィン、ヴェラ、エリーゼの真横に」
「承知」
◇◇◇
宰相の顔が紅く染まった。
「我が儀式を邪魔するつもりか」
「宰相、抵抗は無駄だ」
宮廷魔術師長の声に、王国の重職の決意が湛えられていた。
「お受けする」
宰相の長い指が、足元の十二本の小瓶のすべてに自分の力を預けた。
すべての小瓶がいっせいに煙に変わった。
煙が大広間に染み込んだ。
その煙がヴェラの身体に、フィンの身体に、宮廷魔術師団の方々の身体に、近衛の騎士たちの身体に染み込んでいった。
「ーーっ」
宮廷魔術師団の方々の杖の宝玉の光が薄くなった。
ヴェラの灰青色の目が霞んだ。
フィンの覆面の下の唇が震えた。
近衛の騎士たちの剣の柄を握る指が、力を失った。
──宰相の煙が大広間の人々を、ひとりずつ意識の底に沈めていく。
◇◇◇
ルークだけが腰の剣を握ったまま立っていた。
ルークの空色の瞳が藍色に変わった。
その瞳の奥に、自分の身体を守り抜く揺るぎなさが湛えられていた。
二年前の毒の後遺症で、ルークの身体の中にはすでに宰相の煙への耐性ができていた。
ルークが剣を構えて、宰相の方へ進んだ。
「宰相」
「殿下、ご自分の剣で私を斬るおつもりか」
「王家の奥の闇を、ぼくの剣で斬る」
ルークの剣の銀の刃が、宰相の首筋の方へ振り下ろされた。
宰相の長い指が、足元の封印の輪の中央に自分の身体を落とした。
封印の輪の中央で、深紫色の渦がもう一段濃くなった。
そして渦がルークの剣の銀の刃を押し戻した。
◇◇◇
「ルーク!」
私の声が震えた。
宰相の身体が深紫色の渦の中央でゆっくりと立ち上がった。
その背中に五百年前の魔術師の影が滲んでいた。
ルークの空色の瞳が深くなった。
「エリー、君の銀色の光を」
「はい、ルーク」
私は両手のひらを開いた。
両手のひらから淡い銀色の光が立ちのぼった。
その光が宰相の足元の深紫色の渦に届こうとした、その瞬間。
宰相の手が長い指を私の方に向けた。
「聖女のお嬢様、お眠りなさい」
宰相の指の先から闇の煙が私の方に飛んできた。
煙が私の両手のひらの銀色の光の上に染み込んだ。
──眠りに引き込まれる。
──私の聖女の力が弱くなっていく。
◇◇◇
「エリー!」
ルークが私の方に身体を跳ばせようとした。
その瞬間、宰相の渦がルークの身体を渦の中央に吸い込んだ。
ルークの身体が深紫色の渦の中央に引っ張られた。
ルークの空色の瞳が、私の方に最後のひと瞬きを向けた。
そしてルークの身体が深紫色の渦の中央で消えた。
──ルーク。
──消えた。
◇◇◇
私の両手のひらの銀色の光が弱くなった。
宰相の闇の煙が私の両手のひらの上に染み込んできていた。
私の意識が薄くなった。
私の足元が頼りなくなった。
──ルーク。
──ルーク、どこ。
──私の銀色の光が消えてしまう。
──私の聖女の力が眠ってしまう。
その瞬間、私の胸元の銀の星の花の脇の銀の羽根が瞬いた。
──五百年前の聖女様の銀の羽根。
──「あなたが、いちばん深い場所で、ルーカスを呼べば、ルーカスの胸に、必ず、届きます」
──いま。
──いちばん深い場所、いま。
私は両手のひらを、自分の胸元の銀の羽根の上に押し当てた。
そして自分の身体の奥の、いちばん静かな場所で声を上げた。
──ルーク。
──私のルーク。
──貴方様の命を私の指で守ります。
──戻ってきて。
◇◇◇
私の銀の羽根が明るく光った。
その光が私の両手のひらから立ちのぼった。
そして深紫色の渦の中央に届いた。
深紫色の渦の中央で銀色の光が走った。
そしてルークの身体が渦の中央から押し戻された。
ルークの身体が大広間の白い大理石の床の上に、自分の足で降りた。
ルークの空色の瞳が開いた。
そしてまっすぐに、私の目を捉えた。
「エリー」
ルークの声が震えた。
「ぼくは君の声を、心臓の奥で聞いた」
「五百年前の聖女様の銀の羽根」
「うん。君がぼくを呼んでくれた」
「ぼくは戻ってきた」
◇◇◇
ルークの空色の瞳の奥に、もう一段強い決意が湛えられた。
「宰相」
ルークの声が低く抑えられた。
「ぼくはお前の闇の渦から戻ってきた」
「ぼくの妃の銀の羽根の声で」
宰相の顔が青く染まった。
「五百年前の聖女の銀の羽根、まさか」
「五百年前の聖女様がぼくの妃に預けてくださった」
「お前の闇の渦はもう、ぼくの妃の銀の光の前に負ける」
ルークの剣の銀の刃がもう一度、強く光った。
私の両手のひらの上の銀色の光がもう一段強く立ちのぼった。
宰相の闇の煙が、私の両手のひらの銀色の光の前で剥がれていった。
そして大広間のすべての闇の煙が剥がれていった。
ヴェラの灰青色の目が戻った。
フィンの覆面の下の唇が戻った。
宮廷魔術師団の方々の杖の宝玉の光が明るく戻った。
近衛の騎士たちの剣の柄を握る指が、もう一度力を取り戻した。
◇◇◇
「我が、五百年の、我が先祖の」
宰相の声が震えた。
「抵抗は無駄だ」
ルークの声が響いた。
「お前の先祖の五百年の闇は、本日終結する」
ルークの剣の銀の刃が、宰相の首筋の方へ振り下ろされた。
宰相の長い指が、自分の胸元の双頭の蛇の紋章の上で止まった。
「私は私の代で、五百年の」
宰相の身体が白い大理石の床の上に膝をついた。
近衛の騎士たちが宰相の身体の両側に付いた。
「宰相、捕縛申し上げます」
宮廷魔術師長の声に、王国の安堵が湛えられていた。
宰相の背中の五百年前の魔術師の影が消えていった。
封印の輪の中央の深紫色の渦も消えていった。
そして王宮の地下の奥が、五百年ぶりに静かになった。
◇◇◇
私は両手のひらを降ろした。
両手のひらの上の銀色の光が薄くなっていった。
ルークが私の方に駆けつけた。
「エリー」
「ルーク」
ルークの両腕が私の身体を包み込んだ。
抱きしめるというよりは、両腕で私の身体のすべてを確かめるような動きだった。
「エリー、無事で、本当に無事で」
「はい、ルーク。無事です」
「ぼくは深紫色の渦の中央で命が消えそうな、その瞬間に、君の声が心臓の奥に届いた」
「『戻ってきて』」
「はい」
「ぼくはその瞬間に、自分の足で立ち戻った」
ルークの声が震えていた。
「君の銀の羽根がぼくの命を守ってくれた」
◇◇◇
宮廷魔術師長が私たちの方へ進んできた。
「殿下、エリーゼ嬢、本日、王宮の奥の闇を剥がしてくださり、深く感謝申し上げます」
「五百年の王国の奥のお祈りが、本日叶いました」
宮廷魔術師長の目尻に、薄く光るものが滲んでいた。
ヴェラとフィンが私の真横に控えた。
ヴェラの灰青色の目が、私の顔の輪郭を確かめた。
「お嬢様、ご無事で」
「ヴェラ、貴方の灰青色の目が戻ってよかった」
ヴェラの目尻が優しく緩んだ。
◇◇◇
宰相の身体が近衛の騎士たちに導かれて、王宮の地下の階段の方へ進んでいった。
宰相の顔から、長年の執念の刃が消えていた。
代わりに、ひとりの年配の方の敗北の輪郭が湛えられていた。
宰相の背中の最後のひと振りが、玄武岩の階段の向こうにすっと消えた。
◇◇◇
王宮の奥の大広間。
ルークが私の指をぎゅっと握りしめた。
「エリー」
「はい」
「上の宮廷大広間に案内する」
「上の」
「貴族のすべての方々に、本日の決着を報告する」
「はい」
ルークの長い指の温度が、本日の五百年の闇の決着のすべてをひとつに包み込んでいた。
◇◇◇
宮廷大広間。
王宮の中央の、王国でいちばん広い白い大理石の広間。天井から巨大なシャンデリアが、無数の蝋燭の光を絨毯の上にこぼしていた。
その広間に、王国の貴族のすべての方々が整然と並んでいた。
国王陛下が玉座から立ち上がっていた。隣に王太子エリオット殿下。
私たちが玉座の前まで進んだ。
国王陛下の声が響いた。
「諸卿。本日、王宮の地下の奥の場所で、宰相ゴットフリート侯爵の五百年来の禁術の儀式が、ルーカスとエリーゼ嬢の手で阻止された」
貴族のすべての方々の声が震えた。
「五百年前、初代国王が聖女の力で封じた隣国の魔術師。その魔術師の血の子孫、ゴットフリート侯爵家。本日、五百年の決着がついた」
「これにより、王国の奥の闇は本日、剥がされた」
「諸卿、ルーカスとエリーゼ嬢に礼を示してほしい」
貴族のすべての方々が絨毯の上に深く頭を下げた。
◇◇◇
国王陛下の声がもう一段響いた。
「諸卿、もうひとつ、ぼくから伝える」
「ルーカス、本日の王宮の地下の決着の、その最後の瞬間に、お前はエリーゼ嬢を抱きしめた」
「ぼくはその光景を、宮廷魔術師団の方々の報告でしっかり聞いた」
「お前のエリーゼ嬢への、十二年来の見守りの深さを、本日、王国のすべての目の前で示してほしい」
ルークの顔が染まった。
「父上」
「ルーカス、ぼくの王家の奥の祈りは、お前とエリーゼ嬢の幸せがひとつになることだ」
「お前のエリーゼ嬢への気持ちを、本日、王国のすべてに示してほしい」
◇◇◇
ルークが私の方を向いた。
その空色の瞳の奥に、決意が湛えられていた。
「エリー」
「ルーク」
私の頬の温度が熱くなった。
──ここ、宮廷大広間。
──貴族のすべての方々の目の前。
──まさか。
ルークの長い指が私の頬を包んだ。
そして自分の顔を、私の顔のすぐ前まで進ませた。
「エリー、君は本日、ぼくの命を守ってくれた」
「五百年前の聖女様の銀の羽根の声で」
「ぼくはもう一度、ぼくの命を自分の足で取り戻した」
「ぼくはこれを、王国のすべての方々の前で示す」
「君を、ぼくの妃として迎える」
◇◇◇
ルークの唇が私の唇の上に降りてきた。
宮廷大広間のシャンデリアの光の下で。
王国の貴族のすべての方々の、整然と並んだ目の前で。
私の唇がルークの唇の温度に包まれていた。
その温度はいつものお部屋の中での、二人だけの口づけの温度とはまったく別の、王国の歴史に刻まれる口づけの温度だった。
私の頬の上のルークの長い指が、静かに置かれていた。
宮廷大広間の貴族のすべての方々の声がわっと、祝福のざわめきに変わった。
「殿下」「殿下、エリーゼ嬢に」「王国の奥の幸せの瞬間」
その祝福のすべてが、宮廷大広間のすべての空気の上に湛えられた。
◇◇◇
ルークの唇が私の唇から離れた。
ルークの空色の瞳が、私の目をまっすぐに捉えた。
「エリー」
「ルーク」
「ぼくは君を、ぼくの唯一の妃と定める」
「これを本日、王国のすべての目の前で宣言する」
「諸卿、ぼくが妃に迎えるのはエリーゼ・ヴァルトハイム侯爵令嬢、ただ一人」
「これからはぼくの妃のすぐ隣に、ぼくの命のすべてを預ける」
ルークの声が宮廷大広間のすべての空気の中に響いた。
王国の貴族のすべての方々が絨毯の上に、もう一度深く頭を下げた。
◇◇◇
国王陛下の目尻にもう一度、薄く光るものが滲んでいた。
王太子エリオット殿下の口元が優しく緩んだ。
お父様と隣の宮廷魔術師長、お二人とも祝福の顔で私たちを見守ってくださっていた。
私の頬の上のルークの長い指の温度が、私の肌の奥に湛えられた。
そして私の胸元の銀の星の花と銀の羽根、お母様のペンダントが同時に、ひと瞬きを返してきた。
──五百年前の聖女様。
──貴方様が進めてくださった、その道の奥の場所が本日、決着しました。
──貴方様が銀の王子に渡せなかった銀の羽根の声を、私は私の銀の王子に届けました。
──私は自分の足で進みました。
宮廷大広間のすべての空気の中で、五百年の奥の祈りの決着の温度が湛えられていた。




