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高校生達のかなりどうでもいい日常  作者: はんぺん
一月、睦月、january…
183/240

183.鳥使い槙

※使ってる訳ではありません



「…………ねぇ槙」

「……なんぞや」

「今日のテスト、どうだった?」

「……そこそこだな」


 ……僕は知ってる。槙の“そこそこ”は、“あまり良くない”と同じ意味って事を。


 昼過ぎ。例の場所。

 テスト期間で半日なのを良い事に、僕達はここに来ていた。……どこかから勉強しろとか聞こえた気がする。


「……赤点は回避できると良いねぇ」

「そーだなー」


 槙が鳥のエサをぶちまけながら答える。やる気のない返事なのはいつもの事だから気にしないとして、エサぶちまけるのはどうなの。


「槙、そのエサは」

「鳥のだな」

「なんで食い気味に言うのさ。しかもそれは分かってるし」

「だろうな」

「槙も分かってるならやめよう」

「ボケなきゃやってらんねっすよ」

「何そのキャラ」


 大量の鳥が集まってくる。正直、怖い。なんだか鬼気迫るものがある。……わぁ、槙が半分くらい見えなくなった。


「……ずいぶんと集まったねぇ」

「いや、今日は少ない方かな」

「これで少ないの!?」

「少ないな」


 ……ちょっとよくわからないな。


「そんなに集まるならさ、そのエサすぐなくなるよね?」

「毎日来れば三日で終わるんじゃないか?」

「三日!?」

「数が数だからな」


 だから槙は広い範囲に撒いてたのか。槙のくせに。

 それは良いけど、僕の周りには一羽も来ない。この辺にもエサ落ちてるのに。


「……槙は懐かれてるんだねぇ」

「まぁ、頻繁に餌付けしてるしなぁ。……はいはい、今日はもう撒かないよ。たかるなたかるな」

「懐かれてるねぇ」


 地面に落ちたエサがなくなったらしい。鳥達が槙に突撃している。


「槙はここの支配者にでもなるつもりかな?」

「いや、そういう訳じゃぐえ」

「……大丈夫?」


 どうやら羽ばたきにぶつかっているようだ。連続ヒットで体力ゴリゴリ削られてそう。

 ……面白いからしばらく見てよう。


「樂お前面白いとか思ったろ」

「読心!?」

「結構つらいんだぞこれ」

「あ、うん。なんとなくわかるよ」

「しばらくすれば大人しくなるけどよ……」


 あ、ホントだ。飛んでる数が減ってきてる。


「最初から落ち着いててくれりゃ良いに」

「槙、嬉しそうだね」

「気のせいだろ」


 槙の身体中に鳥がとまっている。野生の鳥って人にこんなに馴れるものなの?


「そういえば、今日はまだ猫ちゃん来てないね」

「奴にも都合ってのがあるんだろ」


 そういうものかねぇ。



今日も平和です

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