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帰れるまではラーメンの屋台引こうとする元勇者  作者: 白湯のお湯割り
6.ドワーフ国

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6-11 決着

非常食が賞味期限切れになりそうなので乾パンをウン年ぶりに食べたのですがまさに文字通りの乾パンでした。けど結構お腹が膨れるので非常食としては優秀なんじゃないかなと思いましたマル

次の瞬間、ゴルゴニックグリフォンが地を蹴った。

狙いは――ゴリオン。


鋭い鉤爪を備えた前脚が、獲物を仕留める猛禽のように一直線に襲いかかった。


「しまっ―!」


ゴリオンは咄嗟にウォーハンマーの頭部分を盾代わりにグリフォンに向ける。

辛うじて受け止めたものの、突進の勢いまでは殺し切れない。


「ぐっ…!」


そのままグリフォンともつれ合うように吹き飛ばされ、背後の石壁へ激突した。


巨体が覆いかぶさり、鋭い嘴が眼前へ迫る。


「おっさん!」

 新見が叫ぶ。

しかし、ゴリオンの目はまだ死んではいなかった。

片手を石畳へと叩きつける。


「《テンプレート》!」


ドゴォン!!


一本の石柱が勢いよく突き上がり、そのままグリフォンの顎を真正面から打ち抜いた。


「ギャァァッ!!」


予想外の一撃にグリフォンは大きく仰け反り、その隙にゴリオンは素早く身体を転がして拘束から脱出する。

荒く息を吐きながら距離を取るゴリオン。


近距離攻撃では不利になると踏んだグリフォンは一度大きく後退すると、ゆっくりと灰色の翼を広げた。


「なんだ…飛ぶ気か?」


新見は剣を構え直し、空中戦に備えて身構える。


翼が大きく羽ばたき、無数の羽根が矢のような勢いで放たれた。


「羽!?」


 一瞬、新見は拍子抜けする。

(こんなの、大した威力――)


 そう思った瞬間。


グリフォンの両目がが ギラリ、と石化の光が羽根の群れを包み込み羽だけが石化した。

石化した羽は鋼鉄の刃のような硬度を帯び、そのまま雨あられと降り注いだ。


「ちぃっ!」


新見は咄嗟に剣で次々と羽根を弾き落とし、ゴリオンもウォーハンマーを振るって叩き落とす。


一方、ゼノンは素早く障壁の魔法陣を展開したが一部が間に合わず鋭い羽根がゼノンの脚をかすめ、鮮血が飛び散った。


「うっ……!」


思わず膝をつくゼノン。


「嬢ちゃん!」

 ゴリオンが咄嗟に地面へ手をかざす。

「《テンプレート》!」


轟音とともに分厚い石壁がゼノンの目前にせり上がった。

石化羽は次々と石壁へ突き刺さり、砕け散る。


「大丈夫か!?」

「平気…でも、まさか……」


苦痛に顔をしかめながらも、ゼノンは自身に回復魔法をかける。


「石化しないことを見越して…物理攻撃に切り替えてくるなんて…」


「来るぞ!」

新見が叫ぶ。


次の瞬間、グリフォンは爆発的な脚力で地を蹴る。


ゴリオンが作った石壁を勢い良く粉砕するが二人は二手に分かれて難を逃れる。


突進の勢いのまま再度距離を撮ったグリフォンは再度石羽攻撃を仕掛けようとすると

眼前へ一人の男が滑り込んだ。


「おらぁっ!小さい順からアタックしてんじゃねぇ!」


 怒声とともに剣閃が走る。


 グリフォンも前脚で迎え撃つが、新見の連続攻撃を捌き切れない。


ザシュッ!!


 鋭い一太刀が右前脚を薙ぎ払う。


「ギャアアッ!!」

四本の鉤爪が宙を舞い、石畳へ乾いた音を立てて転がった。


激痛にグリフォンは思わず後退する。


するとグリフォンはいきなり上空へ飛び出す。

「逃げる気か!?」と新見が見上げるが、グリフォンは逃げたわけではなかった。


空中で旋回すると、再び翼を大きく広げる。


無数の灰色の羽が夜空へと散り、それらすべてを妖しい光が包む。


「また石化羽だ!」

今度は空中で石羽を雨のように大量に飛ばしながら攻撃してきた。


どうやら地上戦は完全に不利とみなしたか空中でけん制しつつ回復を試みてるようだ。

「くっ……!」


グリフォンの波状攻撃に一行は完全に翻弄され始めていた。


「こっちじゃ!」

ゴリオンは即座に《テンプレート》を発動し、巨大な石柱を何本も地面から突き上げる。

三人はその陰へ飛び込んだ。


ガガガガガガッ!!


石化羽が石柱へ突き刺さり、削り、砕いていく。


「咄嗟に作った代物じゃ。長くは持たんぞ!」


石柱の陰に入り切れなかったゴリオンは、近くに積み上がっていた瓦礫へ身を滑り込ませ、辛うじて身を隠した。


「ちょっと、どうするのよ!」

ゼノンの声にも焦りが滲む。


「参ったな…これじゃ手も足も出ねぇな。文字通り…」

新見は苦笑する。


「しかも無差別に撃っとるようで違うのう。こちらへ集中攻撃と言わんばかりに撃ってきとる。逃がさんつもりじゃ。」

 瓦礫の隙間から攻撃を観察していたゴリオンが呟く。


その言葉を聞いた新見は何かを思いついたように口元を吊り上げた。


「……仕方ねぇ。」


 二人へ向き直る。


「ちょっと囮を頼めるか。薫んとこに取りに行きたいもんがある。」

「わかったわ。でも、持って五分よ!」

ゼノンがそう答えると

「充分だ。」

と言い、転移魔法で姿を消した。


「さて……」

ゼノンは深く息を吐き、杖を構え直す。

「五分間、何としても時間を稼ぐわよ。」


「五分と言わず、倒してしまっても構わんのじゃろ?」


ゴリオンはニヤリと笑う。

「大した自信ね。」


「いやぁ……あやつとは付き合いが長いからの。変なところがうつってしまったわい。」


―その頃。

転移魔法で醸造所へ戻った新見は、突然現れたことで薫と生存者のドワーフを驚かせていた。


「うわっ!? …って、新見さん!? なんでこんなところに!?」


「悪い。説明はあとだ!」


慌てる二人をよそに、新見は一直線に屋台へ駆け寄ると。

(あとでまた一から設置し直しか……。)

と思いながらアイテムボックスへ屋台を収納する。


収納が終わると今度は次の転移先を思い浮かべる。


(奇襲できる場所…奇襲できる場所……)


そう考えているうちに脳裏にドワーフ王城の天守閣が思い浮かぶ。


そして、新見は不敵に笑った。


「…あるじゃねぇか。」


そう言った次の瞬間、新見の姿は再びその場から掻き消えた。


「な、何だったんでしょうか……」


呆然と立ち尽くす薫。

生存者のドワーフも紙と鉛筆を持ったまま、目を丸くして新見が消えた場所を見つめ続けていた。




一方ゼノンとゴリオンは、依然としてゴルゴニックグリフォンの猛攻を凌ぎ続けていた。


上空からは、絶え間なく石化羽が降り注ぐ。


その様子はまさに石化羽のスコールそのものだった。


「なんで、こんなに立て続けに攻撃できるのよ!?」


ゼノンは障壁魔法を張り直しながら叫ぶ。


防いでも防いでも、次の石羽が降ってくる。

まるで尽きる気配がない。


「おそらく、撃った端から羽を再生しとるんじゃろう。」


ゴリオンはウォーハンマーを振るい、飛来する石羽を次々と叩き落としながら冷静に分析する。


「その証拠に、新見が斬り落とした右前脚の鉤爪を見てみぃ…もう元通りじゃ。」


「持久戦で消耗させようってのね…鳥頭の癖に考えが陰湿なのよ!」

と反撃と言わんばかりに氷針(アイスニードル)で空中のグリフォンを狙うが少しだけ石羽がやんだだけで余計にヘイトがゼノンに向かうだけだった。


「くっ……!」


ゼノンは障壁と回避を繰り返しながら必死に耐え続けた。


ー同時刻。

新見は転移魔法で、かつてバジリスクが寝床にしていた王城天守閣へ移動していた。

崩れた天守の縁まで歩み寄り、眼下を見下ろす。

そこには、空中から一方的に攻撃を続けるゴルゴニックグリフォンの姿。


「…大体、この距離か、よし。」


新見は躊躇なく走り幅跳びの要領で天守の縁を蹴った。


「……!」


最初に気づいたのはゼノンだった。

「おじさま! あれ!」


指差した先には、夜空を切り裂くように飛び出した新見の姿。


ゴリオンも思わず目を見開く。

「あれが……秘策か?」


ようやくグリフォンも異変に気づき、空中で首を巡らせる。

だが。


「もう、おせぇよ。」


新見は不敵に笑うと、空中で右手を掲げた。

するとその瞬間巨大な屋台がグリフォンの真上へ出現する。


「ギャッ!?」


突然現れた屋台に反応する暇もなく、屋台がグリフォンに触れた直後――。


屋台に組み込んだセキュリティシステムが起動した。


ズゥゥンッ!!


屋台は瞬時に重量を増し、本来の百倍もの重さとなってグリフォンへ圧し掛かる。


「ギャアアアアッ!!」


巨体ごと地面へ叩き落とされるゴルゴニックグリフォン。

轟音とともに石畳が砕け、大量の土煙が舞い上がった。


 煙が晴れると。


そこには屋台の下敷きになり、舌をだらりと垂らし、白目を剥いたまま完全に伸びているゴルゴニックグリフォンの姿があった。

規約変更でAIの使用について詳しく表示しないといけなくなったのですがプロットや文章、内容については自分が書いているのですがまさか添削だけでも引っかかるとは…

便利な反面悪用されるリスクもあるんですね…


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