042_蛙ちゃんの餌に対する感想。
「餌よね?」
こてんと首を傾げながら言い放つ蛙姫ことナダ姫です。
「毎回思うのですが、
よくあの様相で、
食欲が刺激されますよね?」
兎娘の友人娘さんが、自分の手元のお弁当を見つつ言います。
「まあ、蛙に引っ張られている面はあるわよ?
祖霊様ですもの、
味覚もそれなりになってますし、
あれは、単純に食欲というよりは、
神様的な要素の吸収という側面がありますから」
昆虫食も似たようなものね、
と続けます。
「佃煮なら、食べられますし、
いっそ蝗なら好物ではあります、
蜂の子なんて、ご馳走ですよね?」
控えているのに、控えていない、
立場をわきまえない、
顔に傷がある、色眼鏡の侍女さんが、
口を挟みます。
「人型に変身してても、ちょとかじってみたいな、
と思うくらいには、好みなのですよね、
なめくじ。
大きくて食べでがありそうじゃない?」
お目目を綺羅綺羅させて、語る蛙姫です。
「逃げてー、なめくじ君逃げてー、
というか、仕草が別の意味で艶っぽいんですが、
そういう趣味がありましたかね?
ありましたね、そういえば、
耳年増な感じで」
からかう兎娘です。
「発情時はかなり凄いことになるというか、
結構いつでも盛れる兎に言われたくはないわよね、
あと、私のは、純すいに食欲ですわよ?」
しれっと返す蛙姫です。
「色欲は制御できるから、姫様付きになれたのです、
お友達検定は結構な段位で合格しているのですよ、
私」
同じく、さらっと返答するわけですが、
ちょっと頬が赤いです。
「で、どうされます?
相性を利用して、
そのお力を増すような動きに出ているわけですが、
蛙神的にも絡んでみますか?
なめくじの一党方々に」
侍女がきらりと色眼鏡を光らせて言います。
「とは言っても、私、神様的な位階を上げるのは、
消極的なのよね、
それはまあ、
稼げる時に稼ぐのは、攻略の基本ではあるけど、
下手に絡むと、蛇が出るわよね?
そっちに食べられると、
収支が合わなくなるわよ?」
商人としては、あきんど、としては、
危険を冒したくないですし、
冒す場面ではないですわよね。
「さようで、
では、静観ですか?」
今後の方針をざっくりと尋ねる侍女さんです。
「そうね、
機会があれば、
味見するくらいの気持ちで、
深入りはしない方向ですかね?
ただ、やんわりと、
蛇神さんの少年とは、
繋ぎが取りたいですわね、
知らないところで、動かれて、
いつの間にか食べられている展開は、
できれば、というか、かなり避けたいですし」
食欲的にも、性欲的にも、狙われる可能性がある、
という噂ではありますからね。
ああそうであるならば、
先手を打ってなめくじを食べてしまうことも、
ありなのかもしれないですね。
「それとも、対立している均衡を利用して、
立ち回るべきでしょうか?」
ちょっと悪い笑顔の姫様です。
それとも、なめくじを、一口くらい食べてから、
その影響を調べてから、
考えるべきかしらね?
かえるちゃんの餌に対する身も蓋もない感想でございました。




