再婚は揉めるもの
廉は暗い表情になった。それを言われると前妻との間に生まれた子供の事も思い出しブルーな気持ちになる。
「やっぱり時間が必要だよ。勇気君は小学生なんだろ。何年生?」
「・・・・今度、6年生だ。」
「大きくなれば分かってくると思うよ。親だって人間。幸せを追求する権利があるって。」
「そうだと良いけど。」
大きくなって勇気に自分たちの関係を理解して貰いたい。だが、それにはどれぐらいの時間が掛るのか?
「心が折れそうだよ。」
「暗い顔するなって。君だけじゃないさ。台湾人云々関係なしに、日本人同士でも再婚すると、前の結婚相手の子供と揉めるものさ。揉めないのは少数だ。」
「・・・・・そうか・・・。」
良治に言われると、その様な気がしてくる。別に台湾人とかが関係なしでも、世界中皆、揉める不変の定理なのだろう。
「どうだ。今日、一杯行かないか?」
「行きたいところだけど、今日は兄の所に行かないと。」
「そうか。分かった。また今度な。」
「有難う。」
「気を落とすなって。いつでも相談に乗るから。」
良治は良い奴だ。この職場も。台湾人だからと差別されることもない。志那人は日本人は中国人を差別するというが、差別されて当り前だ。どこでも糞をするし、マナーは8流。世界どこに行っても嫌われる。本当に馬鹿だなと思う。だが、義理の息子からは志那人と呼ばれるのが何とも言えずに嫌な気持ちだった。だが、仕方がない。弓子に子供がいる事を承知した上で、再婚したのだから・・・・時間を掛けて距離を詰める。それしかないように思われた・・・・・。




