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089_蛇くんのずる大袈裟紛らわしい。

「電磁誘導あたりも知識としては確立しているのですよね、

 神様界隈ではそもそも発電の知識程度は判明しているわけでして、

 どうして大規模に産業革命的な何かをしないのかというと、

 趣味ではないという、気分的な何かにたどり着いてしまうというか、

 ある意味何かに思考誘導されている感覚もあるようなないような?」


 引き続きミカドさんと、学園の真言術最高顧問、道士とか、

 名誉主任とか、まあそんな感じの役職をぬるりとこなしているような、

 いないような、痩身の男先生と、お話中、内容は、まあ無駄話ではありますが。


「あー、そうでしょうね、綿密に計画を立てるならば、

 かなりの社会構造というか、文明の発達は可能ではありますよ、

 資源をどこから取ってくるのかという問題と、

 おそらくはそれを初めてしまうと各方面の柵で、

 ややこしいことになるということもまた分かるので、

 かなり緩やかに、相互に干渉しないような流れには、

 なると思いますね」


 為政者の頭であるところのミカドが現状からの展望を述べます。


「真言術を全うに使用すれば、すぐにでも、発電やら、

 内燃機関やら外燃機関やら、化学的な物質の合成やらなんやら、

 それこそ肥料の作成やらも、それほど苦労せずにできるわけではありますし、

 まあ、今更何を躊躇しているのかという話ではありますが、

 どうにもそういう流れにはならないのですよね?」


 男先生もちょっと不思議そうに述べます。


「神様がそれを止めているというところはあるのでしょうね、

 人が身に余る力と手にすると大体暴走するからというか、

 資源が枯渇する結果が早まるから?

 まあ、余計なお世話で在るという可能性もありますが、

 未来予知に近い予測もまた出来うる存在が、

 両の手で余るくらいにはおられるわけではございますし」


 蛇くんことナギ少年が、語ります、

 つまるところこの世は神様によって守られているということであるかな、

 とか話が続けられます。


「おそらくは、野放図に科学が進歩していき、倫理観が育ちきる前に、

 もしくは妥協を知ることがなく、

 大規模な被害を振り撒いた未来を予知にも似た予測計算によって、

 観測した結果、

 思考誘導と、それらが発達しない状況に対しての、補償みたいなことを、

 神様と呼ばれる存在がしてしまっている、ということでしょうね、

 まあ、私ら神に連なる一族もまたその行為の一端を担っているわけではありますが」


 ミカドさんもちょっと奇妙な笑い顔になりつつ言葉を継ぎます。


「未だ信用されていないとい話しではあるのでしょうね、人は、

 まあ、ただそれらは結構建前と大義名分で、

 ただただ、楽しいのでやりたいように振る舞っていて、

 結果として、そうなっているという話でもあるのでしょうが」


 男先生が面白くもなさそうに笑いつつ、続けます。


「物語至上主義というか物語そのものが存在意義のような、

 現象ではありますからね、神秘的に訳のわからない、隠された関係性を、

 弄ぶことは本能ではあるし、本性であるのでしょう、神様はそういうものです」


 半ば神様である蛇くんことナギ少年は、そう笑って、

 無駄話を続けるのでありました。

 


 蛇くんに取っての神様のずるというお話でありました。

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